宅建士
法令の確認日 2026年9月13日e-Govと照合済み

宅建士 権利関係 問26|遺留分・遺留分侵害額請求

問題

宅建士 | 権利関係 | 令和8年度(2026年度)試験対応・数値確認日 2026-10-12

宅地建物取引業者Aが媒介する不動産について、売主の相続に伴う遺留分に関する次の記述のうち、民法の規定によれば、正しいものはどれか。

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答え合わせ

正解は エ
  • ア
  • イ
  • ウ
  • エ

自信の3択

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解説

遺留分(遺言によっても奪えない最低限の取り分)の割合は、相続人が直系尊属だけの場合は3分の1、それ以外(配偶者や子がいる場合)は2分の1と決まっています(民法1042条1項)。エは配偶者及び子が相続人の場合の割合を正しく述べており正答です。直系尊属のみの場合を2分の1とするアは誤りです。

民法1042条1項は、兄弟姉妹以外の相続人の遺留分の割合(総体的遺留分)について、①直系尊属のみが相続人である場合は3分の1、②それ以外の場合は2分の1、と定めます。エは②の場合(配偶者及び子)を正確に述べており正答です。アは、直系尊属のみの場合の割合を2分の1としており、正しくは3分の1であるため誤りです。イは、2019年7月1日施行の改正民法により、遺留分侵害額請求権(1046条)は金銭債権とされ、遺留分権利者は受遺者・受贈者に対して金銭の支払を請求できるにとどまり、不動産の共有持分を当然に取得するものではないため誤りです。ウは、民法1046条1項が「遺留分権利者及びその承継人」に請求権を限定しており、誰でもできるわけではないため誤りです。

遺留分制度(民法1042条〜1049条)は、被相続人の財産処分の自由を一定の範囲で制約し、兄弟姉妹以外の一定の近親者に最低限の相続分を保障する制度です。遺留分の割合は、相続人全体に保障される総体的遺留分(1042条1項)と、各相続人が個別に有する個別的遺留分(同条2項:総体的遺留分に法定相続分を乗じた割合)の2段階で算定されます。2019年7月1日施行の改正民法(相続法改正)により、遺留分侵害額請求権の性質が、遺贈・贈与された財産そのものに対する物権的な減殺請求権(改正前の遺留分減殺請求権)から、金銭の支払を請求できる債権的な権利(1046条)に変更されました。これにより、改正前に生じていた不動産の細分化された共有状態(遺留分減殺によって生じる遺贈財産の共有)の問題が解消され、受遺者・受贈者は金銭を支払うことで遺留分侵害額に対応できるようになりました。金銭を直ちに準備できない受遺者・受贈者のために、裁判所は受遺者・受贈者の請求により、金銭債務の全部又は一部の支払について相当の期限を許与することができます(1047条5項)。遺留分侵害額の算定(1043条〜1046条2項)は、遺留分を算定するための財産の価額(相続開始時の財産に一定の贈与を加え、債務を控除したもの)に遺留分の割合を乗じた額から、遺留分権利者が受けた遺贈・贈与の価額や具体的相続分を控除し、承継債務の額を加算して算定します。宅建取引実務では、被相続人が特定の相続人や第三者に不動産を遺贈・生前贈与していた場合、他の相続人からの遺留分侵害額請求のリスクを踏まえ、購入前の相続関係調査が重要になります。

この問題の根拠条番号はe-Govの本文と機械で照合しています(2026-09-13)。照合の方法
訂正の記録この問題の訂正はありません(サイト全体の記録)
出典と作り方

本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(本試験問題の転載ではありません)。根拠・出典:出典:不動産適正取引推進機構(RETIO)公表の出題範囲(宅地建物取引士試験)を参照した合格ナビ独自作成各根拠条文は「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)で原文を確認できます。令和8年度(2026年度)試験基準日時点で施行されている法令の数値を反映しています(数値確認日 2026-10-12)。

本問・解説は試験対策のための学習コンテンツです。法令・通達・ガイドラインは改正されることがあるため、最新の内容は一般財団法人 不動産適正取引推進機構(RETIO)・国土交通省の公式情報をご確認ください。本サイトはRETIOと一切関係ありません。

執筆・監修:合格ナビ運営事務局(運営者情報)。宅地建物取引業法・改正民法・借地借家法・建築基準法・都市計画法・盛土規制法(R5)・国土交通省ガイドラインの出題範囲分析に基づき、オリジナル問題と段差のある3段階の解説を作成しています。

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