宅建士 権利関係 問90:区分所有法
(令和8年度(2026年度)試験対応・数値確認日 2026-06-11)
近年の区分所有法の改正や現代的課題に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
- ア2023年以降の区分所有法改正議論(令和6年法律改正)では、高経年マンションの老朽化対策として建替え決議要件(現行4/5以上)を過半数に引き下げることが検討・議論されている。正答
- イ所有者不明区分所有建物に関する問題は一切存在せず、区分所有法には所有者不明への対応規定が設けられていない。
- ウマンションの長期修繕計画(修繕積立金の積立)は区分所有法で義務付けられており、未作成の場合は刑事罰が科される。
- エ区分所有法上の集会決議は、一度成立すれば永久に有効であり、後の集会決議で変更・廃止することはできない。
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高経年マンションの老朽化・区分所有者の高齢化に対応するため、建替えを促進すべく現行の厳格な要件(各4/5以上)の緩和が政府・審議会で議論されてきました。よってアが正答です。
令和6年(2024年)の区分所有法改正議論・法制審議会の要綱において、老朽化マンションの円滑な建替えを促進するための要件緩和(現行4/5以上から一定条件のもとで3/4等への緩和)が議題となりました。アは区分所有法改正の方向性を正確に述べており正答。イについて、所有者不明土地・建物問題は区分所有建物においても深刻な課題であり、区分所有者が行方不明(管理費不払い・集会欠席等)の問題への対応も法改正議論に含まれています。「一切存在しない・規定なし」とするイは誤り(改正議論の重要テーマのひとつ)。ウについて、マンションの長期修繕計画の作成はマンション管理適正化法(マンション管理適正化推進計画・行政からの助言・指導制度:2022年改正)で推奨されていますが、区分所有法上の義務規定(作成の法的義務)はなく、刑事罰は課されていません。「刑事罰が科される」とするウは誤り。エについて、集会決議は後の集会で変更・廃止することができます(規約変更は3/4以上の決議等)。「永久に有効で変更不可」とするエは誤り。
区分所有法は1962年制定以来、数次の改正を経てきましたが、2024年の改正(令和6年法律第38号)は建物区分所有法の大規模改正として注目されます。主な改正ポイント:①所有者不明区分所有者問題への対応(区分所有者の所在・生死不明時の財産管理人選任手続の整備)、②集会の招集・決議手続の簡略化(電磁的方法の活用促進)、③建替え等の決議要件の緩和(一定の老朽化・危険性が認められるマンションの建替え等の決議:各4/5以上の要件緩和検討)。高経年マンション問題:国土交通省の調査(令和4年版マンション総合調査)によると、①築40年超のマンションは全国に約115万戸(2022年時点)、②20年後には約350万戸に増加見込み、③修繕積立金不足(平均積立額が長期修繕計画対比で不足)のマンションが約35%という深刻な状況です。所有者不明区分所有者問題は、相続未登記・高齢化による行方不明・相続人全員不在等で管理費が徴収不能・集会定足数に影響するため、2023年施行の「相続土地国庫帰属法」や民法・不動産登記法の所有者不明土地対策と連動した制度整備が進んでいます。宅建試験では、区分所有法の最新改正動向・マンション管理適正化法(2000年制定・2022年改正)との関係も出題されるようになっており、法改正の最新動向の把握が得点に直結します。
本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(本試験問題の転載ではありません)。 根拠・出典:出典:不動産適正取引推進機構(RETIO)公表の出題範囲(宅地建物取引士試験)を参照した合格ナビ独自作成 各根拠条文は「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)で原文を確認できます。令和8年度(2026年度)試験基準日時点で施行されている法令の数値を反映(数値確認日 2026-06-11)。
本問・解説は試験対策のための学習コンテンツです。法令・通達・ガイドラインは改正されることがあるため、最新の内容は一般財団法人 不動産適正取引推進機構(RETIO)・国土交通省の公式情報をご確認ください。本サイトはRETIOと一切関係ありません。
執筆・監修:Zawa Lab(合格ナビ運営者情報) / 宅地建物取引業法・改正民法・借地借家法・建築基準法・都市計画法・盛土規制法(R5)・国土交通省ガイドラインの出題範囲分析に基づきオリジナル問題と段差性のあるAI解説を作成しています。