宅建士 権利関係 問86:区分所有法
(令和8年度(2026年度)試験対応・数値確認日 2026-06-11)
区分所有建物の集会における書面決議・電磁的方法に関する次の記述のうち、区分所有法の規定によれば、最も適切なものはどれか。
- ア区分所有者全員の承諾があれば、集会を開かずに書面または電磁的方法によって決議をすることができる(区分所有法45条1項)。正答
- イ書面または電磁的方法による決議は、区分所有者の過半数の承諾があれば足り、全員の承諾は不要である。
- ウ建替え決議(区分所有法62条)のような特別多数決(各4/5以上)を必要とする事項については、書面または電磁的方法による決議を行うことは一切できない。
- エ集会の開催に代えて書面または電磁的方法による決議が成立した場合、その効力は通常の集会決議より低く、将来の集会で追認を受けなければ確定的効力を生じない。
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区分所有者全員の承諾があれば、集会を実際に開かずに書面または電磁的方法によって決議することができます(区分所有法45条1項)。よってアが正答です。
区分所有法45条1項は「この法律または規約により集会において決議をすべき場合において、区分所有者全員の承諾があるときは、書面または電磁的方法による決議をすることができる」と定めます。アは正確であり正答。イについて、区分所有法45条1項の書面・電磁的方法による決議には「区分所有者全員の承諾」が必要です。「過半数の承諾で足りる」とするイは誤り(全員の承諾が必要)。ウについて、区分所有法45条1項は「この法律または規約により集会において決議をすべき場合」と広く規定し、特別多数決を要する事項にも適用があります。建替え決議も全員承諾があれば書面・電磁的決議が可能です(ただし実務上全員承諾の取得は困難)。「一切できない」とするウは誤り。エについて、区分所有法45条1項の書面・電磁的方法による決議は、通常の集会決議と同一の法的効力を持ちます(区分所有法45条3項)。「将来の追認が必要」とするエは誤り。
区分所有法45条の書面・電磁的方法による決議制度は、2001年改正で電磁的方法が追加され、2022年デジタル化改正で手続の明確化・簡略化が図られました。本条の要件は①全員の事前承諾(区分所有法45条1項)と②所定の決議要件(通常の集会と同じ多数決基準)の充足です。全員承諾の方法は書面・電磁的方法で可能であり、電子メール・電子署名付き文書での承諾も認められます。コロナ禍(2020年〜)で集会開催困難な状況が増加したことから、国土交通省はマンション管理標準指針・管理規約標準的ひな形において書面・電磁的決議の活用を推奨しています。なお区分所有法45条の「書面決議」(全員承諾による)と、集会における「書面・電磁的方法での議決権行使」(区分所有法39条2項・3項:出席できない者が議決権を行使する方法)は別制度であることに注意が必要です。前者は集会を開かずに全員で書面決議する制度、後者は集会は開くが欠席者が書面で議決権行使する制度です。宅建業者が区分所有建物の管理委託契約を締結する際(管理会社の立場で行う場合)、書面決議の手続整備(承諾確認の方法・承諾書の保管義務等)のサポートも業務範囲に含まれます。
本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(本試験問題の転載ではありません)。 根拠・出典:出典:不動産適正取引推進機構(RETIO)公表の出題範囲(宅地建物取引士試験)を参照した合格ナビ独自作成 各根拠条文は「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)で原文を確認できます。令和8年度(2026年度)試験基準日時点で施行されている法令の数値を反映(数値確認日 2026-06-11)。
本問・解説は試験対策のための学習コンテンツです。法令・通達・ガイドラインは改正されることがあるため、最新の内容は一般財団法人 不動産適正取引推進機構(RETIO)・国土交通省の公式情報をご確認ください。本サイトはRETIOと一切関係ありません。
執筆・監修:Zawa Lab(合格ナビ運営者情報) / 宅地建物取引業法・改正民法・借地借家法・建築基準法・都市計画法・盛土規制法(R5)・国土交通省ガイドラインの出題範囲分析に基づきオリジナル問題と段差性のあるAI解説を作成しています。