宅建士 権利関係 問88:区分所有法
(令和8年度(2026年度)試験対応・数値確認日 2026-06-11)
区分所有建物における区分所有者の権利と義務に関する次の記述のうち、区分所有法の規定によれば、最も適切なものはどれか。
- ア区分所有者は、専有部分について所有権を持つが、建物の共用部分(廊下・階段等)については、利用する権利はあっても所有権は一切持たない。
- イ区分所有者は建物の保存に有害な行為(無許可改造・水漏れ放置等)をしてはならず、区分所有者の共同の利益に反する行為は禁止される(区分所有法6条)。正答
- ウ区分所有者が共用部分について持分割合を超えた費用を支出した場合、その費用の返還を他の区分所有者に請求する権利(費用償還請求権)は一切認められない。
- エ区分所有者は管理費の支払いを拒否することができ、管理費の不払いがあっても管理組合は法的手段を取ることができない。
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区分所有者は専有部分の所有権を持つとともに、共用部分について持分割合に応じた共有持分権を持っています。また区分所有法6条により、共同の利益に反する行為(無許可改造・騒音・水漏れ放置等)は禁止されています。よってイが正答です。
区分所有法6条1項は「区分所有者は、建物の保存に有害な行為その他建物の管理または使用に関し区分所有者の共同の利益に反する行為をしてはならない」と定めます。イは正確であり正答。アについて、共用部分(廊下・階段・外壁・屋根等)は区分所有者全員の共有に属します(区分所有法11条1項)。「所有権を一切持たない」とするアは誤り(共有持分権を持つ)。ウについて、区分所有者が他の区分所有者の義務(保存行為・管理行為)を代わりに行った場合(緊急工事等)、その費用を他の区分所有者に対して費用償還請求することは可能です(民法702条の事務管理・費用償還請求を準用)。「一切認められない」とするウは誤り。エについて、管理費は集会の決議または規約で定められた区分所有者の義務であり(区分所有法14条・19条・29条・60条等)、不払いの場合は管理組合から少額訴訟・支払督促・管理費等の先取特権(区分所有法7条)の行使により法的手段が取られます。「法的手段を取ることができない」とするエは誤り(先取特権・訴訟等が可能)。
区分所有者の義務(区分所有法6条)は「共同の利益に反する行為の禁止」を核として多岐に渡ります。①建物保存義務:専有部分の劣化放置(水漏れ・腐食等)で他の区分所有者に損害を与えることは禁止。②用途適合義務:規約で定める用途(住居専用等)に反した利用の禁止。③共用部分不当使用禁止:廊下・駐車場等の専用的支配禁止。④管理費・修繕積立金の支払義務(区分所有法19条:特別の定めがなければ持分割合に応じた分担)。共用部分の持分権(区分所有法11条・14条)について、各区分所有者の共用部分の持分割合は規約で別段の定めがなければ「専有部分の床面積の割合(内法面積比)」によります(区分所有法14条1項)。持分割合は管理費・修繕積立金の分担割合に直結するため、分譲時の重要事項説明で確認が必須です。区分所有法6条違反への対応は段階的(区分所有法57条→58条→59条→60条)ですが、緊急の場合は「保存行為」として管理者または各区分所有者が単独で必要な措置を講じることができます(最判昭和50年3月26日等)。宅建業者が区分所有建物を仲介する際は、管理費・修繕積立金の月額・滞納状況・管理形態(自主管理・委託管理)・管理規約の主要制限(ペット・民泊・楽器等)の説明が重要事項説明として必須です(宅建業法35条1項6号・施行規則16条の2)。
本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(本試験問題の転載ではありません)。 根拠・出典:出典:不動産適正取引推進機構(RETIO)公表の出題範囲(宅地建物取引士試験)を参照した合格ナビ独自作成 各根拠条文は「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)で原文を確認できます。令和8年度(2026年度)試験基準日時点で施行されている法令の数値を反映(数値確認日 2026-06-11)。
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執筆・監修:Zawa Lab(合格ナビ運営者情報) / 宅地建物取引業法・改正民法・借地借家法・建築基準法・都市計画法・盛土規制法(R5)・国土交通省ガイドラインの出題範囲分析に基づきオリジナル問題と段差性のあるAI解説を作成しています。