権利関係35民法債権

宅建士 権利関係 問35:民法債権

令和8年度(2026年度)試験対応・数値確認日 2026-06-11

宅地建物取引業者Aが媒介する建物賃貸借における保証および連帯保証に関する次の記述のうち、民法の規定によれば、最も適切なものはどれか。

  • 賃貸借において個人が保証人になる場合、賃借人の賃料不払いが継続しても保証人は保証債務の上限額がないため、将来無限に保証責任を負う可能性がある。
  • 賃借人Bの連帯保証人Cに対して、賃貸人が賃料支払いを請求した場合、CはBに請求するよう主張する権利(催告の抗弁権)を持つ。
  • 個人が根保証契約(賃貸借における継続的な保証)を締結するためには、書面による極度額の定めが必要であり、極度額を定めない個人根保証契約は無効となる。正答
  • 主債務者Bが賃料の支払いを免除された場合、保証人Cの保証債務も当然に消滅する。
正答:個人が根保証契約(賃貸借における継続的な保証)を締結するためには、書面による極度額の定めが必要であり、極度額を定めない個人根保証契約は無効となる。

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2020年施行の改正民法では、個人が根保証(不特定の継続的債務の保証)をする場合には「極度額(上限)」を書面で定めなければならず、定めがない個人根保証は無効になります(民法465条の2)。賃貸借の個人保証は根保証に当たります。よってウが正答です。

標準試験対策の基準レベル

改正民法465条の2は個人根保証(貸金等根保証に限らず全ての個人根保証)について「極度額を定めなければ効力を生じない」と規定します(書面・電磁的記録で明示が必要:民法465条の2第3項)。ウは正確であり正答。アについて、改正民法の個人根保証規定(民法465条の2)により、賃貸借の個人保証においても極度額設定が必要であり、無限責任を負う可能性は改正後は排除されています。「無限に保証責任を負う」とするアは改正後は誤り。イについて、連帯保証人(民法454条)には催告の抗弁権(民法452条)がありません(通常の保証人には催告の抗弁権あり)。「連帯保証人が催告の抗弁権を持つ」とするイは誤り。エについて、主債務が免除されると付従性(保証債務は主債務に従属)により保証債務も消滅します(民法448条の類推)。エは正しい記述の方向性ですが、主債務者への免除の効果が保証人に及ぶかは「絶対効・相対効」の問題であり(改正民法は連帯債務の絶対効を縮小)、保証の場合は付従性から主債務免除は保証債務を消滅させます(民法448条2項)。エの内容は正しい方向ですが本問の最も適切な正答はウです。

上級誤答論破・根拠条文・通達まで深掘り

改正民法(2020年施行)の保証制度改正は個人保証人保護の観点から大幅に変更されました。主な改正点は①個人根保証の極度額規制(民法465条の2:全ての個人根保証に適用拡大)、②公証人関与制度(民法465条の6:事業用融資の個人保証に事前の公証人説明義務)、③情報提供義務(民法465条の10:主債務者の財産状況等の開示義務)の3点です。賃貸借の保証については、賃貸借開始時に個人保証人と「極度額○円」の書面合意が必要であり、極度額なしの個人保証は無効です。賃貸実務では「連帯保証」として設定することが多く(催告の抗弁・検索の抗弁なし:民法454条)、身元保証人として機能します。保証と連帯保証の区別として①催告の抗弁権(民法452条):通常の保証人にあり・連帯保証人にはなし、②検索の抗弁権(民法453条):通常の保証人にあり(主債務者に財産があることを証明)・連帯保証人にはなし、③分別の利益:共同保証では各保証人が按分割合の責任のみ負う(連帯保証は全額)。宅建取引における保証人の重要事項説明については、保証契約の内容(極度額・期間・解除条件)を明示し、特に個人保証の場合は民法465条の10の情報提供義務(主債務者の財産・収支状況等の情報開示)を主債務者が実施したか確認する必要があります。

出典・根拠について

本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(本試験問題の転載ではありません)。 根拠・出典:出典:不動産適正取引推進機構(RETIO)公表の出題範囲(宅地建物取引士試験)を参照した合格ナビ独自作成 各根拠条文は「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)で原文を確認できます。令和8年度(2026年度)試験基準日時点で施行されている法令の数値を反映(数値確認日 2026-06-11)。

本問・解説は試験対策のための学習コンテンツです。法令・通達・ガイドラインは改正されることがあるため、最新の内容は一般財団法人 不動産適正取引推進機構(RETIO)・国土交通省の公式情報をご確認ください。本サイトはRETIOと一切関係ありません。

執筆・監修:Zawa Lab(合格ナビ運営者情報) / 宅地建物取引業法・改正民法・借地借家法・建築基準法・都市計画法・盛土規制法(R5)・国土交通省ガイドラインの出題範囲分析に基づきオリジナル問題と段差性のあるAI解説を作成しています。

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