宅建士 宅建業法 問94:8種制限
(令和8年度(2026年度)試験対応・数値確認日 2026-06-11)
宅建業者Aが自ら売主として一般消費者Bと締結した売買契約に関し、8種制限に違反した場合の効果に関する次の記述のうち、宅地建物取引業法の規定によれば、最も適切なものはどれか。
- ア8種制限に違反する特約は全て無効となるが、売買契約全体は有効に存続する。
- イクーリングオフの告知を行わずに契約を締結した場合、BはAに対して損害賠償を請求できるが、クーリングオフの行使はできなくなる。
- ウ手付金額が売買代金の2割を超える場合、2割を超える部分のみが無効となり、2割部分は有効な手付金として扱われる。正答
- エ8種制限に違反した場合、監督処分(業務停止・免許取消)の対象となるが、当事者間の私法上の効果には影響を与えない。
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手付金が代金の2割を超える場合:2割を超える部分だけが無効となり、2割の範囲内は有効な手付金として効力を持ちます(一部無効)。これをウが正しく述べており正答です。クーリングオフは「告知をしていない間は期間が始まらない」ため、告知なし=クーリングオフ権は残存します(イは誤り)。
各選択肢を検証します。ア:8種制限違反の特約→「無効部分のみ無効」であり、契約全体が無効となるわけではない(一部無効・部分無効)→「売買契約全体は有効」は正しいが「全ての特約が無効」は過広な表現。イ:クーリングオフ告知なしの場合→告知をしない限りクーリングオフの8日間は始まらない→Bはいつでもクーリングオフを行使できる→「行使できなくなる」は誤り。ウ:手付金2割超→宅建業法39条「2割を超える部分について効力を生じない(一部無効)」→2割部分は有効な手付金として存続→正答。エ:8種制限違反→監督処分の対象となるとともに、私法上の効果(特約無効・損害賠償等)も生じる→「私法上の効果に影響を与えない」は誤り。
8種制限違反の法的効果の重層構造:①私法上の効果(当事者間):違反する特約は一部無効または全部無効(規定による)。例:手付39条「2割超部分は効力を生じない(一部無効)」、クーリングオフ37条の2「告知なしは期間不開始(クーリングオフ権存続)」、担保責任40条「2年未満特約は無効→2年が適用」。②行政上の効果:監督処分(指示・業務停止・免許取消)の対象(宅建業法65条・66条)。③刑事上の効果:宅建業法違反として罰則(6月以下の懲役または100万円以下の罰金等、宅建業法79条以下)。一部無効と全部無効の区別:手付金2割超は「超過部分のみ一部無効」、クーリングオフ排除特約は「当該特約全体が無効」。一部無効の法的構造:民法90条(公序良俗違反)や宅建業法の片面的強行規定の性質から、「買主に不利な部分のみを切り捨て、有効な範囲での効力は維持する」という一部無効法理が適用されます。これにより買主保護と取引安定のバランスが図られています。
本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(本試験問題の転載ではありません)。 根拠・出典:出典:不動産適正取引推進機構(RETIO)公表の出題範囲(宅地建物取引士試験)を参照した合格ナビ独自作成 各根拠条文は「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)で原文を確認できます。令和8年度(2026年度)試験基準日時点で施行されている法令の数値を反映(数値確認日 2026-06-11)。
本問・解説は試験対策のための学習コンテンツです。法令・通達・ガイドラインは改正されることがあるため、最新の内容は一般財団法人 不動産適正取引推進機構(RETIO)・国土交通省の公式情報をご確認ください。本サイトはRETIOと一切関係ありません。
執筆・監修:Zawa Lab(合格ナビ運営者情報) / 宅地建物取引業法・改正民法・借地借家法・建築基準法・都市計画法・盛土規制法(R5)・国土交通省ガイドラインの出題範囲分析に基づきオリジナル問題と段差性のあるAI解説を作成しています。