問題
宅建業者が自ら売主となる宅地又は建物の売買における手付の額の制限に関する次の記述のうち、宅地建物取引業法の規定によれば、最も適切なものはどれか。
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答え合わせ
- ア
- イ
- ウ
- エ
自信の3択
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解説
39条1項は、宅建業者が自ら売主となる場合、代金の額の10分の2を超える額の手付を受領してはならないと定めています。ウが正答です。39条1項には買主の承諾による例外がなく、承諾があっても10分の2を超える手付は受け取れません(アは誤り)。買主が宅建業者の場合は、78条2項によりこの制限自体が適用されません(イは誤り)。手付を放棄して解除できるという39条2項に反する特約で買主に不利なものは、買主が同意していても無効です(39条3項・エは誤り)。
39条の条文を確認します。ア:39条1項は「代金の額の十分の二を超える額の手付を受領することができない」とだけ定め、買主の承諾などによる例外を置いていない→誤り。イ:78条2項は「第三十三条の二及び第三十七条の二から第四十三条までの規定は、宅地建物取引業者相互間の取引については、適用しない」と定めており、39条は78条2項の対象条文に含まれるため業者間取引には適用されない→誤り。ウ:39条1項「宅地建物取引業者は、自ら売主となる宅地又は建物の売買契約の締結に際して、代金の額の十分の二を超える額の手付を受領することができない」どおり→正答。エ:39条2項は、業者が自ら売主となる売買で手付を受領したときは「その手付がいかなる性質のものであつても、買主はその手付を放棄して…契約の解除をすることができる」(相手方が履行に着手した後を除く)と定め、3項は「前項の規定に反する特約で、買主に不利なものは、無効とする」と定める。買主が手付放棄で解除できないとする特約は買主に不利なので、買主が同意していても無効→誤り。
39条は3つの項からなり、1項は手付の額の上限(代金の10分の2)を定める規制、2項は宅建業者が自ら売主となる場合の手付を「解約手付」とみなす規定(買主は手付放棄、業者は倍額現実提供で契約解除できる)、3項は2項の規定に反する特約のうち買主に不利なものを無効とする規定です。1項の「代金の額の十分の二を超える額の手付を受領することができない」という規定は、受領行為そのものを禁止する行為規制であり、これに違反して受領した場合の私法上の効果(超過部分が無効になるのか、手付全体が無効になるのか、あるいは単なる行政法上の義務違反にとどまるのか)は39条自体には明文の規定がありません。この点は38条2項(損害賠償額の予定・違約金の制限)が「代金の額の十分の二をこえる部分について、無効とする」と明文で一部無効の効果を定めているのと対照的で、条文の作りの違いを正確に把握することが求められます(そのため本問では、違反した場合の私法上の効果を問う肢は置いていません)。また、1項には「買主の承諾があれば超えてよい」という例外もありません。3項が無効とするのは2項(解約手付)に反する買主に不利な特約であり、買主の同意の有無は問われません。78条2項による適用除外の範囲(33条の2、37条の2から43条まで)には、37条の2(クーリングオフ)、38条(損害賠償額の予定等の制限)、39条(手付の額の制限等)、40条(担保責任についての特約の制限)、41条・41条の2(手付金等の保全)、42条(契約解除の制限)、43条(所有権留保等の禁止)という、いわゆる「8種制限」の主要な条文がすべて含まれており、宅建業者が買主となる取引(業者間取引)ではこれらの消費者保護規定は一律に適用されない点は横断的に押さえておくべき重要論点です。
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出典と作り方
本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(本試験問題の転載ではありません)。根拠・出典:出典:不動産適正取引推進機構(RETIO)公表の出題範囲(宅地建物取引士試験)を参照した合格ナビ独自作成各根拠条文は「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)で原文を確認できます。令和8年度(2026年度)試験基準日時点で施行されている法令の数値を反映しています(数値確認日 2026-10-12)。
本問・解説は試験対策のための学習コンテンツです。法令・通達・ガイドラインは改正されることがあるため、最新の内容は一般財団法人 不動産適正取引推進機構(RETIO)・国土交通省の公式情報をご確認ください。本サイトはRETIOと一切関係ありません。
執筆・監修:合格ナビ運営事務局(運営者情報)。宅地建物取引業法・改正民法・借地借家法・建築基準法・都市計画法・盛土規制法(R5)・国土交通省ガイドラインの出題範囲分析に基づき、オリジナル問題と段差のある3段階の解説を作成しています。

