宅建士
法令の確認日 2026年9月13日e-Govと照合済み

宅建士 権利関係 問46|賃貸借・修繕義務と費用償還

問題

宅建士 | 権利関係 | 令和8年度(2026年度)試験対応・数値確認日 2026-10-12

宅地建物取引業者Aが媒介する建物賃貸借における修繕義務および費用償還に関する次の記述のうち、民法の規定によれば、最も適切なものはどれか。

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答え合わせ

正解は ウ
  • ア
  • イ
  • ウ
  • エ

自信の3択

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解説

改正民法(2020年施行)では、賃借物の一部が使えなくなった場合(賃借人の責任ではない場合)、賃料は「当然に」減額されると明文化されました(民法611条1項)。よってウが正答です。旧法では「請求できる」でしたが、改正後は当然減額です。

改正民法611条1項は「賃借物の一部が滅失その他の事由により使用及び収益をすることができなくなった場合において、それが賃借人の責めに帰することができない事由によるものであるときは、賃料は、その使用及び収益をすることができなくなった部分の割合に応じて、当然に減額される」と定めます。ウは正確であり正答。アについて、賃借人Cが必要費を立て替えた場合(民法608条1項)、BはCの費用を直ちに償還しなければなりません。「費用を償還する義務を負わない」とするアは誤り。イについて、有益費の償還(民法608条2項)は「その価格の増加が現存する場合に限り、賃貸人の選択に従い」費やした金額か増価額を償還請求できます(選択権は賃貸人B)。「低い方」ではなく賃貸人の選択によるためイは誤り。エについて、改正民法607条の2は「賃貸人Bが修繕義務を負うにもかかわらず、①賃借人が修繕の必要を通知しまたは賃貸人がそれを知ってから相当期間内に修繕しない場合、②急迫の事情がある場合」に賃借人が自ら修繕できると定めます。賃借人が自ら修繕できるのは、①修繕が必要である旨を通知し、又は賃貸人がその旨を知ったのに相当の期間内に修繕されないとき、②急迫の事情があるときに限られます。賃貸人の修繕義務の不履行があれば直ちに(通知もせず、相当期間の経過も待たずに)修繕できるかのように述べるエは誤り。なお、修繕費用の償還は民法608条1項(必要費)の問題です。

賃貸借における修繕・費用の規定(民法606条〜608条、607条の2)は2020年改正で整備されました。賃貸人の修繕義務(民法606条1項)は「賃貸物の使用及び収益に必要な修繕をする義務を負う」というものですが、賃借人の帰責事由による場合は不要(民法606条1項ただし書)です。賃借人の修繕権(民法607条の2・2020年改正新設)の要件は、修繕が必要であることを前提に、①賃借人が賃貸人に修繕が必要である旨を通知し、又は賃貸人がその旨を知ったにもかかわらず相当の期間内に修繕しないとき、②急迫の事情があるとき、のいずれかです。賃料減額の当然発生(民法611条1項・2020年改正)は旧法の「請求」から「当然に」への変更が重要です(賃借人が請求しなくても自動的に減額)。同条2項は「賃借物の全部が使用できなくなった場合は賃借人は解除できる」と規定します。費用の区別として①必要費(民法608条1項:ただちに償還請求可)・②有益費(民法608条2項:賃貸借終了時に賃貸人の選択で費用か増価額を償還)・③特別設備(造作:借地借家法33条に規定)があります。有益費請求権には賃貸人の選択権があり、賃貸人が「増価額」(現存増加額)を選択した場合は現在の増加額が基準です(賃借中に価値が下落していれば少額になる)。宅建取引実務では、オーナーチェンジ物件の売買において未払いの必要費・有益費償還請求権の承継(賃借人から新オーナーへの請求権)の確認と敷金同様の引継ぎ処理が必要です。

この問題の根拠条番号はe-Govの本文と機械で照合しています(2026-09-13)。照合の方法
訂正の記録この問題の訂正はありません(サイト全体の記録)
出典と作り方

本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(本試験問題の転載ではありません)。根拠・出典:出典:不動産適正取引推進機構(RETIO)公表の出題範囲(宅地建物取引士試験)を参照した合格ナビ独自作成各根拠条文は「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)で原文を確認できます。令和8年度(2026年度)試験基準日時点で施行されている法令の数値を反映しています(数値確認日 2026-10-12)。

本問・解説は試験対策のための学習コンテンツです。法令・通達・ガイドラインは改正されることがあるため、最新の内容は一般財団法人 不動産適正取引推進機構(RETIO)・国土交通省の公式情報をご確認ください。本サイトはRETIOと一切関係ありません。

執筆・監修:合格ナビ運営事務局(運営者情報)。宅地建物取引業法・改正民法・借地借家法・建築基準法・都市計画法・盛土規制法(R5)・国土交通省ガイドラインの出題範囲分析に基づき、オリジナル問題と段差のある3段階の解説を作成しています。

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