問題
不動産鑑定評価書の作成に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
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答え合わせ
- ア
- イ
- ウ
- エ
自信の3択
えらぶと、この端末に記録します(登録はいりません)
解説
不動産鑑定評価は不動産鑑定士の業務独占です(ウ正答)。不動産鑑定士でない者が不動産鑑定業者の業務に関して鑑定評価を行うことは「不動産の鑑定評価に関する法律」で禁止されています。金融機関は内部評価を行って担保評価できます(エ誤り)。鑑定評価額は市場価値だけでなく限定価格・特殊価格も認められます(イ誤り)。
「不動産の鑑定評価に関する法律」(昭和38年法律第152号。「不動産鑑定士法」という名称の法律はありません)により、不動産鑑定士でない者は不動産鑑定業者の業務に関し不動産の鑑定評価を行ってはならないとされています(同法36条1項。ウ正答)。不動産鑑定業は登録を受けた不動産鑑定業者でなければ営めず(33条)、鑑定評価書には関与した不動産鑑定士が資格を表示して署名しなければなりません(39条2項)。研修修了だけで鑑定評価ができるわけではありません(ア誤り)。鑑定評価額の種類(不動産鑑定評価基準総論第5章):①正常価格(市場価値:最も一般的)。②限定価格(隣地の一体的利用等特定条件下の価格)。③特殊価格(神社仏閣等の市場性を有しない不動産)。④特定価格(民事再生法等の法定基準による価格)。イの「正常価格のみ」は誤りです。エについては金融機関が自社内で不動産の担保評価を行う(内部評価)ことは法律上禁止されておらず、鑑定評価書がなければ担保評価ができないという規定はありません(エ誤り)。
不動産鑑定士制度の概要:資格取得は「不動産鑑定士試験(短答式・論文式)合格→実務修習(1〜2年)→修了考査合格→登録」というルートです。不動産鑑定業者は、2以上の都道府県に事務所を設ける場合は国土交通大臣、それ以外は都道府県知事の登録(不動産の鑑定評価に関する法律22条1項)が必要です。鑑定評価書の必要的記載事項(不動産鑑定評価基準):①鑑定評価の依頼目的と条件。②対象不動産の表示(所在・地番・種類等)。③価格の種類(正常価格・限定価格等)。④価格時点(鑑定評価の基準日)。⑤鑑定評価額。⑥3手法の試算値と調整の過程。⑦鑑定評価に関与した不動産鑑定士の資格の表示と署名(同法39条2項)。鑑定評価書の利用場面:公共用地の買収(地価公示法・土地収用法)・民間取引の価格指標・金融機関の高額融資(任意)・訴訟(不動産評価の証拠)・相続税申告(一部)・会社更生・民事再生(法定要件)等。宅建試験では「不動産鑑定士の業務独占・鑑定評価書の必要性」が重要です。
法律の定義と業務規制も確認しておきます。「不動産の鑑定評価」とは、不動産(土地若しくは建物又はこれらに関する所有権以外の権利)の経済価値を判定し、その結果を価額に表示することをいい、「不動産鑑定業」とは、自ら行うと他人を使用して行うとを問わず、他人の求めに応じ報酬を得て、不動産の鑑定評価を業として行うことをいいます(不動産の鑑定評価に関する法律2条1項・2項)。不動産鑑定業者の登録は、2以上の都道府県に事務所を設ける者は国土交通省に、その他の者は事務所の所在地の都道府県に備える不動産鑑定業者登録簿に受け(22条1項)、登録の有効期間は5年で、引き続き営業するには更新の登録が必要です(同条2項・3項)。業者側の義務として、不動産鑑定業者は、その業務に関し不動産鑑定士でない者に不動産の鑑定評価を行わせてはならず(36条2項)、依頼者に鑑定評価額その他国土交通省令で定める事項を記載した鑑定評価書を交付し(39条1項)、鑑定評価書の写しその他の書類を保存しなければなりません(同条3項)。金融機関の内部での担保評価のように、他人の求めに応じ報酬を得て業として行う鑑定評価に当たらないものには、この業務独占は及びません。「登録の有効期間は3年」「鑑定評価書への署名は業者の代表者だけでよい」はひっかけの典型です。
出典と作り方
本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(本試験問題の転載ではありません)。根拠・出典:出典:不動産適正取引推進機構(RETIO)公表の出題範囲(宅地建物取引士試験)を参照した合格ナビ独自作成各根拠条文は「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)で原文を確認できます。令和8年度(2026年度)試験基準日時点で施行されている法令の数値を反映しています(数値確認日 2026-10-12)。
本問・解説は試験対策のための学習コンテンツです。法令・通達・ガイドラインは改正されることがあるため、最新の内容は一般財団法人 不動産適正取引推進機構(RETIO)・国土交通省の公式情報をご確認ください。本サイトはRETIOと一切関係ありません。
執筆・監修:合格ナビ運営事務局(運営者情報)。宅地建物取引業法・改正民法・借地借家法・建築基準法・都市計画法・盛土規制法(R5)・国土交通省ガイドラインの出題範囲分析に基づき、オリジナル問題と段差のある3段階の解説を作成しています。

