問題
区分所有建物の建替え決議(区分所有法62条)に関する次の記述のうち、区分所有法の規定によれば、正しいものはどれか。
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答え合わせ
- ア
- イ
- ウ
- エ
自信の3択
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解説
マンションの建替えを決めるには、区分所有者と議決権のそれぞれ5分の4以上の賛成が必要です(区分所有法62条1項)。エはこの条文どおりで正答です。建物が地震に対する安全性の基準を満たしていない場合など一定のときは、この要件が4分の3に引き下げられます(同条2項)ので、イは誤りです。
区分所有法62条1項は「集会においては、区分所有者…及び議決権の各5分の4以上の多数で、建物を取り壊し、かつ、当該建物の敷地若しくはその一部の土地又は当該建物の敷地の全部若しくは一部を含む土地に新たに建物を建築する旨の決議(建替え決議)をすることができる」と定めます。エはこの条文どおりで正答です。イは、同条2項が、地震に対する安全性等について法務大臣が定める基準に適合しない場合など一定の場合には「5分の4」を「4分の3」に引き下げると定めており、常に5分の4のままとする点で誤りです。ウは、同条6項が「建替え決議を会議の目的とする集会を招集するときは…当該集会の会日より少なくとも2月前に発しなければならない」と定めており、2週間前ではなく2か月前であるため誤りです。アは、同条4項1号が、建替え決議において「新たに建築する建物…の設計の概要」を定めなければならないと定めており、定める必要がないとする点で誤りです。
建替え決議(区分所有法62条)は、区分所有者の財産権に大きな影響を及ぼす決議であるため、通常の特別決議(4分の3)よりもさらに加重された5分の4以上の多数決要件が原則とされています。もっとも、①地震に対する安全性に係る建築基準法等の規定に準ずるものとして法務大臣が定める基準に適合していないとき、②火災に対する安全性に係る同様の基準に適合していないとき、③外壁・外装材等が剥離・落下することにより周辺に危害を生ずるおそれがあるものとして法務大臣が定める基準に該当するとき、④給水・排水その他の配管設備の損傷・腐食等により著しく衛生上有害となるおそれがあるものとして法務大臣が定める基準に該当するとき、⑤高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律に規定する建築物移動等円滑化基準に準ずるものとして法務大臣が定める基準に適合していないとき、のいずれかに該当する建物については、要件が「4分の3」に軽減されます(62条2項各号)。建替え決議においては、新たに建築する建物(再建建物)の設計の概要、建物の取壊し及び再建建物の建築に要する費用の概算額、その費用の分担に関する事項、再建建物の区分所有権の帰属に関する事項の4点を定めなければならず(62条4項)、費用の分担及び区分所有権の帰属に関する事項は、各区分所有者の衡平を害しないように定めなければなりません(同条5項)。建替え決議を会議の目的とする集会の招集通知は、通常の集会(35条1項:少なくとも会日の1週間前)よりも長い、少なくとも会日の2か月前に発しなければならず(62条6項)、この通知には会議の目的たる事項及び議案の要領のほか、建替えを必要とする理由、建替えをしないとした場合の効用の維持・回復に要する費用の額とその内訳、修繕に関する計画の内容、修繕積立金として積み立てられている金額を示さなければなりません(同条7項)。さらに、集会の会日より少なくとも1か月前までに、通知事項について区分所有者に説明を行うための説明会を開催しなければなりません(同条8項)。宅建試験では、建替え決議の原則5分の4と軽減後の4分の3の要件の違い、及び2か月前という招集通知の期間を、他の決議(規約変更3/4・共用部分の重大変更3/4等)の要件と混同しないよう正確に整理することが重要です。
- 建物の区分所有等に関する法律第62条e-Govで原文を読む
- 建築基準法e-Govで原文を読む
出典と作り方
本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(本試験問題の転載ではありません)。根拠・出典:出典:不動産適正取引推進機構(RETIO)公表の出題範囲(宅地建物取引士試験)を参照した合格ナビ独自作成各根拠条文は「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)で原文を確認できます。令和8年度(2026年度)試験基準日時点で施行されている法令の数値を反映しています(数値確認日 2026-10-12)。
本問・解説は試験対策のための学習コンテンツです。法令・通達・ガイドラインは改正されることがあるため、最新の内容は一般財団法人 不動産適正取引推進機構(RETIO)・国土交通省の公式情報をご確認ください。本サイトはRETIOと一切関係ありません。
執筆・監修:合格ナビ運営事務局(運営者情報)。宅地建物取引業法・改正民法・借地借家法・建築基準法・都市計画法・盛土規制法(R5)・国土交通省ガイドラインの出題範囲分析に基づき、オリジナル問題と段差のある3段階の解説を作成しています。

