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法令の確認日 2026年9月13日e-Govと照合済み

社労士 社会保険一般常識 問27|確定拠出年金

問題

社労士 | 社会保険一般常識 | 令和9年度(2027年度)試験対応・数値確認日 2026-10-01

確定拠出年金(DC)のポータビリティに関する次のア〜オの記述のうち、誤っているものはどれか。なお、令和8年度試験の法令基準日(2026年4月10日)時点の制度(iDeCo拠出限度額`2026-12-01`引上げは未施行)を前提とすること。

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答え合わせ

正解は ア
  • ア
  • イ
  • ウ
  • エ
  • オ

自信の3択

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解説

正答はア(誤っている記述)です。

アの誤りは「移換の手続きは原則として離職後3か月以内」という部分です。確定拠出年金法には3か月という期限はありません。移換されないまま資格喪失月の翌月から6か月が経過すると、個人別管理資産は国民年金基金連合会に移換されます(第83条第1項第1号・いわゆる自動移換)。

イ(正しい): 転職先に企業型DCがない場合や自営業者等になる場合は、iDeCoへの移換ができ、移換後に掛金の拠出も始められます。

ウ(正しい): 6か月以内に移換しないと国民年金基金連合会に移換され、掛金の拠出はできません。

エ(正しい): 企業型DCの加入者となったときは、iDeCoの資産を企業型DCに移換できます(第80条第1項第2号)。

オ(正しい): 第1号被保険者の現行限度額は月額68,000円です。2026年12月の引上げは試験基準日後のため対象外です。

DCのポータビリティ(移換)の整理:

離転職の状況移換先根拠
企業型DCの加入者が、企業型DCのある企業へ転職転職先の企業型DCへ移換第80条第1項第1号
iDeCoの加入者・運用指図者が、企業型DCのある企業へ転職転職先の企業型DCへ移換第80条第1項第2号・第3号
企業型DCの加入者が、企業型DCのない企業へ転職・自営業・専業主婦(夫)等にiDeCoへ移換(加入者として掛金拠出、または運用指図者)第82条
資格喪失月の翌月から6か月以内に移換されない国民年金基金連合会へ移換(自動移換)第83条第1項第1号

アの誤り(「3か月以内」)の根拠:

第83条第1項第1号は、企業型DCの加入者の資格を喪失した者の個人別管理資産が、資格を喪失した日の属する月の翌月から起算して6月以内に移換されなかったときに、国民年金基金連合会へ移換すると定めています。「3か月以内に手続きしなければならない」という規定はありません。

自動移換の問題点(ウの根拠):

自動移換された資産は、本人が加入者でも運用指図者でもない状態で連合会に置かれます。掛金を拠出できず、自分で運用商品を選ぶこともできないまま資産が眠ることになるため、離転職の際は早めに移換先を決めることが大切です。

iDeCo拠出限度額(オの根拠・試験対象外情報の取扱い):

被保険者区分現行限度額(試験基準日時点)`2026-12-01`施行後
第1号(自営業者等)月額68,000円月額75,000円(試験対象外)

`2026-12-01`(2026年12月1日)施行の引上げは試験基準日(2026年4月10日)後のため、令和8年度試験では現行の68,000円が正解です。

【ポータビリティの条文構造:移換先ごとに条が分かれている】

確定拠出年金法は、離転職の際の資産の行き先を、移換先ごとに別の条で定めています。

  • 第80条(企業型年金加入者となった者の個人別管理資産の移換):新たに企業型DCの加入者の資格を取得した場合。移換元は、他の企業型DC(第1項第1号)、iDeCoの加入者(第2号)・運用指図者(第3号)など
  • 第82条(個人型年金加入者となった者等の個人別管理資産の移換):企業型DCの加入者であった者が iDeCo の加入者・運用指図者となる申出をした場合
  • 第83条(その他の者の個人別管理資産の移換):上記のいずれにも移換されないまま、資格喪失月の翌月から6か月が経過した場合に国民年金基金連合会へ移換

なお、第54条(確定給付企業年金・退職金共済・退職手当制度からの資産の移換)や第54条の2(確定給付企業年金の脱退一時金相当額等の移換)は、他の制度から企業型DCへ資産を受け入れる規定で、DCどうしの移換や自動移換の規定ではありません。条番号を取り違えやすい箇所です。

【エの押さえ方:iDeCo→企業型DCは第80条第1項第2号】

iDeCoの加入者が企業型DCを実施する企業に転職して企業型DCの加入者となった場合、iDeCoの資産を企業型DCへ移すことができます。e-Gov で確認できる2017年4月1日時点の条文にも、第80条第1項第2号として既に規定されています。「ある年の改正で初めて解禁された」という覚え方は、根拠を確かめてから使いましょう。

【DCの「受給権保護」と企業年金との相違点】

DCの特徴は「個人別管理資産が加入者ごとに管理され、転職しても持ち運べる」点です。

1. 個人ごとの資産: 拠出された掛金は加入者ごとの個人別管理資産として管理される

2. 転職・離職しても持ち運び可能: 移換先ごとの条文(第80条・第82条)が用意されている

3. 運用リスクは加入者が負担: 元本割れの可能性がある半面、商品を自分で選べる

社労士が企業の年金制度設計を支援する際は、DBとDCの特性の違いを理解した上で、従業員の在職期間・転職傾向・年齢構成を踏まえた提案が求められます。

【「自動移換」を防ぐ実務対応】

自動移換が起きる典型的なケース:

  • 転職時に企業のDC担当者から案内を受けず、6か月の期間を過ぎてしまった
  • 短期間の転職が続き、移換先が決まらないまま時間が経った
  • iDeCoへの移換方法が分からなかった

実務上の対応:

1. 退職時の案内: 退職時面談で移換先(転職先の企業型DC・iDeCo)を確認し、6か月を過ぎると連合会に移換されることを伝える

2. 自動移換資産の確認: 過去の企業型DCの資産の所在を記録照会で確かめる

3. 移換の申出の支援: 連合会に移換された資産も、その後に企業型DCの加入者となれば企業型DCへ移換されます(第80条第3項)

【FP・投資教育との接続】

FP1級では「DCの移換・タックスメリットの試算」が出題されます。離転職の多い職場では、退職手続の一部としてDCの移換を案内する仕組みづくりが、社労士の支援の入り口になります。

この問題の根拠条番号はe-Govの本文と機械で照合しています(2026-09-13)。照合の方法
訂正の記録この問題の訂正はありません(サイト全体の記録)
出典と作り方

本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(本試験問題の転載ではありません)。 根拠・出典:根拠: 確定拠出年金法第80条(企業型年金加入者となった者の個人別管理資産の移換・第1項第1号=他の企業型DCから、第2号=iDeCoから)・第82条(個人型年金加入者となった者等の個人別管理資産の移換)・第83条第1項第1号(その他の者の個人別管理資産の移換=資格喪失月の翌月から起算して6月以内に移換されない場合は国民年金基金連合会へ)(https://laws.e-gov.go.jp/law/413AC0000000088) 一次ソース: 厚生労働省 確定拠出年金制度 https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/nenkin/nenkin/kyoshutsunen/index.html 確認日: 2026-09-30 各根拠条文は厚生労働省「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)で原文を確認できます。令和9年度(2027年度)試験に向けて2026年10月1日時点の現行法令の数値を反映(令和9年4月の法改正で変わる箇所は試験前に更新・数値確認日 2026-10-01)。

本問・解説は試験対策のための学習コンテンツです。法令・通達は改正されることがあるため、最新の内容は厚生労働省・全国社会保険労務士会連合会の公式情報をご確認ください。