問題
区分所有法59条に基づく区分所有権及び敷地利用権の競売の請求をするための集会の決議に関する次の記述のうち、2026年4月1日施行の改正後の区分所有法の規定によれば、最も適切なものはどれか。なお、規約に別段の定めはないものとする。
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答え合わせ
- ア
- イ
- ウ
- エ
自信の3択
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解説
59条の競売の請求の決議には、58条2項が準用されます(59条2項)。2026年4月1日施行の改正後の58条2項は、区分所有者の過半数であって議決権の過半数を有する者が出席した集会で、出席した区分所有者及びその議決権の各4分の3以上の多数で決議すると定めています(出席者基準)。したがってエが正しく、アの「全員の同意」、イの「総数の4分の3以上」、ウの「理事会の決議で足りる」はいずれも誤りです。正答はエです。
59条1項は、区分所有者が共同の利益に反する行為をした場合等で、共同生活上の障害が著しく、他の方法によってはその障害を除去して共同生活の維持を図ることが困難であるときは、他の区分所有者の全員又は管理組合法人は、集会の決議に基づき、訴えをもって、当該区分所有者の区分所有権及び敷地利用権の競売を請求することができると定めています。同条2項は、この決議に58条2項・3項を準用しています。改正後の58条2項は、決議を「集会において、区分所有者(議決権を有しないものを除く…)の過半数…の者であつて議決権の過半数…を有するものが出席し、出席した区分所有者及びその議決権の各四分の三以上の多数でする」と定めています。出席の要件(定足数)は、規約でこれを上回る割合を定めることもできます。改正前の58条2項は「区分所有者及び議決権の各四分の三以上の多数」として、区分所有者の総数と議決権の総数を基準にしていました。イはこの改正前の総数基準であり、改正後の条文とは異なります。正答はエです。
2026年4月1日施行の改正後の区分所有法では、58条2項のほか、共用部分の変更(17条1項)や規約の設定・変更・廃止(31条1項)の決議も、区分所有者(議決権を有しないものを除く)の過半数であって議決権の過半数を有する者が出席し、出席した区分所有者及びその議決権の各4分の3以上(17条1項は規約で2分の1を超える割合まで減らせます)の多数で決する形になっています。分母が「総数」から「出席者」に変わったため、集会に出席しない区分所有者が多くても、定足数を満たせば決議が成立しうることになります。57条〜60条の関係を整理しておきます。①57条(行為の停止等の請求):訴訟を提起するには集会の決議によらなければなりませんが(2項)、特別の割合は定められていないので、普通決議(39条1項:出席した区分所有者及びその議決権の各過半数)で足ります。②58条(使用禁止の請求):58条2項の出席者基準による4分の3以上の決議と、あらかじめ当該区分所有者に弁明する機会を与えること(3項)が必要です。③59条(競売の請求):58条2項・3項が準用されるので、同じ決議要件と弁明の機会が必要です。判決に基づく競売の申立ては、判決が確定した日から6月を経過したときはできません(59条3項)。また、競売を申し立てられた区分所有者又はその者の計算において買い受けようとする者は、買受けの申出をすることができません(59条4項)。④60条(占有者に対する引渡し請求):同じく58条2項・3項が準用されます。管理費の滞納を理由に59条の競売を請求するには、滞納が「共同の利益に反する行為」に当たり、障害が著しく、他の方法(先取特権の実行や強制執行など)では共同生活の維持を図ることが困難であるという要件を満たす必要がある点にも注意しましょう。正答はエです。
- 建物の区分所有等に関する法律第59条e-Govで原文を読む
出典と作り方
本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(本試験問題の転載ではありません)。 根拠・出典:出典:マンション管理業協会公表の出題範囲(管理業務主任者試験)を参照した合格ナビ独自作成 各根拠条文は「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)で原文を確認できます。令和8年度(2026年度)試験基準日時点で施行されている法令の数値を反映(数値確認日 2026-10-12)。
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執筆・監修:合格ナビ運営事務局(運営者情報)。マンション管理適正化法・区分所有法・標準管理委託契約書・国土交通省ガイドラインの出題範囲分析に基づき、オリジナル問題と段差のある3段階の解説を作成しています。

