宅建士 権利関係 問59:借地借家法
(令和8年度(2026年度)試験対応・数値確認日 2026-06-11)
借地権が消滅した場合の建物買取請求権(借地借家法13条)に関する次の記述のうち、借地借家法の規定によれば、最も適切なものはどれか。
- ア借地権の期間満了によって借地権が消滅した場合、借地権者Bは地主Aに対して借地上の建物を時価で買い取ることを請求することができる(建物買取請求権)が、Aが価格に異議がある場合は買い取りに応じなくてよい。
- イ建物買取請求権(借地借家法13条)は、借地権者に不利な特約で排除することはできない。正答
- ウ借地権の期間満了後に更新を拒絶された場合、借地権者BはAに建物買取請求権を行使できるが、Bに債務不履行(地代不払い等)がある場合でも行使できる。
- エ建物買取請求権は「時価」での買取りを求めるものであり、「時価」は建物のみの価格であり借地権の価値は含まれない。
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建物買取請求権(借地借家法13条)は、借地権者の一方的な意思表示(形成権)で成立し、地主はこれを拒否できません(買取価格への異議はあっても買取り自体は拒否不可)。この権利を排除する特約も無効です(借地借家法9条:借地権者に不利な特約無効)。よってイが正答です。
建物買取請求権(借地借家法13条)は借地権者が行使できる形成権であり、行使によって地主と借地権者の間に売買契約が成立したとみなされます(地主は異議・拒絶不可)。借地借家法9条(強行規定)は「借地権者に不利な特約」を無効とし、建物買取請求権を排除する特約も無効となります。イは正確であり正答。アについて、建物買取請求権は形成権であり地主は買取りを拒否できません(借地借家法13条1項)。「Aが異議があれば買い取りに応じなくてよい」とするアは誤り(価格交渉はできるが買取り自体は拒否不可)。ウについて、借地権者に債務不履行(地代不払い等)がある場合、地主が債務不履行解除をした時は建物買取請求権を行使できません(最判昭和35.2.9等:不誠実な借地権者への権利付与は信義則上認められない)。「債務不履行があっても行使できる」とするウは誤り。エについて、建物買取請求権の「時価」には建物の価値(経過年数等を考慮)に加え、場合によっては借地権の価値も含まれるとする見解(最判昭和35.12.20等)があります。「建物のみの価格」と断言するエは誤り(借地権価値を加味する場合あり)。
建物買取請求権(借地借家法13条)は借地権終了時の公平の観点から設けられた制度です。類似の制度として造作買取請求権(借地借家法33条:建物賃貸借終了時)があります。建物買取請求権の行使要件は①借地権の消滅(期間満了・合意解約等:ただし債務不履行解除は除く)、②借地権者が建物を所有していること、③適法な建物(無断増改築・無許可建築等は問題あり)です。行使の効果として①地主と借地権者の間に売買契約が成立したとみなされ、②地主は建物買取代金支払い、③借地権者は土地明渡し・建物の所有権移転義務を負います。建物買取請求権行使後、地主が代金を支払うまでの間、建物を使用継続できるか(留置権:民法295条)については、建物は土地と牽連性あり(建物に関して生じた債権として代金債権が当該建物に及ぶ)として留置権成立を認める見解が有力です。借地権者に不利な特約の無効(借地借家法9条)は強行規定であり、地主が買取請求権なし・建物収去義務あり等の特約を締結しても無効です。宅建実務では、借地権付き建物の売買において買取請求権の行使可能性(期間満了まで何年か)と地主との交渉(等価交換・地主による底地と借地権の一括売却等)が重要です。
本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(本試験問題の転載ではありません)。 根拠・出典:出典:不動産適正取引推進機構(RETIO)公表の出題範囲(宅地建物取引士試験)を参照した合格ナビ独自作成 各根拠条文は「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)で原文を確認できます。令和8年度(2026年度)試験基準日時点で施行されている法令の数値を反映(数値確認日 2026-06-11)。
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執筆・監修:Zawa Lab(合格ナビ運営者情報) / 宅地建物取引業法・改正民法・借地借家法・建築基準法・都市計画法・盛土規制法(R5)・国土交通省ガイドラインの出題範囲分析に基づきオリジナル問題と段差性のあるAI解説を作成しています。