宅建士 権利関係 問74:区分所有法
(令和8年度(2026年度)試験対応・数値確認日 2026-06-11)
区分所有建物の規約に関する次の記述のうち、区分所有法の規定によれば、最も適切なものはどれか。
- アマンションの規約は、区分所有者全員が合意すれば口頭でも設定・変更することができる。
- イ規約の設定・変更・廃止によって一部の区分所有者の権利に特別の影響を及ぼすときは、その区分所有者の承諾を得なければならない(区分所有法31条1項ただし書)。正答
- ウマンションの規約(管理規約)は、区分所有者だけでなく、建物内の区分所有者から物件を借りた賃借人(占有者)にも当然に効力が及ぶ。
- エ規約の内容として定めることができる事項は、区分所有法に定める事項のみに限られ、区分所有法が想定していない事項を規約で定めることはできない。
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規約の変更で一部の区分所有者が特別に不利益を受ける場合(特別の影響を受ける場合)、その区分所有者の承諾が必要です(区分所有法31条1項ただし書)。よってイが正答です。
区分所有法31条1項ただし書は「規約の設定、変更または廃止が一部の区分所有者の権利に特別の影響を及ぼすべきときは、その承諾を得なければならない」と定めます。イは正確であり正答。アについて、規約は「書面または電磁的記録」によって作成しなければなりません(区分所有法30条2項)。「口頭でも設定可能」とするアは誤り。ウについて、区分所有法46条1項は「規約及び集会の決議は、区分所有者の特定承継人に対しても、その効力を生ずる」と定めますが、賃借人(占有者)への規約の効力については区分所有法46条2項が「占有者は、建物またはその敷地若しくは附属施設の使用方法につき、区分所有者が規約または集会の決議に基づいて負う義務と同一の義務を負う」と定め、使用方法に関する義務について規約の拘束力があります。ただし「当然に」全ての規約が及ぶわけではなく、義務を負う範囲が限定されているためウの断言は誤り。エについて、規約は「区分所有者相互間の事項」について定めることができ(区分所有法30条1項)、区分所有法に定める事項以外の「共同生活の利便を増進する事項」等も定めることが可能です。「区分所有法定の事項のみ」とするエは誤り。
区分所有法の規約(区分所有法30条〜33条)は管理組合の自治規範として機能します。規約の効力(区分所有法46条)は①区分所有者の承継人(特定承継人・包括承継人)、②占有者(建物の利用方法に関して)に及びます。「特別の影響」(区分所有法31条1項ただし書)の解釈として、一部の区分所有者に他の区分所有者と比較して不均衡な不利益が及ぶ場合が該当します。例として、特定の住戸への使用目的制限(ペット禁止から特定住戸のみ例外)・専用使用権の変更・共用部分の専用使用を廃止する変更等があります。「承諾」の要件について、区分所有法31条1項ただし書の承諾は「集会の特別多数決(3/4以上)に加えて」当該区分所有者個人の承諾が必要であり、集会決議のみでは足りません。区分所有法が最初から設立された区分所有建物(新築マンション等)では、分譲業者(建設業者等)が最初の規約(原始規約)を設定できます(区分所有法32条:公正証書による規約の設定)。原始規約は最初の区分所有者全員に当然の効力があります。宅建実務では、マンション売買に際して①管理規約の内容確認(使用規制・ペット・楽器・民泊禁止等)、②特別の影響を受ける規約変更がある場合の買主への説明、③区分所有者としての義務(管理費・修繕積立金・組合活動参加)の説明が重要事項説明の一部です。
本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(本試験問題の転載ではありません)。 根拠・出典:出典:不動産適正取引推進機構(RETIO)公表の出題範囲(宅地建物取引士試験)を参照した合格ナビ独自作成 各根拠条文は「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)で原文を確認できます。令和8年度(2026年度)試験基準日時点で施行されている法令の数値を反映(数値確認日 2026-06-11)。
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執筆・監修:Zawa Lab(合格ナビ運営者情報) / 宅地建物取引業法・改正民法・借地借家法・建築基準法・都市計画法・盛土規制法(R5)・国土交通省ガイドラインの出題範囲分析に基づきオリジナル問題と段差性のあるAI解説を作成しています。