問題
宅建業者Aが、長期の空家等に該当する店舗用建物の貸借(借賃:月額8万円、消費税等相当額を含まない額)について貸主Bと借主Cの双方から媒介の依頼を受けて契約を成立させ、当該媒介に要する費用を勘案して報酬を受ける場合に関する次の記述のうち、報酬告示第九の規定によれば、正しいものはどれか。なお、Aは課税事業者であり、報酬の額には消費税等相当額を含めて計算するものとする。また、権利金の授受はないものとする。
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答え合わせ
- ア
- イ
- ウ
- エ
自信の3択
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解説
長く空いている「長期の空家等」の賃貸借を媒介した場合、借主から受け取る報酬が借賃1か月分の1.1倍(8万8,000円)以内であれば、貸主・借主合計の報酬上限を通常の1.1倍から2.2倍(17万6,000円)まで増やせる特例があります(アが正答)。借主からの受取額に上限があることが条件です。
報酬告示第九は、長期の空家等の貸借の媒介について「当該長期の空家等の借主である依頼者から受ける報酬の額が…借賃の一月分の一・一倍…に相当する金額以内である場合に限り…第四の規定により算出した金額を超えて、当該長期の空家等の借賃の一月分の二・二倍に相当する金額を超えない範囲内で報酬を受けることができる」と定めます。借主Cからの受取額が8万8,000円以内なら合計を17万6,000円まで増額可能(ア=正答)。イは借主からの受取額の上限条件を無視しており誤り。ウは長期の空家等の特例を無視した通常規定のままで誤り。エは条文が「居住の用に供する長期の空家等にあっては…〇・五五倍」と書き分けて居住用も対象に含めていることと矛盾するため誤りです。
「長期の空家等」(告示第九冒頭の定義:現に長期間にわたって居住の用、事業の用その他の用途に供されておらず、又は将来にわたり供される見込みがない宅地又は建物)は、代金の多寡で判断する「低廉な空家等」(告示第七・第八)とは別の概念であり、両者を混同しないことが重要です。低廉な空家等は売買・交換の媒介・代理(告示第七・第八)の特例、長期の空家等は貸借の媒介・代理(告示第九・第十)の特例で、それぞれ適用される取引類型と要件が異なります。告示第九の増額特例は、借主から受ける報酬額が通常の合計上限と同じ「借賃1か月分の1.1倍」以内に収まっていることを条件に、貸主からの受取分を上乗せして合計を2.2倍まで認めるものです。この条件は居住用・非居住用を問わず適用されますが、居住用の長期の空家等については、条文が「当該媒介の依頼を受けるに当たって当該借主である依頼者の承諾を得ている場合を除き、〇・五五倍」という通常の居住用建物と同じ制約を借主側の上限に組み込んでいる点に注意が必要です。貸借の代理についても告示第十が同趣旨の特例を定めています。
出典と作り方
本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(本試験問題の転載ではありません)。根拠・出典:出典:不動産適正取引推進機構(RETIO)公表の出題範囲(宅地建物取引士試験)を参照した合格ナビ独自作成各根拠条文は「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)で原文を確認できます。令和8年度(2026年度)試験基準日時点で施行されている法令の数値を反映しています(数値確認日 2026-10-12)。
本問・解説は試験対策のための学習コンテンツです。法令・通達・ガイドラインは改正されることがあるため、最新の内容は一般財団法人 不動産適正取引推進機構(RETIO)・国土交通省の公式情報をご確認ください。本サイトはRETIOと一切関係ありません。
執筆・監修:合格ナビ運営事務局(運営者情報)。宅地建物取引業法・改正民法・借地借家法・建築基準法・都市計画法・盛土規制法(R5)・国土交通省ガイドラインの出題範囲分析に基づき、オリジナル問題と段差のある3段階の解説を作成しています。

