権利関係43民法債権

宅建士 権利関係 問43:民法債権

令和8年度(2026年度)試験対応・数値確認日 2026-06-11

宅地建物取引業者Aが媒介した建物賃貸借における転貸借(サブリース)に関する次の記述のうち、民法の規定によれば、最も適切なものはどれか。

  • 賃借人BがCに対して賃貸人Aの承諾なく建物を転貸した場合、賃貸人Aは直ちに賃貸借契約を解除することができる。
  • 賃貸人Aが転貸借を承諾した場合、Aは転借人Cに対して直接賃料を請求することができるが、その額は賃料・転貸料のいずれか高い額となる。
  • 賃貸人Aが転貸借を承諾した場合において、賃貸借契約が解除されたとき、転借人Cは賃貸人Aに対して転借権を主張することができない。
  • 賃貸人Aが転貸借を承諾した場合、Aが賃借人Bへの賃貸借を合意解除しても、転借人Cへの転貸借は影響を受けない場合がある。正答
正答:賃貸人Aが転貸借を承諾した場合、Aが賃借人Bへの賃貸借を合意解除しても、転借人Cへの転貸借は影響を受けない場合がある。

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転貸借が承諾されている場合、賃貸人と賃借人の合意解除(話し合いでの解約)があっても、転借人(サブリース先)には対抗できません(民法613条3項ただし書)。転借人を保護するための規定です。よってエが正答です。

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民法613条3項は「賃貸人及び賃借人が賃貸借を合意により解除したとしても、その解除は、転借人に対抗することができない」と定めます(ただし賃借人の債務不履行による解除の場合は対抗可能)。エは「合意解除は転借人に対抗できない場合がある」と正確に述べており正答。アについて、無断転貸(賃貸人の承諾なき転貸)は民法612条2項により解除事由ですが、「直ちに解除できる」のではなく「信頼関係破壊の法理」(最判昭和28.9.25)により、転貸が賃貸人に対する背信的行為でない特段の事情がある場合は解除できないとされます。「直ちに解除できる」とするアは誤り。イについて、賃貸人は転借人に対して直接賃料を請求できます(民法613条1項)が、請求できる額は賃料と転貸料のいずれか「低い」額です(重畳的責任の限度)。「高い額」とするイは誤り。ウについて、承諾転貸の場合に賃貸借が「賃借人の債務不履行で解除」されたときは、転借人は対抗できず転借権を失います(民法613条3項本文)。「合意解除」ではなく「債務不履行解除」なら転借権は消滅しますが、「賃貸借解除」を一律に「転借権消滅」とするウの表現は合意解除と債務不履行解除を混同しており誤り。

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転貸借(民法612条・613条)はサブリース業者との関係で宅建試験の重要論点です。無断転貸の効果として①転貸借自体は当事者間(B・C)では有効、②賃貸人AはBを解除できる(信頼関係破壊の場合:最判昭和28.9.25)、③AはCに直接退去を請求できます(所有権に基づく物権的妨害排除請求)。承諾転貸(民法613条)の効果として、①転借人Cは賃貸人Aに対して直接義務を負い(民法613条1項:転貸料または賃料の低い方の額)、②AはCに対して賃料を直接請求できます(民法613条1項)、③賃貸借の合意解除はCに対抗できません(民法613条3項ただし書)、④賃借人Bの債務不履行による解除はCに対抗でき、Cは退去義務を負います(民法613条3項本文・最判昭和36.12.21等)。合意解除と債務不履行解除の区別が重要であり、合意解除がCに対抗不可なのはCを害する目的での合意解除を防止するためです。宅建実務では、サブリース物件(業者が全棟借り上げて転貸)の売買において、買主がサブリース業者との転貸借関係を引き継ぐことになるため、転貸借契約内容(賃料額・期間・更新条件等)の確認が重要事項説明の対象です。また定期借家によるサブリース契約の解除・終了も近年の実務問題です。

出典・根拠について

本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(本試験問題の転載ではありません)。 根拠・出典:出典:不動産適正取引推進機構(RETIO)公表の出題範囲(宅地建物取引士試験)を参照した合格ナビ独自作成 各根拠条文は「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)で原文を確認できます。令和8年度(2026年度)試験基準日時点で施行されている法令の数値を反映(数値確認日 2026-06-11)。

本問・解説は試験対策のための学習コンテンツです。法令・通達・ガイドラインは改正されることがあるため、最新の内容は一般財団法人 不動産適正取引推進機構(RETIO)・国土交通省の公式情報をご確認ください。本サイトはRETIOと一切関係ありません。

執筆・監修:Zawa Lab(合格ナビ運営者情報) / 宅地建物取引業法・改正民法・借地借家法・建築基準法・都市計画法・盛土規制法(R5)・国土交通省ガイドラインの出題範囲分析に基づきオリジナル問題と段差性のあるAI解説を作成しています。

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