権利関係65借地借家法

宅建士 権利関係 問65:借地借家法

令和8年度(2026年度)試験対応・数値確認日 2026-06-11

建物の賃貸借における対抗要件に関する次の記述のうち、借地借家法の規定によれば、最も適切なものはどれか。

  • 建物の賃借人Bが建物の引渡しを受けていれば、賃貸借の登記がなくても建物所有権を競売で取得した競落人Cに対して賃借権を対抗することができる。正答
  • 建物の賃借人Bが引渡しを受け、かつ賃貸借の登記をしていれば、建物の所有権者が変わっても常に新所有者に対して賃借権を対抗できる。
  • 建物の賃借人Bが引渡しを受けたのが、建物の抵当権設定後であった場合でも、引渡しによって対抗要件を具備していれば競落人Cに対して賃借権を対抗することができる。
  • 建物の賃借人Bが建物の引渡しを受けていても、賃貸借期間が3か月未満の短期の賃貸借は借地借家法31条の保護対象外となる。
正答:建物の賃借人Bが建物の引渡しを受けていれば、賃貸借の登記がなくても建物所有権を競売で取得した競落人Cに対して賃借権を対抗することができる。

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建物賃借権は、建物の引渡しを受けていれば登記なしに第三者に対抗できます(借地借家法31条)。競売による競落人も「第三者」に含まれますが、抵当権設定前に引渡しを受けていれば対抗できます。よってアが正答です(ただし抵当権設定後の引渡しの場合は対抗できない点に注意)。

標準試験対策の基準レベル

借地借家法31条1項は「建物の賃貸借は、その登記がなくても、建物の引渡しがあったときは、その後その建物について物権を取得した者に対し、その効力を生ずる」と定めます。競落人(競売による建物所有権取得者)は「物権を取得した者」に含まれます。アは正確であり正答(ただし抵当権設定前の引渡しが前提)。イについて、抵当権設定後に引渡しを受けた賃借人は、競落人(抵当権実行後の取得者)には対抗できません(短期賃貸借保護制度廃止・2004年改正)。「常に新所有者に対して対抗できる」とするイは誤り(抵当権設定後の引渡しは対抗不可)。ウについて、抵当権設定後に引渡しを受けた場合は、競落人に対して賃借権を対抗できません(2004年改正で短期賃貸借保護制度廃止)。「設定後でも対抗できる」とするウは誤り。エについて、借地借家法31条の適用範囲について、期間の長短(3か月等)による除外はなく、借地借家法上の建物賃貸借であれば引渡しで対抗要件を具備できます。「3か月未満は保護対象外」とするエは誤り。

上級誤答論破・根拠条文・通達まで深掘り

建物賃借権の対抗要件(借地借家法31条)と抵当権の関係は宅建試験の重要事項です。2004年民法改正(短期賃貸借保護制度廃止)以降の整理として、①抵当権設定前の賃貸借:競落後も賃借権が存続(賃借権が先行)、②抵当権設定後の賃貸借:競落人は賃借権を引き受けず(賃借人に明渡し請求可)、の2分類が基本です。ただし、競落人が賃貸借を「引き受ける」合意をした場合(民法577条の類推)は賃貸借が継続します。また現行法上の例外として競売開始決定前に対抗要件を備えた賃借人(引渡し済み)については、競落人に対しても6か月の引渡し猶予を主張できます(民法395条類推・明渡し猶予制度)。実務上は競売不動産を購入する際(任意売却・競売)に建物の賃借人の有無・賃借権の成立時期(抵当権設定前後)・引渡しの有無を確認することが重要です。不法占拠者(占有者)がいる場合は明渡し訴訟・執行が必要になり購入コスト・期間に影響します。宅建業者が競売物件の媒介をする場合(競売情報の提供等)、重要事項説明において占有状況・賃借権の内容・明渡し見通しの説明義務が生じます。

出典・根拠について

本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(本試験問題の転載ではありません)。 根拠・出典:出典:不動産適正取引推進機構(RETIO)公表の出題範囲(宅地建物取引士試験)を参照した合格ナビ独自作成 各根拠条文は「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)で原文を確認できます。令和8年度(2026年度)試験基準日時点で施行されている法令の数値を反映(数値確認日 2026-06-11)。

本問・解説は試験対策のための学習コンテンツです。法令・通達・ガイドラインは改正されることがあるため、最新の内容は一般財団法人 不動産適正取引推進機構(RETIO)・国土交通省の公式情報をご確認ください。本サイトはRETIOと一切関係ありません。

執筆・監修:Zawa Lab(合格ナビ運営者情報) / 宅地建物取引業法・改正民法・借地借家法・建築基準法・都市計画法・盛土規制法(R5)・国土交通省ガイドラインの出題範囲分析に基づきオリジナル問題と段差性のあるAI解説を作成しています。

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