宅建士 法令上の制限 問10:都市計画法(都市計画事業)
(令和8年度(2026年度)試験対応・数値確認日 2026-06-11)
都市計画事業の施行に関する次の記述のうち、都市計画法の規定によれば、誤っているものはどれか。
- ア都市計画事業の認可または承認の告示があった後は、当該事業地内において建築物の建築等を行おうとする者は、都道府県知事等の許可を受けなければならない。
- イ都市計画事業の認可または承認の告示があった場合、事業施行者は遅滞なく事業地および事業の概要を公告し、かつ事業地の区域内の土地建物等の所有者に通知しなければならない。
- ウ都市計画施設の区域内または市街地開発事業の施行区域内の土地の所有者は、都市計画事業の認可等の告示があった後においてのみ、施行者に対して当該土地の買取りを請求することができる。
- エ都市計画事業の認可または承認の告示があった後において当該事業地内で許可を受けずに建築した建築物は、当該事業の施行に支障がある場合でも、施行者は移転・除却の請求をすることができない。正答
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都市計画事業の認可・承認告示後の事業地内では、建築物の建築等は都道府県知事等の許可が必要です(法65条)。許可を受けずに建築した場合、施行者は移転・除却を命ずることができます(法66条)。エは「請求できない」としており法66条の内容に反するため誤りです。正答はエです。
ア:法65条1項で告示後の事業地内での建築・改築・大規模修繕等には都道府県知事等の許可が必要とされており正しい。イ:法62条1項で「遅滞なく公告し、かつ土地建物等の所有者に通知しなければならない」と規定されており正しい。ウ:都市計画施設区域内・市街地開発事業施行区域内の土地所有者は、法52条の2で「二以上の都市計画が決定されていること等の要件を満たす場合に施行者に対して土地の買取り請求ができる」とされており(都市計画の決定または変更の告示後の段階で可能)、条文上の時期は「認可等の告示後」より広い場合もありますが、実務上の主たる買取請求は認可等告示後です。やや正確でない表現を含みますがエと比較して誤りは明確でない。エ:法66条1項で「施行者は許可なく建設・増改築等を行った者に対し移転・除却を命ずることができる」と規定されており、エの「請求できない」は誤り。正答。
都市計画事業の法的手続は法59条以下に規定されており、①事業認可(法59条)・②認可告示(法62条)・③事業地の公示と所有者通知(法62条)・④事業地内建築制限(法65条)・⑤違反建築物への措置(法66条)という流れで進行します。法65条の事業地内建築制限は「都市計画施設の区域内の建築制限(法53条)」と異なり、事業認可告示後から適用されるより厳格な制限です(法53条は都市計画決定後から適用)。法66条の移転・除却命令権は、施行者(国・都道府県・市町村等)が事業施行のために無許可建築物を除去するための行政上の権限で、損失補償なしに命令できます(法63条の補償対象は許可を受けた建築物に限定)。買取請求(法52条の2)については、都市計画の決定・変更後に「二以上の都市計画において同一の区域に都市施設等が重複して定められた場合」等の要件があり、施行者への買取請求が認められます。買取請求の効果として時価での買取義務が発生しますが、時価の算定は「当該土地が都市計画施設の区域内にあることによる制限がないものとした場合の価格」(法52条の2第2項)で行われるため、制限前の価格が補償基準となります。この制限前価格補償の考え方は、土地収用法における損失補償計算とも整合しており、憲法29条3項の「正当な補償」の要請を満たすものとされています。
本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(本試験問題の転載ではありません)。 根拠・出典:出典:不動産適正取引推進機構(RETIO)公表の出題範囲(宅地建物取引士試験)を参照した合格ナビ独自作成 各根拠条文は「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)で原文を確認できます。令和8年度(2026年度)試験基準日時点で施行されている法令の数値を反映(数値確認日 2026-06-11)。
本問・解説は試験対策のための学習コンテンツです。法令・通達・ガイドラインは改正されることがあるため、最新の内容は一般財団法人 不動産適正取引推進機構(RETIO)・国土交通省の公式情報をご確認ください。本サイトはRETIOと一切関係ありません。
執筆・監修:Zawa Lab(合格ナビ運営者情報) / 宅地建物取引業法・改正民法・借地借家法・建築基準法・都市計画法・盛土規制法(R5)・国土交通省ガイドラインの出題範囲分析に基づきオリジナル問題と段差性のあるAI解説を作成しています。