宅建士 権利関係 問85:区分所有法
(令和8年度(2026年度)試験対応・数値確認日 2026-06-11)
区分所有建物の専有部分の利用に関する制限について、区分所有法の規定によれば、最も適切なものはどれか。
- ア区分所有者は、規約に制限がある場合であっても、自己の専有部分を自由に民泊(旅館業法上の宿泊施設)として利用することができる(所有権の絶対性)。
- イ規約で専有部分を「住居専用」と定めた場合、その専有部分での事務所兼用居住(SOHO利用)は一律に規約違反となり、管理組合は強制退去を求めることができる。
- ウ専有部分の利用制限(住居専用・ペット禁止・民泊禁止等)を規約で定めることは有効であり、その制限は特定承継人(転得者)にも及ぶ(区分所有法46条)。正答
- エ規約で定めた専有部分の利用制限に違反した占有者(賃借人)に対して、管理組合は規約違反を直接の理由として賃貸借契約を解除することができる。
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規約で定めた専有部分の利用制限(住居専用・ペット禁止等)は有効であり、転得者(売買で取得した者)にも効力が及びます(区分所有法46条1項)。よってウが正答です。
区分所有法46条1項は「規約及び集会の決議は、区分所有者の特定承継人に対しても、その効力を生ずる」と定め、転得者(新区分所有者)も旧規約に拘束されます。ウは正確であり正答。アについて、所有権は排他的支配権(民法206条)ですが、区分所有建物では区分所有法上の規約による制限・共同の利益違反の禁止(区分所有法6条)が及びます。「規約に関わらず自由に利用できる」とするアは誤り(規約による制限は有効)。イについて、住居専用規約違反の認定は個別の事情による(使用実態・騒音・出入り等の影響の程度)であり、一律に「SOHO利用=規約違反で強制退去」と断言できません。強制退去(区分所有法58条〜60条)は義務違反が著しく共同の利益に反する場合に限られます。「一律に規約違反で強制退去」とするイは誤り(裁判所の判断による)。エについて、賃貸借契約の解除は、契約当事者(賃貸人・貸主)が行うものであり、管理組合が「規約違反」を理由に直接賃貸借契約を解除することはできません(賃貸人に是正を求めることが管理組合のできる対応)。「管理組合が直接解除できる」とするエは誤り。
専有部分の利用制限(区分所有法6条・30条・46条)は現代のマンション管理で最重要論点のひとつです。区分所有者の義務(区分所有法6条1項):「区分所有者は建物の保存に有害な行為その他建物の管理又は使用に関し区分所有者の共同の利益に反する行為をしてはならない」。規約で定められる主な利用制限として①住居専用(事務所・店舗・民泊禁止)、②ペット禁止(または一定の条件のもとでのみ可)、③楽器演奏制限、④民泊禁止(住宅宿泊事業法2条3項の「住宅」からの除外)などがあります。民泊(住宅宿泊事業法)との関係について、住宅宿泊事業法(2018年施行)3条1項は「管理規約において人を宿泊させてはならない旨の定めがある場合はこの限りでない」と規定し、マンション管理規約に民泊禁止規定を設けることで住宅宿泊事業を事実上排除できます。区分所有法46条2項(占有者への効力):「占有者は、建物またはその敷地若しくは附属施設の使用方法につき、区分所有者が規約または集会の決議に基づいて負う義務と同一の義務を負う」。したがって賃借人等の占有者も使用方法に関する規約の義務(ペット禁止等)を負います。宅建業法35条の重要事項説明で、住居専用規約・ペット禁止・民泊禁止規定は「専有部分の利用制限に関する規約の定め(宅建業法施行規則16条の2第4号)」として説明義務事項です。
本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(本試験問題の転載ではありません)。 根拠・出典:出典:不動産適正取引推進機構(RETIO)公表の出題範囲(宅地建物取引士試験)を参照した合格ナビ独自作成 各根拠条文は「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)で原文を確認できます。令和8年度(2026年度)試験基準日時点で施行されている法令の数値を反映(数値確認日 2026-06-11)。
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執筆・監修:Zawa Lab(合格ナビ運営者情報) / 宅地建物取引業法・改正民法・借地借家法・建築基準法・都市計画法・盛土規制法(R5)・国土交通省ガイドラインの出題範囲分析に基づきオリジナル問題と段差性のあるAI解説を作成しています。