宅建士 権利関係 問63:借地借家法
(令和8年度(2026年度)試験対応・数値確認日 2026-06-11)
一時使用目的の建物賃貸借(借地借家法40条)に関する次の記述のうち、借地借家法の規定によれば、最も適切なものはどれか。
- ア一時使用目的の建物賃貸借は、明らかに一時の使用に供することを目的として締結されたものであれば、借地借家法の更新・正当事由・造作買取請求権等の保護規定は適用されない。正答
- イ一時使用目的の建物賃貸借の期間は、6か月以内に制限されており、6か月を超える契約は一時使用目的と認められない。
- ウ建築工事中の仮設事務所の賃貸借は一時使用目的として借地借家法40条が適用されるが、期間満了後に工事が継続して使用を続けた場合は、自動的に普通建物賃貸借に転換される。
- エ一時使用目的の建物賃貸借では、当事者が書面(定期建物賃貸借の書面)を作成しなければ普通建物賃貸借として扱われる。
AI解説(初心者・標準・上級)
理解度に合わせて3レベルの解説を無料で読めます。根拠条文・国土交通省ガイドライン・RETIO通達も明記。
一時使用目的の建物賃貸借(借地借家法40条)は、明らかに一時使用であることを目的として締結された場合に、借地借家法の主要保護規定(更新・正当事由・造作買取請求等)が適用されません。一時的用途に特化した賃貸借を通常の長期賃借人保護から除外したものです。よってアが正答です。
借地借家法40条は「この節の規定は、一時使用のために建物の賃貸借をしたことが明らかな場合には、適用しない」と定めます。「この節の規定」とは借地借家法26条〜39条(建物賃貸借の更新・造作買取請求権等)の規定です。アは正確であり正答。イについて、一時使用目的の建物賃貸借は期間に関する明確な制限規定はなく(借地借家法40条は期間を限定していない)、「一時使用目的か否か」は当事者の意思・目的から客観的に判断されます。「6か月以内に制限」とするイは誤り。ウについて、一時使用目的の建物賃貸借が満了後も使用継続しても「自動的に普通建物賃貸借に転換される」わけではありません(使用継続があっても当初の一時使用目的の性質は変わらず、契約終了後の不当占有として退去請求の対象になる場合が多い)。ウは誤り。エについて、一時使用目的の建物賃貸借は借地借家法40条が適用され(定期建物賃貸借の書面要件:借地借家法38条は適用外)、書面要件は不要です。「書面がなければ普通建物賃貸借として扱われる」とするエは誤り。
一時使用目的の建物賃貸借(借地借家法40条)は実務では建設工事現場の仮設事務所・仮設店舗・工事関係者の仮宿舎・博覧会会場等で使用されます。「明らかな一時使用目的」の判断は①賃貸借締結時の当事者の意図、②建物の性質・設備の状況、③賃借物件の場所・周囲の状況、④賃借期間の設定等を総合的に考慮します。工事現場の仮設事務所は典型的な一時使用目的として認められますが、単に短期間の契約であっても目的が一時的と認められない場合は借地借家法の通常規定が適用されます。借地借家法40条の適用があると①更新規定不適用(借地借家法26条)、②正当事由規定不適用(借地借家法28条)、③造作買取請求権不適用(借地借家法33条)、④定期建物賃貸借の書面要件不適用(借地借家法38条)となります。なお一時使用目的借地(借地権)についても類似規定(借地借家法25条)があり、「臨時設備その他一時使用のために借地権を設定した場合」は借地借家法の通常の借地権規定を適用しない(存続期間・更新等の保護なし)とされています。宅建実務では、店舗開発における仮設店舗・仮設事務所の貸借や、解体前の空き建物の暫定利用において一時使用目的賃貸借を活用する場合の要件確認(「明らか」の立証)が重要です。
本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(本試験問題の転載ではありません)。 根拠・出典:出典:不動産適正取引推進機構(RETIO)公表の出題範囲(宅地建物取引士試験)を参照した合格ナビ独自作成 各根拠条文は「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)で原文を確認できます。令和8年度(2026年度)試験基準日時点で施行されている法令の数値を反映(数値確認日 2026-06-11)。
本問・解説は試験対策のための学習コンテンツです。法令・通達・ガイドラインは改正されることがあるため、最新の内容は一般財団法人 不動産適正取引推進機構(RETIO)・国土交通省の公式情報をご確認ください。本サイトはRETIOと一切関係ありません。
執筆・監修:Zawa Lab(合格ナビ運営者情報) / 宅地建物取引業法・改正民法・借地借家法・建築基準法・都市計画法・盛土規制法(R5)・国土交通省ガイドラインの出題範囲分析に基づきオリジナル問題と段差性のあるAI解説を作成しています。