権利関係60借地借家法

宅建士 権利関係 問60:借地借家法

令和8年度(2026年度)試験対応・数値確認日 2026-06-11

借地権の存続期間中に建物が滅失した場合の再築と借地権の存続に関する次の記述のうち、借地借家法の規定によれば、最も適切なものはどれか。

  • 借地権の存続期間中に建物が滅失した場合、借地権者がただちに再築する意思を示したとしても、借地権は建物が存在しなければ対抗要件を欠き消滅する。
  • 借地権者が建物を滅失後2年以内に再築した場合、建物に登記を備えることで、地主から土地を購入した第三者に対して借地権を対抗することができる。正答
  • 地主の承諾を得ずに借地権者が建物を再築した場合、地主は借地契約を解除することができる。
  • 借地権存続期間満了まで残り10年を切った時点で建物が滅失した場合、地主の承諾を得れば残期間満了後に返還の義務なく建物を使用継続できる。
正答:借地権者が建物を滅失後2年以内に再築した場合、建物に登記を備えることで、地主から土地を購入した第三者に対して借地権を対抗することができる。

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借地権の存続期間中に建物が滅失しても、2年以内に新建物を建てて登記を備えれば、滅失前と同様に第三者に対して借地権を対抗できます(借地借家法10条・7条)。よってイが正答です。建物滅失で借地権が消滅するわけではありません。

標準試験対策の基準レベル

借地借家法7条は借地権存続中の建物滅失と再築について定めます。建物再築後に借地権の期間延長を受けるためには、①地主の承諾を得た再築(民法・借地借家法の範囲内)または②地主の承諾なく再築した場合は「地主が期間延長に異議なし」の場合に期間延長(借地借家法7条2項:地主に不利な異議がある場合は延長なし)となります。イは再築後の建物登記による対抗要件(借地借家法10条1項)を正確に述べており正答。アについて、建物が滅失しても借地権自体は消滅しません。また借地借家法10条2項の掲示措置(2年間)により対抗力を維持でき、再築後の登記で対抗力を回復できます。「建物がなければ消滅する」とするアは誤り。ウについて、地主の承諾なく再築することが借地契約違反になるかは、増改築禁止特約の有無によります。特約なしでは再築は借地権者の権利として認められる場合があります。「解除できる」と断言するウは誤り(特約の有無による)。エについて、借地借家法7条は残存期間が20年未満の場合に地主の承諾を得た再築で期間が20年延長されることを定めますが(借地借家法7条1項但書・同2項等の解釈)、「返還義務なく使用継続できる」の表現は借地権の延長の問題であり、単に延長されるかどうかの問題です。エの表現は正確さを欠き誤り。

上級誤答論破・根拠条文・通達まで深掘り

借地権存続中の建物滅失・再築(借地借家法7条・10条)は実務上重要です。整理すると、①建物滅失後の借地権:消滅しない(借地借家法3条〜5条の期間規定が継続)、②対抗要件:建物滅失後2年以内は「掲示措置」(借地借家法10条2項)で維持、2年経過後に掲示を怠ると対抗力喪失、③再築後の期間:再築に地主の承諾がある場合、借地権は再築日から最低20年延長(借地借家法7条1項)。地主の承諾なき再築の場合は期間延長なし(借地借家法7条2項:2か月以内に異議なければ延長とする説あり)です。掲示措置(借地借家法10条2項)の記載事項として①建物の種類・構造・床面積等の特定情報、②滅失の年月日、③新たに建物を建築する旨及びその種類・構造・床面積を「建物の所在地の見やすい場所」に掲示することが必要です。借地権の対抗力維持(掲示)は2年間の時限措置であり、2年以内に新建物の登記を完了することが重要です。宅建実務では、借地権付き建物の売買における建物の年数・滅失リスク評価と、老朽化建物の再築計画の確認(地主との関係・借地借家法7条の適用)が投資判断の重要要素です。特に建物解体→再築の際の地主との協議(承諾書取得)と借地権期間の延長交渉が実務の焦点となります。令和3年民法改正(共有・所有者不明土地問題)では、借地権者の死亡により借地権が数人に相続された場合の「共有借地権の処分」に関する規律が整備されました。不動産鑑定士試験では借地権の残存期間と地代水準を変数とした収益還元法での評価が出題されます。

出典・根拠について

本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(本試験問題の転載ではありません)。 根拠・出典:出典:不動産適正取引推進機構(RETIO)公表の出題範囲(宅地建物取引士試験)を参照した合格ナビ独自作成 各根拠条文は「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)で原文を確認できます。令和8年度(2026年度)試験基準日時点で施行されている法令の数値を反映(数値確認日 2026-06-11)。

本問・解説は試験対策のための学習コンテンツです。法令・通達・ガイドラインは改正されることがあるため、最新の内容は一般財団法人 不動産適正取引推進機構(RETIO)・国土交通省の公式情報をご確認ください。本サイトはRETIOと一切関係ありません。

執筆・監修:Zawa Lab(合格ナビ運営者情報) / 宅地建物取引業法・改正民法・借地借家法・建築基準法・都市計画法・盛土規制法(R5)・国土交通省ガイドラインの出題範囲分析に基づきオリジナル問題と段差性のあるAI解説を作成しています。

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