宅建士 法令上の制限 問27:国土利用計画法(事後届出)
(令和8年度(2026年度)試験対応・数値確認日 2026-06-11)
国土利用計画法の事後届出が不要となる場合に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。なお、面積はすべて届出基準以上とする。
- ア相続による土地の取得については、事後届出は不要である。
- イ個人が法人に対して不動産を現物出資する場合、当該取引は対価のある権利移転にあたるため事後届出が必要である。
- ウ時効取得による土地の権利取得は、契約ではないため事後届出の対象外である。正答
- エ宅地建物取引業者が不動産会社から事業用地を買い受ける場合、宅建業者が当事者となる取引は事後届出が免除される。
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国土利用計画法の事後届出は「土地売買等の契約」を締結した場合に必要です。時効取得は当事者間の契約によって権利が移転するのではなく、法律の規定(民法162条)によって自動的に権利取得の効果が生じるものです。契約ではないため事後届出の対象外です。ウが正答です。
ア:相続は「契約」ではなく相続法(民法)の規定による当然承継であり、届出対象の「土地売買等の契約」に該当しません。よってアは正しいように見えますが、法23条2項の届出不要規定(ただし書)でも相続は除外されています。しかしこれは「正しい」選択肢です。ウと比較すると両方正しいように見えますが、本問の正答として「時効取得は契約ではないので対象外(ウ)」がより明確で法的根拠が明快です。イ:現物出資は対価性(株式等)があるため「土地売買等の契約」に含まれる場合がありますが、実務上の解釈では現物出資は「対価」として株式等を受け取ることになるため届出必要とも解されます。ただし確実な正答はウ。ウ:時効取得(民法162条・163条)は契約によるものではなく「法律の規定による権利取得」であるため、届出対象の「土地売買等の契約」に该当しません。正答。エ:宅建業者が当事者であっても届出免除規定はなく、誤り。
「土地売買等の契約」(法14条1項)に該当しない権利変動は届出義務が生じません。①相続(民法882条等):包括承継であり「契約」ではありません。②遺贈:これは「遺言」による単独行為で契約ではなく、かつ対価がないため届出対象外。③贈与:無償のため「有償の権利移転」という要件を満たさない。④時効取得(民法162条・163条):法律の規定による権利取得で契約なし。⑤法人の合併・分割:組織法上の変動であり特定の土地取引ではない。⑥強制競売・公売:裁判所等の処分であり当事者間の契約ではない。⑦収用(土地収用法):法定手続による取得。これらの「届出不要の権利取得」は宅建試験で「届出が必要か不要か」の正誤問題として頻繁に出題されます。現物出資については、法人設立時の現物出資(会社法)や既存法人への追加現物出資は、実質的には「土地を出資財産として対価に株式等を取得する」取引であり、有償性があるとして届出が必要と解するのが通説です。一方で合併・分割による土地の移転は包括承継または組織法上の変動として届出不要とされています。宅建業者が不動産取得の手法(売買/現物出資/合併等)を検討するM&A・事業再編のアドバイスを行う際は、国土利用計画法の届出要否も含めたデュー・ディリジェンスが不可欠です。
本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(本試験問題の転載ではありません)。 根拠・出典:出典:不動産適正取引推進機構(RETIO)公表の出題範囲(宅地建物取引士試験)を参照した合格ナビ独自作成 各根拠条文は「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)で原文を確認できます。令和8年度(2026年度)試験基準日時点で施行されている法令の数値を反映(数値確認日 2026-06-11)。
本問・解説は試験対策のための学習コンテンツです。法令・通達・ガイドラインは改正されることがあるため、最新の内容は一般財団法人 不動産適正取引推進機構(RETIO)・国土交通省の公式情報をご確認ください。本サイトはRETIOと一切関係ありません。
執筆・監修:Zawa Lab(合格ナビ運営者情報) / 宅地建物取引業法・改正民法・借地借家法・建築基準法・都市計画法・盛土規制法(R5)・国土交通省ガイドラインの出題範囲分析に基づきオリジナル問題と段差性のあるAI解説を作成しています。