宅建士 宅建業法 問108:報酬額の制限
(令和8年度(2026年度)試験対応・数値確認日 2026-06-11)
宅建業者Aが依頼者Bと媒介契約(専任媒介)を締結した場合の報酬の受領に関する次の記述のうち、宅地建物取引業法の規定によれば、最も適切なものはどれか。
- アAはBと媒介契約を締結した時点で、上限額の報酬を前払いで受け取ることができる。
- イAはBとの媒介契約で「報酬は売買契約成立前に支払う」旨の特約を設けた場合、当該特約に基づき報酬を受け取ることができる。
- ウAはBの依頼で行った特別の広告費(Bの承諾あり)については、売買契約の成立前であっても、Bから受け取ることができる。正答
- エAはBから「報酬を先払いする代わりに報酬額を上限より高くしてほしい」という申し出があった場合、上限を超えた報酬を受け取ることができる。
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媒介報酬は「売買契約が成立したとき」に発生する成功報酬が原則です。前払い特約(ア・イ)は宅建業法の趣旨に反します。ただし「Bが特別に依頼した広告費」は成契約前でも受け取ることができます(ウが正答)。報酬の上限超過は特約があっても禁止(エは誤り)。
報酬の受領に関する規制(宅建業法46条・告示)を確認します。成功報酬主義:媒介報酬は「取引の成立」を条件として発生→成立前に受け取ることは原則不可(前払い特約は無効)。特別費用の例外:依頼者の特別依頼による広告費等の実費は、取引成立の前後を問わず実費相当額を受け取れる。選択肢の検証:ア「契約締結時点で上限額の前払い→可」→成功報酬主義に反→誤り。イ「前払い特約→有効」→宅建業法の趣旨に反→無効→誤り。ウ「Bの承諾ある特別広告費→成立前でも受け取れる」→正答(特別依頼費用は成功報酬とは独立)。エ「申し出があれば上限超え可」→上限規制は強行規定→依頼者の申し出があっても超過不可→誤り。
媒介報酬の時的規制と費用規制の体系:①成功報酬の時的規制:原則として「売買等の契約成立時」に報酬請求権が発生。前払い特約は「報酬請求権が発生していない段階での金銭授受」として問題があり、宅建業法の成功報酬主義の趣旨から無効と解されます。ただし、「手付金と報酬の区別」(手付は売買契約成立時に受領可能)や「媒介契約の解除補償」等の実務問題が付随します。②特別依頼費用の法的性質:報酬とは独立した「費用の立替払いの精算」として機能。民法上の委任の費用償還請求権(民法649条・650条)に対応する規定。③報酬の上限規制の強行性:依頼者が自発的に申し出ても、宅建業法46条の上限規制は超えられません(片面的強行規定)。依頼者の同意は「上限内での合意」に限って有効。「上限超えの合意」は宅建業法違反として無効。④インボイス制度との関係:特別費用の請求にもインボイス(適格請求書)の発行が必要(令和5年10月以降)。宅建試験では主に告示の計算式が出題されますが、実務では消費税処理も重要です。
本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(本試験問題の転載ではありません)。 根拠・出典:出典:不動産適正取引推進機構(RETIO)公表の出題範囲(宅地建物取引士試験)を参照した合格ナビ独自作成 各根拠条文は「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)で原文を確認できます。令和8年度(2026年度)試験基準日時点で施行されている法令の数値を反映(数値確認日 2026-06-11)。
本問・解説は試験対策のための学習コンテンツです。法令・通達・ガイドラインは改正されることがあるため、最新の内容は一般財団法人 不動産適正取引推進機構(RETIO)・国土交通省の公式情報をご確認ください。本サイトはRETIOと一切関係ありません。
執筆・監修:Zawa Lab(合格ナビ運営者情報) / 宅地建物取引業法・改正民法・借地借家法・建築基準法・都市計画法・盛土規制法(R5)・国土交通省ガイドラインの出題範囲分析に基づきオリジナル問題と段差性のあるAI解説を作成しています。