権利関係14民法物権

宅建士 権利関係 問14:民法物権

令和8年度(2026年度)試験対応・数値確認日 2026-06-11

所有者不明土地問題と近年の法改正に関する次の記述のうち、民法および関連法の規定によれば、最も適切なものはどれか。

  • 2023年4月1日施行の改正不動産登記法により、相続登記が義務化され、相続人は相続を知ってから3年以内に登記申請をしなければならないが、これを怠っても罰則(過料)はない。
  • 相続等によって土地の所有権を取得した者は、一定の要件を満たす場合、法務大臣の承認を受けて土地を国庫に帰属させることができる(相続土地国庫帰属制度)。正答
  • 所有者不明土地管理制度(民法264条の2以下)においては、裁判所は利害関係人の申立てにより所有者不明土地管理人を選任できるが、管理人は土地を売却することはできない。
  • 所有者不明土地の一時使用目的での利用に際して、地域福利増進事業として都市再生特別措置法の特例を活用することはできない。
正答:相続等によって土地の所有権を取得した者は、一定の要件を満たす場合、法務大臣の承認を受けて土地を国庫に帰属させることができる(相続土地国庫帰属制度)。

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2021年に成立した相続土地国庫帰属法(2023年4月施行)により、相続した不要な土地を国に引き渡す制度ができました。要件(建物がない・土地に管理の困難な状態がないなど)を満たせば法務大臣の承認で国に帰属させることができます。よってイが正答です。

標準試験対策の基準レベル

イは相続土地国庫帰属法(相続等により取得した土地所有権の国庫への帰属に関する法律・2023年4月27日施行)を正確に述べており正答。承認申請できるのは「相続または遺贈により土地の所有権を取得した相続人」であり、売買等の取引で取得した土地は対象外です。アについて、相続登記義務化(不動産登記法76条の2・2024年4月1日施行)では3年以内の申請義務違反には10万円以下の過料があります(不動産登記法164条)。「罰則はない」とするアは誤り。ウについて、所有者不明土地管理人(民法264条の2以下・2023年4月施行)は裁判所の許可を得て土地を売却等することができます(民法264条の3第2項3号)。「売却できない」とするウは誤り。エについて、都市再生特別措置法上の地域福利増進事業(2018年改正で創設)は、所有者不明土地を地域住民が利用できるよう一時使用する制度を含んでおり、特例活用ができないとするエは誤り。

上級誤答論破・根拠条文・通達まで深掘り

所有者不明土地問題は日本の重要な社会課題であり、2021年の民法・不動産登記法大改正(2023年4月施行)は宅建試験の新頻出論点です。改正の柱は①相続登記義務化・住所等変更登記義務化、②所有者不明土地・建物管理制度の創設、③共有制度の見直し、④相続土地国庫帰属制度の新設、の4点です。相続登記義務(不動産登記法76条の2)は相続開始および自己の相続を知った日から3年以内(付記登記で簡易な申請も可能)。住所等変更登記は2026年4月1日から義務化予定(変更から2年以内)。所有者不明土地管理制度(民法264条の2〜264条の8)では、所有者不明土地・建物について利害関係人の申立てにより裁判所が管理人を選任し、管理人は保存・利用・改良行為のほか、裁判所の許可を得て売却・抵当権設定等の処分も可能です。相続土地国庫帰属制度(相続土地国庫帰属法)では、①建物がないこと、②担保権・使用収益権が設定されていないこと、③通路・水路・水源地・崖等の管理困難な土地でないこと、④土壌汚染・境界不明等の問題がないこと、⑤所有権の帰属等に争いがないこと、という要件を全て満たす場合に承認され、10年分の管理費相当額の負担金(宅地の場合20万円〜)を納付する必要があります。宅建業者は相続不動産の売買仲介において、登記義務・管理制度・国庫帰属制度を的確に説明する必要があります。

出典・根拠について

本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(本試験問題の転載ではありません)。 根拠・出典:出典:不動産適正取引推進機構(RETIO)公表の出題範囲(宅地建物取引士試験)を参照した合格ナビ独自作成 各根拠条文は「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)で原文を確認できます。令和8年度(2026年度)試験基準日時点で施行されている法令の数値を反映(数値確認日 2026-06-11)。

本問・解説は試験対策のための学習コンテンツです。法令・通達・ガイドラインは改正されることがあるため、最新の内容は一般財団法人 不動産適正取引推進機構(RETIO)・国土交通省の公式情報をご確認ください。本サイトはRETIOと一切関係ありません。

執筆・監修:Zawa Lab(合格ナビ運営者情報) / 宅地建物取引業法・改正民法・借地借家法・建築基準法・都市計画法・盛土規制法(R5)・国土交通省ガイドラインの出題範囲分析に基づきオリジナル問題と段差性のあるAI解説を作成しています。

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