権利関係91不動産登記法

宅建士 権利関係 問91:不動産登記法

令和8年度(2026年度)試験対応・数値確認日 2026-06-11

不動産登記の効力(対抗力)に関する次の記述のうち、不動産登記法及び民法の規定によれば、最も適切なものはどれか。

  • 不動産登記は公示の原則に基づき、登記されていることを知らなかった者(善意の第三者)に対しても、登記の効力(対抗力)が及ぶ(公信の原則)。
  • 不動産の所有権を取得した者は、第三者に対してその所有権の取得を対抗するためには登記が必要だが、登記をすることが困難な状況では裁判所に認められれば登記なしでも対抗できる。
  • 未登記の不動産売買の当事者間(売主・買主間)では、売買契約の成立により買主が所有権を取得し、売主・買主の間では登記なしに所有権の効力が及ぶ。正答
  • 不動産の売買において、買主が売主の所有権を確認するためには登記記録(登記事項証明書)の確認で十分であり、現地調査は不要である。
正答:未登記の不動産売買の当事者間(売主・買主間)では、売買契約の成立により買主が所有権を取得し、売主・買主の間では登記なしに所有権の効力が及ぶ。

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不動産の売買契約が成立した時点で、売主・買主の間(契約当事者間)では所有権が移転します(民法176条)。登記は対抗要件(第三者への主張要件)であり、当事者間では登記なしに所有権の効力が及びます。よってウが正答です。

標準試験対策の基準レベル

民法176条は「物権の設定及び移転は、当事者の意思表示のみによってその効力を生ずる」と定め、民法177条は「不動産に関する物権の得喪及び変更は…登記をしなければ第三者に対抗することができない」と定めます。所有権は意思表示のみで移転し(当事者間)、登記は第三者への対抗要件(民法177条)に過ぎません。ウは正確であり正答。アについて、日本の不動産登記制度は「公示の原則」(登記された事項は公示される)を採用しますが、「公信の原則」(登記を信頼して取引した者を保護)は採用していません(民法94条2項の類推適用等の例外はある)。登記されている内容が真実と異なる場合でも登記を信頼した第三者が直接保護されるわけではありません。「公信の原則」とするアは誤り(日本の登記制度は公信の原則なし)。イについて、民法177条の対抗問題は登記の有無によって決まり、裁判所が「困難な状況」を認めたからといって登記なしで対抗できる例外は認められていません。「裁判所が認めれば例外あり」とするイは誤り。エについて、登記記録だけでは①実際の占有状況(未登記の権利者・不法占拠者等)、②建物の実際の状況(老朽度・増改築の有無等)を確認できません。「現地調査不要」とするエは誤り(現地調査・占有状況確認が実務上必須)。

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不動産登記の法的効力と実務上の機能を整理します。①対抗力(民法177条):第三者への所有権取得主張には登記が必要。「第三者」の範囲(最判昭和25年12月19日等:登記なき者と二重に権利取得した利害関係者)。無権原者・不法占拠者・契約当事者自身には登記なしに対抗可能(相対効)。②推定力(不動産登記法):登記記録に記載された権利関係が正当に存在すると推定される(推定力)。ただし真の権利関係と異なる「不実登記」は第三者保護なし(日本法は公信の原則不採用)。③形式的確定力:登記手続の公正性確保として、申請に基づき登記官が形式的審査のうえ登記(日本は形式的審査主義:実質的審査は行わない)。不動産登記法の「権利に関する登記」(所有権・抵当権・借地権・賃借権等)は申請主義(申請がなければ登記されない)が原則であり(不動産登記法16条)、登記義務者(義務を負う者:売主等)と登記権利者(権利を得る者:買主等)の共同申請が原則です(不動産登記法60条)。表示の登記(土地・建物の物理的状況)は申請義務(不動産登記法36条・37条:新築・滅失後1か月以内)があります。宅建実務では、売買決済当日の登記申請(所有権移転・抵当権設定等の同時申請)が標準的な実務手続であり、司法書士への委任状準備・事前登記事項証明書の取得・住所確認等の事前確認が必須です。

出典・根拠について

本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(本試験問題の転載ではありません)。 根拠・出典:出典:不動産適正取引推進機構(RETIO)公表の出題範囲(宅地建物取引士試験)を参照した合格ナビ独自作成 各根拠条文は「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)で原文を確認できます。令和8年度(2026年度)試験基準日時点で施行されている法令の数値を反映(数値確認日 2026-06-11)。

本問・解説は試験対策のための学習コンテンツです。法令・通達・ガイドラインは改正されることがあるため、最新の内容は一般財団法人 不動産適正取引推進機構(RETIO)・国土交通省の公式情報をご確認ください。本サイトはRETIOと一切関係ありません。

執筆・監修:Zawa Lab(合格ナビ運営者情報) / 宅地建物取引業法・改正民法・借地借家法・建築基準法・都市計画法・盛土規制法(R5)・国土交通省ガイドラインの出題範囲分析に基づきオリジナル問題と段差性のあるAI解説を作成しています。

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