問題
宅地建物取引業者Aが行う供託所等に関する説明(宅地建物取引業法35条の2)に関する次の記述のうち、同法の規定によれば、正しいものはどれか。なお、Aが宅地建物取引業保証協会の社員である場合は、国土交通大臣の指定する弁済業務開始日以後であるものとする。
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答え合わせ
- ア
- イ
- ウ
- エ
自信の3択
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解説
宅建業者は、取引の相手方等に対し、契約が成立するまでの間に、万一のときにお金の弁済を受けられる先(供託所など)を説明するようにしなければなりません(35条の2)。保証協会の社員なら、社員である旨・協会の名称と住所・事務所の所在地・弁済業務保証金の供託所とその所在地を説明します。エが正答です。相手方等が宅建業者なら不要(ア誤り)、社員は営業保証金の供託所ではなく協会側の事項を説明(イ誤り)、貸借も対象(ウ誤り)です。
35条の2は「宅地建物取引業者の相手方等(宅地建物取引業者に該当する者を除く。)に対して、当該売買、交換又は貸借の契約が成立するまでの間に」、保証協会の社員でないときは1号の事項を、社員であるときは弁済業務開始日以後は2号の事項を「説明をするようにしなければならない」と定めます。1号は「営業保証金を供託した主たる事務所の最寄りの供託所及びその所在地」、2号は「社員である旨、当該一般社団法人の名称、住所及び事務所の所在地並びに第六十四条の七第二項の供託所及びその所在地」です。64条の7第2項は弁済業務保証金を供託する供託所を定めています。ア:括弧書きで宅建業者は相手方等から除かれている→誤り。イ:社員は弁済業務開始日以後は営業保証金を供託することを要しない(64条の13)ので、説明するのは2号の事項であり1号ではない→誤り。ウ:条文は「売買、交換又は貸借」と貸借も含めている→誤り。エ:2号の事項を条文どおりに挙げており→正答。
35条の2は、取引の相手方が損害を受けたときに、どこから弁済を受けられるかを契約前に知らせるための規定です。営業保証金の制度では、宅建業者は営業保証金を「主たる事務所のもよりの供託所」に供託し(25条1項)、取引をした者はその営業保証金から弁済を受けます(27条1項)。保証協会の社員は、弁済業務開始日以後は営業保証金を供託することを要せず(64条の13)、協会に弁済業務保証金分担金を納付し(64条の9第1項)、協会が納付を受けた日から1週間以内に同額の弁済業務保証金を「法務大臣及び国土交通大臣の定める供託所」に供託します(64条の7第1項・2項)。そのため、説明の中身は社員かどうかで分かれ、社員でなければ1号(主たる事務所の最寄りの供託所とその所在地)、社員であれば2号(社員である旨、協会の名称・住所・事務所の所在地、64条の7第2項の供託所とその所在地)になります。なお、弁済業務開始日前は、社員でも1号と2号の両方を説明します(本問は開始日以後を前提にしています)。相手方等から宅建業者が除かれている点は、営業保証金から弁済を受けられる者(27条1項)と弁済業務保証金から弁済を受けられる者(64条の8第1項)のどちらからも、括弧書きで宅建業者が除かれていることと対応しています。また、35条1項の重要事項の説明が「宅地建物取引士をして」「書面…を交付して説明をさせなければならない」と定めるのに対し、35条の2の条文には、宅地建物取引士に説明させる旨も書面を交付する旨も書かれていません。監督処分との関係では、65条2項2号の業務停止事由には「第三十五条第一項から第三項まで」が挙がっていますが35条の2は挙がっておらず、35条の2に違反したときは65条1項の指示処分の対象になります。35条(重要事項)と35条の2(供託所等)を、相手方の範囲・説明する人・書面の要否の3点で比べて覚えておきましょう。
- 宅地建物取引業法第35条の2e-Govで原文を読む
出典と作り方
本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(本試験問題の転載ではありません)。根拠・出典:出典:不動産適正取引推進機構(RETIO)公表の出題範囲(宅地建物取引士試験)を参照した合格ナビ独自作成各根拠条文は「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)で原文を確認できます。令和8年度(2026年度)試験基準日時点で施行されている法令の数値を反映しています(数値確認日 2026-10-12)。
本問・解説は試験対策のための学習コンテンツです。法令・通達・ガイドラインは改正されることがあるため、最新の内容は一般財団法人 不動産適正取引推進機構(RETIO)・国土交通省の公式情報をご確認ください。本サイトはRETIOと一切関係ありません。
執筆・監修:合格ナビ運営事務局(運営者情報)。宅地建物取引業法・改正民法・借地借家法・建築基準法・都市計画法・盛土規制法(R5)・国土交通省ガイドラインの出題範囲分析に基づき、オリジナル問題と段差のある3段階の解説を作成しています。

