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法令の確認日 2026年9月13日e-Govと照合済み

社労士 社会保険一般常識 問18|国民健康保険の保険料・保険税 4方式と賦課の仕組み

問題

社労士 | 社会保険一般常識 | 令和9年度(2027年度)試験対応・数値確認日 2026-10-01

国民健康保険の保険料(保険税)の賦課方式に関する次のア〜オの記述のうち、誤っているものはどれか。なお、令和8年度試験の法令基準日(2026年4月10日)時点の制度を前提とすること。

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答え合わせ

正解は ア
  • ア
  • イ
  • ウ
  • エ
  • オ

自信の3択

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解説

正答はア(誤っている記述)です。

アの誤りは「すべての市町村がこの4方式すべてを採用しなければならない」という点です。国民健康保険法上、4方式の採用は義務ではなく、市町村は条例で採用する方式を選択できます。資産割を廃止して所得割・均等割・平等割の3方式を採用する市町村が増えており、さらに資産割と平等割を廃止して所得割・均等割の2方式のみとする市町村もあります。

国保保険料(保険税)の4要素の意味は次のとおりです。所得割は所得に応じた部分、均等割は1人あたり一定額、平等割は世帯あたり一定額、資産割は固定資産税等に応じた部分です。必ずしも4方式全てを使う必要はありません(イ〜オの内容は正しい。なお2026年度から保険料に子ども・子育て支援納付金分が加わっています)。

国保保険料(保険税)の4方式(最重要整理):

賦課要素算定基準特徴
所得割被保険者の所得(世帯合算)所得比例。低所得者ほど負担が少ない
均等割被保険者1人あたり定額人数依存。子どもが多い世帯は重い
平等割世帯あたり定額人数にかかわらず同額
資産割固定資産税額等資産(土地・家屋)に応じた負担

4方式の採用義務はない(アの誤りの核心):

国保法施行令第29条の7は、基礎賦課総額を①4方式(所得割+資産割+均等割+平等割)、②3方式(所得割+均等割+平等割)、③2方式(所得割+均等割)のいずれかで算定するとしており、4方式すべての採用を義務付けていません。市町村の条例で選択します(所得割と均等割はどの方式にも含まれる)。近年は資産割廃止(3方式化)が進んでいます。

区分賦課の構造(エの根拠・国保法施行令第29条の7):

区分対象者賦課目的
医療給付費分(基礎賦課額)全被保険者医療給付費の財源
後期高齢者支援金等分全被保険者後期高齢者医療への支援金
介護納付金分40〜64歳のみ介護保険制度の第2号被保険者分担
子ども・子育て支援納付金分(2026年度〜)全被保険者(均等割は「18歳に達する日以後の最初の3月31日の翌日以後である被保険者」を別に扱う算定方法が定められている=施行令第29条の7第5項)子ども・子育て支援納付金の財源

低所得者軽減制度(オの根拠):

均等割と平等割に対し、世帯の所得水準に応じて以下の法定軽減が適用されます。

軽減率対象世帯(概要)
7割軽減世帯主・被保険者全員の所得の合計が基準以下(最も低所得)
5割軽減世帯主・被保険者全員の所得の合計が一定基準以下
2割軽減世帯主・被保険者全員の所得の合計がやや高い水準まで

所得割は軽減の対象外(所得が少なければ算定額が低くなるため自動的に軽減される)。

【国保の賦課方式と「均等割・子どもの保険料問題」の政策論点】

国民健康保険の均等割は「被保険者1人につき」賦課されるため、子どもが多い世帯ほど保険料が重くなるという問題が以前から指摘されていました。健保組合や協会けんぽでは被扶養者の保険料はゼロですが、国保は扶養という概念がなく、子ども1人につき均等割が課されます。

2022年(令和4年)度から、未就学児の均等割額を軽減する措置が導入されました。これは「子育て世帯の負担軽減」という政策的意図によるもので、社労士試験でも出題可能性のある改正論点です。

