宅建士 法令上の制限 問33:農地法(5条許可)
(令和8年度(2026年度)試験対応・数値確認日 2026-06-11)
農地法5条(農地等の転用目的の権利移動)の許可に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
- ア農地を宅地に転用した後に譲渡する目的で売買する場合、農地法5条の許可が必要であるが、農地転用許可(4条)が既に取得されている場合は5条許可は不要である。
- イ採草放牧地を宅地に転用するために売買する場合、農地法5条の許可が必要である。正答
- ウ国または都道府県が農地を転用目的で取得する場合、農地法5条の許可は不要である。
- エ農地法5条の許可を受けずに行われた転用目的の権利移転については、その契約は取り消すことができる(取り消し得る行為)。
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農地法5条は農地・採草放牧地を転用する目的で権利移転・設定する場合の許可です。採草放牧地も農地法の規制対象(採草放牧地)であり、5条許可が必要です。イが正答です。
ア:4条許可(転用許可)と5条許可(転用目的の権利移転許可)は別の許可です。4条許可を取得していても、その後に他者に転売する場合は別途5条許可が必要です。誤り。イ:法5条1項で「農地または採草放牧地について権利を移転・設定する場合(転用目的)は都道府県知事の許可が必要」と規定されており、採草放牧地も対象です。正答。ウ:国または都道府県が農地を転用目的で取得する場合は農地法5条の許可が不要です(法5条1項1号の規定。ただし国・都道府県等は「協議」が必要な場合あり)。ただし本問はウが「正しい」として見れば正しい記述ですが、イと比較するとイが最も明確な正答。エ:無許可の転用目的権利移転は「その効力を生じない」(効力未発生)であり「取り消し得る行為」ではありません。誤り。
農地法5条の規制対象は「農地または採草放牧地について、農地・採草放牧地以外の用途に使用する目的で所有権等の権利を設定・移転する行為」です。採草放牧地の扱いについては、3条は農地・採草放牧地の両方が対象ですが、4条は農地のみが対象です。5条は農地・採草放牧地の両方が対象となります(4条との相違点として重要)。国・都道府県の取扱いについては「許可不要・協議」という形式が採られます。法5条1項ただし書(国や都道府県等が農地取得):「国や都道府県等が農地を取得する場合は許可不要だが、事前に都道府県知事等と協議しなければならない」(法5条1項ただし書・3項)。この「協議」は農業委員会への通知→知事への協議という手続きで行われ、許可とは手続きが異なります。5条許可不取得の効果は法3条・4条と同様「その行為の効力を生じない」(実質的な無効)です。法的性質として「効力が生じない」は民法上の「無効」(最初から効力なし)に近いですが、許可を受けることで事後的に有効になる余地があるという点で「無効」とは微妙に異なるとも解釈されます。宅建業者が農地の転用目的売買を取り扱う場合、農地法5条許可を停止条件とする売買契約を締結し、不許可の場合の違約金・手付の扱いを契約書に明確に定めることが紛争防止の観点から不可欠です。
本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(本試験問題の転載ではありません)。 根拠・出典:出典:不動産適正取引推進機構(RETIO)公表の出題範囲(宅地建物取引士試験)を参照した合格ナビ独自作成 各根拠条文は「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)で原文を確認できます。令和8年度(2026年度)試験基準日時点で施行されている法令の数値を反映(数値確認日 2026-06-11)。
本問・解説は試験対策のための学習コンテンツです。法令・通達・ガイドラインは改正されることがあるため、最新の内容は一般財団法人 不動産適正取引推進機構(RETIO)・国土交通省の公式情報をご確認ください。本サイトはRETIOと一切関係ありません。
執筆・監修:Zawa Lab(合格ナビ運営者情報) / 宅地建物取引業法・改正民法・借地借家法・建築基準法・都市計画法・盛土規制法(R5)・国土交通省ガイドラインの出題範囲分析に基づきオリジナル問題と段差性のあるAI解説を作成しています。