権利関係46民法債権

宅建士 権利関係 問46:民法債権

令和8年度(2026年度)試験対応・数値確認日 2026-06-11

宅地建物取引業者Aが媒介する建物賃貸借における修繕義務および費用償還に関する次の記述のうち、民法の規定によれば、最も適切なものはどれか。

  • 賃貸人Bには建物を賃貸借の目的に従って使用・収益させる義務があるが、賃借人Cが修繕費用を立て替えた場合でも、Bは費用を償還する義務を負わない。
  • 賃借人Cが自費で建物に加えた有益費(建物の価値を増加させる費用)は、賃貸借終了時に「現存増価額か費やした金額のいずれか低い方」をBに請求できる。
  • 賃借物(建物)の一部が、賃借人Cの帰責事由によらない理由で滅失して使用できなくなった場合、その部分について当然に賃料が減額される(民法611条1項)。正答
  • 賃貸人Bが修繕義務を履行しない場合、賃借人CはBへの催告をせずに自ら修繕し、その費用をBに請求することができる(民法607条の2)。
正答:賃借物(建物)の一部が、賃借人Cの帰責事由によらない理由で滅失して使用できなくなった場合、その部分について当然に賃料が減額される(民法611条1項)。

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改正民法(2020年施行)では、賃借物の一部が使えなくなった場合(賃借人の責任ではない場合)、賃料は「当然に」減額されると明文化されました(民法611条1項)。よってウが正答です。旧法では「請求できる」でしたが、改正後は当然減額です。

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改正民法611条1項は「賃借物の一部が滅失その他の事由により使用及び収益をすることができなくなった場合において、それが賃借人の責めに帰することができない事由によるものであるときは、賃料は、その使用及び収益をすることができなくなった部分の割合に応じて、当然に減額される」と定めます。ウは正確であり正答。アについて、賃借人Cが必要費を立て替えた場合(民法608条1項)、BはCの費用を直ちに償還しなければなりません。「費用を償還する義務を負わない」とするアは誤り。イについて、有益費の償還(民法608条2項)は「その価格の増加が現存する場合に限り、賃貸人の選択に従い」費やした金額か増価額を償還請求できます(選択権は賃貸人B)。「低い方」ではなく賃貸人の選択によるためイは誤り。エについて、改正民法607条の2は「賃貸人Bが修繕義務を負うにもかかわらず、①賃借人が修繕の必要を通知しまたは賃貸人がそれを知ってから相当期間内に修繕しない場合、②急迫の事情がある場合」に賃借人が自ら修繕できると定めます。「催告せずに」の部分は「急迫の事情がある場合」のみであり、通常は通知(催告)が先行します。「催告せずに」と断言するエは誤り(急迫時のみ催告不要)。

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賃貸借における修繕・費用の規定(民法606条〜608条、607条の2)は2020年改正で整備されました。賃貸人の修繕義務(民法606条1項)は「賃貸物の使用及び収益に必要な修繕をする義務を負う」というものですが、賃借人の帰責事由による場合は不要(民法606条1項ただし書)です。賃借人の自助修繕権(民法607条の2・2020年改正新設)の要件は①修繕が必要(賃貸人が修繕義務を負う場合)、②賃借人が賃貸人に通知し相当期間内に修繕されない場合(または急迫の事情がある場合)。賃料減額の当然発生(民法611条1項・2020年改正)は旧法の「請求」から「当然に」への変更が重要です(賃借人が請求しなくても自動的に減額)。同条2項は「賃借物の全部が使用できなくなった場合は賃借人は解除できる」と規定します。費用の区別として①必要費(민법608条1項:ただちに償還請求可)・②有益費(民法608条2項:賃貸借終了時に賃貸人の選択で費用か増価額を償還)・③特別設備(造作:借地借家法33条に規定)があります。有益費請求権には賃貸人の選択権があり、賃貸人が「増価額」(現存増加額)を選択した場合は現在の増加額が基準です(賃借中に価値が下落していれば少額になる)。宅建取引実務では、オーナーチェンジ物件の売買において未払いの必要費・有益費償還請求権の承継(賃借人から新オーナーへの請求権)の確認と敷金同様の引継ぎ処理が必要です。

出典・根拠について

本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(本試験問題の転載ではありません)。 根拠・出典:出典:不動産適正取引推進機構(RETIO)公表の出題範囲(宅地建物取引士試験)を参照した合格ナビ独自作成 各根拠条文は「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)で原文を確認できます。令和8年度(2026年度)試験基準日時点で施行されている法令の数値を反映(数値確認日 2026-06-11)。

本問・解説は試験対策のための学習コンテンツです。法令・通達・ガイドラインは改正されることがあるため、最新の内容は一般財団法人 不動産適正取引推進機構(RETIO)・国土交通省の公式情報をご確認ください。本サイトはRETIOと一切関係ありません。

執筆・監修:Zawa Lab(合格ナビ運営者情報) / 宅地建物取引業法・改正民法・借地借家法・建築基準法・都市計画法・盛土規制法(R5)・国土交通省ガイドラインの出題範囲分析に基づきオリジナル問題と段差性のあるAI解説を作成しています。

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