宅建士 宅建業法 問50:媒介契約
(令和8年度(2026年度)試験対応・数値確認日 2026-06-11)
宅地建物取引業者の媒介報酬の成功報酬的性質に関する次の記述のうち、宅地建物取引業法の規定によれば、最も適切なものはどれか。
- ア宅建業者は、媒介契約を締結した時点で依頼者から報酬の前払いを受けることができる。
- イ媒介報酬は原則として取引が成立した場合のみ請求できるが、宅建業者が媒介業務を行うにあたり通常の広告費用の実費を別途請求することは認められる。正答
- ウ宅建業者が媒介業務を行った結果として取引が成立しなかった場合でも、宅建業者が誠実に業務を行ったことが証明されれば相当額の報酬を請求することができる。
- エ媒介報酬は成功報酬であるため、依頼者が宅建業者の紹介を断り自ら見つけた別の買主と契約した場合でも、宅建業者は報酬を請求することができる。
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媒介報酬は「取引が成立した場合のみ」請求できる成功報酬が原則です(ウは誤り)。ただし「依頼者の依頼に基づく」特別な広告費用は別途実費請求が認められます(イが正しく正答)。前払いを受けることはできませんが(ア)、広告費の実費は請求可能です。
宅建業法46条・47条の報酬規制を整理します。ア:媒介報酬は「取引成立を条件とする成功報酬」であり前払いを受ける慣行はあるが、取引不成立の場合は返還が必要→「前払いを受けることができる」の断定は誤り(実務上は手付けとしての前払いが問題になる場合あり)。イ:通常の広告費用は報酬に含まれるが、「依頼者の依頼に基づく」特別な広告費用(例:指定紙面への掲載費等を依頼者が個別に指示した場合)は実費を別途請求可能(宅建業法46条1項・国土交通省告示)→正答。ウ:取引不成立の場合、業者が誠実に業務を行っても原則として報酬請求不可→誤り。エ:一般媒介で依頼者が自発的に他の買主と契約した場合(業者の関与なし)は、業者は報酬を請求できない→誤り(専属専任媒介の場合は請求可能、一般媒介では不可)。
媒介報酬の成功報酬主義(宅建業法46条)の法的根拠は「媒介の成功(取引の成立)を解除条件とする請負類似の法律関係」です。取引が成立しなければ報酬は発生しないが、成立した場合は宅建業法告示の上限範囲内で合意した報酬額が確定します。「依頼者の依頼に基づく特別の広告費用」の「特別の」とは、通常の媒介業務の一環として行う広告(チラシ・インターネット掲載等)は報酬に含まれる一方、依頼者が特定の媒体への高額広告を個別に指示した場合の費用を意味します。この区別は実務上重要で、「通常の広告費は報酬に含まれる→別途請求不可」「依頼者指定の特別広告費は別途実費請求可能」という原則を厳守しなければ宅建業法違反となります。媒介報酬の前払い(ア)については、実務上「着手金」として前払いを受ける慣行があります。ただし、取引不成立の場合は着手金を返還しなければならず(成功報酬主義の帰結)、返還を拒否した場合は宅建業法47条の2・70条(不当な行為)の対象となります。一般媒介で依頼者が自発的に買主を見つけた場合(エ)は、業者は報酬を受け取れませんが、業者が紹介した買主候補を依頼者が「回避」して直接交渉した場合は別論点となります(悪意の回避として損害賠償が問題になる場合あり)。
本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(本試験問題の転載ではありません)。 根拠・出典:出典:不動産適正取引推進機構(RETIO)公表の出題範囲(宅地建物取引士試験)を参照した合格ナビ独自作成 各根拠条文は「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)で原文を確認できます。令和8年度(2026年度)試験基準日時点で施行されている法令の数値を反映(数値確認日 2026-06-11)。
本問・解説は試験対策のための学習コンテンツです。法令・通達・ガイドラインは改正されることがあるため、最新の内容は一般財団法人 不動産適正取引推進機構(RETIO)・国土交通省の公式情報をご確認ください。本サイトはRETIOと一切関係ありません。
執筆・監修:Zawa Lab(合格ナビ運営者情報) / 宅地建物取引業法・改正民法・借地借家法・建築基準法・都市計画法・盛土規制法(R5)・国土交通省ガイドラインの出題範囲分析に基づきオリジナル問題と段差性のあるAI解説を作成しています。