問題
国土利用計画法の事後届出に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。なお、面積はすべて届出基準以上とする。
キーボード:1〜4で選択・Enterで次へ
答え合わせ
- ア
- イ
- ウ
- エ
自信の3択
えらぶと、この端末に記録します(登録はいりません)
解説
事後届出が必要になるのは「土地売買等の契約」、つまり対価を得て行う権利の移転・設定に限られます(国土利用計画法14条1項)。相続は契約ではなく法律の規定による当然の承継なので、そもそも届出義務が生じません。贈与は契約ですが対価がないため対象外です。時効取得も契約に基づくものではないため対象外です。宅建業者が当事者でも届出の免除規定はありません。したがって正しいのはウです。
ア:相続は「契約」ではなく民法の規定による当然承継であり、国土利用計画法14条1項の「土地売買等の契約」に該当しません。契約でない以上、そもそも届出義務自体が発生せず、「2週間以内に届出をしなければならない」という記述は誤りです。イ:贈与は当事者の合意による権利移転ですが、14条1項は「対価を得て行われる」ものに限定しており、無償の贈与はこの要件を満たさないため事後届出の対象外です。「対価の授受がなくても対象となる」は誤り。ウ:時効取得(民法162条)は法律の規定による権利取得であり、当事者間の契約によるものではないため、14条1項の「土地売買等の契約」に該当せず、事後届出の対象外です。正答。エ:国土利用計画法に宅地建物取引業者を当事者とする取引を一律に届出対象から除外する規定はなく、誤りです。
国土利用計画法の事後届出(14条1項・23条1項)は「土地売買等の契約」、すなわち「対価を得て行われる土地に関する権利(所有権・地上権・賃借権等)の移転又は設定を目的とする契約(予約を含む)」を対象とします。この定義から外れる権利変動は、面積が届出基準以上であっても届出義務が生じません。届出対象外となる典型例として、①相続(契約でない当然承継)、②遺贈(契約ではなく遺言による単独行為)、③時効取得(法律の規定による権利取得)、④贈与その他の無償行為(対価性を欠く)が挙げられます。反対に、交換のように金銭以外の財産を対価とする契約は「対価を得て行われる」ものに当たり、23条1項6号も対価が金銭以外のときは時価で金銭に見積もった額を届け出る仕組みを置いています。届出義務者は権利取得者であり(23条1項)、契約締結日から起算して2週間以内に、土地の利用目的(同項5号)や対価の額(同項6号)等を、土地が所在する市町村の長を経由して都道府県知事(指定都市では市長・44条)に届け出なければなりません。宅地建物取引業者が当事者となる取引についても、契約が14条1項の要件を満たす限り、他の当事者と同様に届出義務を負います。宅建業者であることを理由とする免除規定は存在しません。宅建試験では「契約かどうか」「対価性があるかどうか」の2点を軸に、相続・遺贈・贈与・時効取得・交換等の各類型を整理して覚えることが有効です。
- 国土利用計画法第14条e-Govで原文を読む
- 宅地建物取引業法e-Govで原文を読む
- 民法第162条e-Govで原文を読む
出典と作り方
本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(本試験問題の転載ではありません)。根拠・出典:出典:不動産適正取引推進機構(RETIO)公表の出題範囲(宅地建物取引士試験)を参照した合格ナビ独自作成各根拠条文は「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)で原文を確認できます。令和8年度(2026年度)試験基準日時点で施行されている法令の数値を反映しています(数値確認日 2026-10-12)。
本問・解説は試験対策のための学習コンテンツです。法令・通達・ガイドラインは改正されることがあるため、最新の内容は一般財団法人 不動産適正取引推進機構(RETIO)・国土交通省の公式情報をご確認ください。本サイトはRETIOと一切関係ありません。
執筆・監修:合格ナビ運営事務局(運営者情報)。宅地建物取引業法・改正民法・借地借家法・建築基準法・都市計画法・盛土規制法(R5)・国土交通省ガイドラインの出題範囲分析に基づき、オリジナル問題と段差のある3段階の解説を作成しています。