【資産割廃止の背景と国保の財政構造】

資産割は「土地・家屋の固定資産税を多く支払っている世帯は保険料も多く負担すべき」という考え方に基づきますが、一般に次のような理由が挙げられ、廃止が進んでいます。

1. 農地・山林を持つ農家でも現金収入が少ない場合があり、担税力との乖離がある

2. 固定資産税評価額は時価と乖離しやすく、賦課の公平性に問題がある

3. 資産割がある市町村は負担額が不透明になりやすく、被保険者の理解を得にくい

国保の都道府県単位化(2018年)以降、都道府県が「標準的な算定方式」を示すことで資産割廃止の流れが加速しています。

【国保の都道府県単位化(2018年)と市町村国保の変質】

2018年(平成30年)4月、国民健康保険の財政運営主体が市町村から都道府県に移行しました(国保法改正)。

項目改正前(〜2017年度)改正後(2018年度〜)
財政運営主体市町村単体都道府県(財政安定化基金保持)
保険者市町村都道府県が当該都道府県内の市町村とともに国保を行う(国保法第3条第1項)
標準保険料率各市町村が独自設定都道府県が標準保険料率を算定・提示

この改革により、市町村ごとに大きく異なっていた保険料水準を将来的に平準化する「都道府県内保険料水準統一」の方向性が示されています。ただし実際の保険料率決定はまだ各市町村の裁量が残っており、完全統一は段階的に進む見込みです。

【社労士実務での国保関連業務】

社労士が国保に関係する主な業務は以下のとおりです。

1. 任意継続被保険者制度との比較: 退職後、健保の任意継続(2年間・保険料は在職時の最大2倍)か国保加入かを選択する際の試算支援。国保は前年所得・世帯人数・市町村によって保険料が大きく異なるため、個別試算が必要です

2. 国保組合: 建設国保・文芸美術国保・医師国保等の職域系国保組合について、設立の認可(国保法第17条・都道府県知事)や組合員資格(同法第13条)に関する手続き・相談に社労士が関与する場面があります

3. 事業者の適用拡大と国保離れ: 従業員5人以上の個人事業所(強制適用業種)や短時間労働者の適用拡大(2024年10月に被保険者数51人以上の事業所へ拡大。令和7年法律第74号で賃金要件撤廃・企業規模要件の段階的撤廃が予定されているが基準日時点では未施行)により、国保から健保への移行が発生する局面では、社労士が資格取得手続きを担います

【上位資格(FP1級・AFP)への接続】

FP1級・AFPでも「公的医療保険の種類別特徴比較(健保・国保・後期高齢者医療)」「退職後の保険料試算(国保vs任意継続)」は重要なテーマです。国保の4方式・軽減制度・都道府県単位化の流れは、ライフプランニング(退職後の社会保険設計)に直結します。特に「定年退職後の最初の1〜2年間の国保保険料が前職の高所得を反映して高額になる問題」は、退職前後の社会保険設計において社労士とFPが協働する典型的な場面です。

この問題の根拠条番号はe-Govの本文と機械で照合しています(2026-09-13)。照合の方法
訂正の記録この問題の訂正はありません(サイト全体の記録)
出典と作り方

本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(本試験問題の転載ではありません)。 根拠・出典:根拠: 国民健康保険法第76条(保険料)・第81条(条例への委任)・国民健康保険法施行令第29条の7(賦課額・賦課方式・軽減)、地方税法第703条の4(国民健康保険税) 4方式の義務性: 基礎賦課総額は4方式・3方式・2方式のいずれか(国保法施行令第29条の7第2項第2号)で、4方式すべての採用は義務ではない 区分賦課: 基礎賦課額(医療分)・後期高齢者支援金等賦課額・介護納付金賦課額・子ども・子育て支援納付金賦課額の合算(国保法施行令第29条の7第1項第1号〜第4号。子ども・子育て支援納付金賦課額は令和8年度から) 軽減制度: 国保法施行令第29条の7(7割・5割・2割の軽減) 一次ソース: e-Gov 国民健康保険法 https://laws.e-gov.go.jp/law/333AC0000000192 ・厚労省 国民健康保険の解説 https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryouhoken/kokumin.html 各根拠条文は厚生労働省「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)で原文を確認できます。令和9年度(2027年度)試験に向けて2026年10月1日時点の現行法令の数値を反映(令和9年4月の法改正で変わる箇所は試験前に更新・数値確認日 2026-10-01)。

本問・解説は試験対策のための学習コンテンツです。法令・通達は改正されることがあるため、最新の内容は厚生労働省・全国社会保険労務士会連合会の公式情報をご確認ください。

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  • 国民健康保険の保険料・保険税 4方式と賦課の仕組み
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