問題
宅地建物取引業者が供託した営業保証金の取戻しに関する次の記述のうち、宅地建物取引業法の規定によれば、最も適切なものはどれか。
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答え合わせ
- ア
- イ
- ウ
- エ
自信の3択
えらぶと、この端末に記録します(登録はいりません)
解説
営業保証金の取戻しは、原則として「6月を下らない期間を定めて公告」した上で行います(30条2項)。ただしこの原則には例外があり、保証協会に加入したことによる取戻し(64条の14)は公告が不要です。アは事務所廃止による超過額の取戻しで原則どおり公告が必要となり正答です。イは保証協会加入の場合なので公告は不要(誤り)、ウは10年経過していれば公告なしで取り戻せる例外に当たり誤り、エは廃業の場合も原則どおり公告が必要で誤りです。
30条・64条の14の条文を確認します。ア:30条1項後段は、一部の事務所を廃止して営業保証金の額が政令で定める額を超えることとなったときは「その超過額について、また同様とする」として取戻しを認め、2項は「六月を下らない一定期間内に申し出るべき旨を公告し、その期間内にその申出がなかつた場合でなければ、これをすることができない」と定める→正答。イ:64条の14第2項は「第三十条第三項の規定は、前項の規定により営業保証金を取りもどす場合に準用する」とし、公告の実体規定である30条2項ではなく手続委任規定の30条3項のみを準用しているため、保証協会加入による取戻しには公告は不要→誤り。ウ:30条2項ただし書は「営業保証金を取りもどすことができる事由が発生した時から十年を経過したときは、この限りでない」と定め、10年経過後は公告不要→誤り。エ:免許失効による取戻し(30条1項)も原則どおり公告が必要(廃業自体が公告不要の例外に当たる規定はない)→誤り。
営業保証金の取戻しにおける「公告が必要な場合」と「公告が不要な場合」を整理すると次のようになります。【原則として公告が必要】①免許の有効期間満了、②免許の効力喪失・取消し、③一部事務所の廃止による超過額の取戻し(いずれも30条1項・2項が適用され、還付請求権者に対し6月を下らない期間を定めて申し出るべき旨を公告し、申出がないことを確認してから取り戻す)。【例外的に公告が不要】①10年経過後の取戻し(30条2項ただし書)、②保証協会の社員となったことによる取戻し(64条の14第2項。準用されるのは30条3項=公告その他取戻しに関し必要な事項を法務省令・国土交通省令で定めるという委任規定のみで、30条2項の実体的な公告義務そのものは準用されない)、③主たる事務所の移転により移転後の最寄りの供託所に新たに供託した場合の、移転前の供託所の営業保証金の取戻し(30条2項括弧書き)。②で公告が要らないのは、64条の8第1項が、社員と取引をした者だけでなく「社員とその者が社員となる前に宅地建物取引業に関し取引をした者」も弁済業務保証金から弁済を受けられると定めているためです。加入前の取引の相手方も保証協会の弁済業務で保護されるので、営業保証金を取り戻す際に改めて還付請求権者へ申出を促す公告をする必要がありません。このように「公告が必要かどうか」は取戻しの事由ごとに条文を個別に確認する必要があり、「営業保証金の取戻しには常に6月の公告が必要」という一般化は誤りである点が本問の核心です。
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出典と作り方
本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(本試験問題の転載ではありません)。根拠・出典:出典:不動産適正取引推進機構(RETIO)公表の出題範囲(宅地建物取引士試験)を参照した合格ナビ独自作成各根拠条文は「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)で原文を確認できます。令和8年度(2026年度)試験基準日時点で施行されている法令の数値を反映しています(数値確認日 2026-10-12)。
本問・解説は試験対策のための学習コンテンツです。法令・通達・ガイドラインは改正されることがあるため、最新の内容は一般財団法人 不動産適正取引推進機構(RETIO)・国土交通省の公式情報をご確認ください。本サイトはRETIOと一切関係ありません。
執筆・監修:合格ナビ運営事務局(運営者情報)。宅地建物取引業法・改正民法・借地借家法・建築基準法・都市計画法・盛土規制法(R5)・国土交通省ガイドラインの出題範囲分析に基づき、オリジナル問題と段差のある3段階の解説を作成しています。

