ITパスポート

ITパスポート 令和3年度 問57|コンピュータ構成要素に関する問題

問題

ITパスポート | 令和3年度 | 分野:テクノロジ系

CPU,主記憶,HDDなどのコンピュータを構成する要素を1枚の基板上に実装し,複数枚の基板をラック内部に搭載するなどの形態がある,省スペース化を実現しているサーバを何と呼ぶか。

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答え合わせ

正解は D
  • A
  • B
  • C
  • D

自信の3択

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解説

答えは d「ブレードサーバ」 です。

ブレードとは“刃”のこと。コンピュータの中身(CPUやメモリなど)を1枚の薄い板にまとめて、その板を本棚に本を差すように何枚もラックに差し込んで使うサーバです。薄い板を並べるので場所を取らず省スペースになります。

たとえると、分厚い本を何冊も平積みする代わりに、薄い本を本棚に立てて並べる感じ。

👉 覚え方:ブレード=「薄い板を差して省スペース」。

ほかの選択肢:a DNSサーバ=住所案内係/b FTPサーバ=ファイルを送受信する係/c Webサーバ=ホームページを配る係。これらは“役割の名前”で、形の名前ではありません。

なぜこれが正解か

正解は d。ブレードサーバは、CPU・主記憶・ストレージなどサーバを構成する要素を1枚の薄い基板(ブレード)に実装し、複数枚を専用のエンクロージャ(ラック型筐体)に差し込んで集約する形態のサーバ。電源・冷却・配線を共有でき、高密度・省スペースを実現する。本問の説明そのもの。

各選択肢の解説

  • a DNSサーバ:ドメイン名とIPアドレスを対応付ける機能を提供するサーバ(機能による分類)。
  • b FTPサーバ:FTPでファイル転送サービスを提供するサーバ(機能による分類)。
  • c Webサーバ:HTTPでWebページを配信するサーバ(機能による分類)。

覚え方・ひっかけ注意

本問のポイントは「形態(ハードウェアの形)による分類」を問うていること。a・b・cは“何をするか=機能”による分類で軸が違う。ブレードサーバだけが筐体・実装形態の名前。「省スペース・高密度・ラックに複数枚」と来たらブレードサーバ。

理論的背景

ブレードサーバは、サーバを構成する主要コンポーネント(CPU・主記憶・ストレージ・NIC)を1枚の薄い基板(ブレードモジュール)に集約し、共通のエンクロージャ(シャーシ)に複数枚を差し込む構成形態だ。電源ユニット・冷却ファン・ネットワークスイッチ・管理モジュール(BMC: Baseboard Management Controller)をエンクロージャ側で共有することが省スペース・省配線の源泉である。

サーバの形態分類は次の三種が代表:

形態特徴主な用途
タワー型縦置き筐体・自立型小規模オフィス・個人向け
ラックマウント型(1U/2U等)19インチラックに搭載・横置き汎用データセンター
ブレード型エンクロージャに複数枚搭載高密度集約・大規模DC

ブレードサーバの管理ソフト(HP OneView・Cisco UCS Manager等)から複数ブレードを一元管理でき、電源制御・ファームウェア更新・リソース割り当てをAPI経由で自動化できる点が近年のクラウド基盤との親和性を高めている。

実務での使われ方と発展動向

ブレードサーバはデータセンターの「コンピュート密度(単位ラックあたりの処理能力)」を最大化するために設計された。一方で次の制約も実務では考慮される。

  • 電源・冷却の集中: エンクロージャ内の発熱密度が高く、精密空調(アイルコンテインメント)や PDU(Power Distribution Unit)容量の設計が重要
  • ベンダーロックイン: エンクロージャとブレードの互換性がベンダー固有のため、同一ベンダーへの依存が生じる

近年はブレードサーバの代替としてハイパーコンバージドインフラ(HCI: Hyper-Converged Infrastructure)(Nutanix・VMware vSAN等)が台頭している。HCI はサーバ・ストレージ・ネットワーク機能をソフトウェアで統合し、ベアメタルノードを増設するだけでスケールアウトできる柔軟性を持つ。また AWS/Azure のベアメタルクラウドでは物理サーバをクラウドから直接プロビジョニングする形態も普及し、ブレードサーバのコンセプトがクラウド時代に再解釈されている。

試験での位置づけ

ITパスポートではサーバの形態分類(タワー/ラック/ブレード)と機能分類(Web/DNS/メール/DB/プロキシサーバ等)を同一設問内で混在させ、軸を取り違えさせる出題が定番だ。a〜cの DNS・FTP・Web サーバは「何をするか(機能)」の名前であり、ブレードサーバは「どんな形か(実装形態)」の名前。両軸が完全に独立していること(例:ブレードサーバ上でWebサーバが動く)を理解していれば一目で選択肢を整理できる。仮想化技術(ハイパーバイザ型・ホスト型・コンテナ型)と組み合わせた「1台の物理サーバ上に複数仮想サーバ」という集約概念も同じ文脈で頻出。

選択肢の発展補足

選択肢 a「DNS サーバ」 はドメイン名と IP アドレスの変換を提供する機能的役割名。本バッチの別問(19ea2c4c: DNS キャッシュポイズニング)と連動する。

選択肢 b「FTP サーバ」 は FTP(File Transfer Protocol)でファイル転送サービスを提供する機能名。現在は FTPS(TLS 保護)・SFTP(SSH 上のファイル転送)への移行が進み、セキュリティ上平文 FTP は非推奨。

選択肢 c「Web サーバ」 は HTTP/HTTPS でコンテンツを配信する機能名。Apache HTTP Server・Nginx・IIS が代表製品。機能サーバはブレードや仮想マシンという「器」の上で動くソフトウェアの役割であり、形態と役割は独立した概念という整理を基本情報技術者レベルでは完全に自分のものにしておきたい。

この問題の根拠出典:IPA(情報処理推進機構)公式 ITパスポート試験 令和3年度 問57
訂正の記録この問題の訂正はありません(サイト全体の記録)
出典と作り方

出典:IPA(情報処理推進機構)公式 ITパスポート試験 令和3年度 問57/ 公的機関配布資料につき出典明記の上引用。解説は合格ナビ独自の3段階の解説(初級・標準・上級)です。