問題
GUI 画面の設計において,キーボードの操作に慣れている利用者と,慣れていない利用者のどちらにも,操作性の良いユーザインタフェースを実現するための留意点のうち,適切なものはどれか。
キーボード:1〜4で選択・Enterで次へ
答え合わせ
- A
- B
- C
- D
自信の3択
えらぶと、この端末に記録します(登録はいりません)
解説
答えは c です。
GUI画面の使いやすさは「人によって慣れている操作が違う」が大事なポイント。マウスが得意な人もいれば、キーボードでサクサク操作したい人もいます。
だから両方で操作できるようにしておけば、どちらの人にも優しい画面になります。例:保存はマウスのクリックでもCtrl+Sでも、どちらでもOKにする。
👉 覚え方:「両方準備しておけば全員ハッピー」=多様な操作経路を用意する。
ほかの選択肢:a「マウスだけ」「キーボードだけ」と片寄ると一方の人が困る/b ダブルクリックは1回で済むワンクリックより手間/d 入力原票(紙)と画面の並びがバラバラだと、紙を見ながら入力する人がミスしやすい。
なぜこれが正解か
正解は c。GUIユーザビリティの原則の一つに「柔軟性(flexibility)」があり、初心者と熟練者の両方に配慮するには複数の操作経路(マウス/キーボード/タッチ等)を提供することが推奨される。キーボード派にはショートカット、マウス派にはメニュー/ボタンを併用させることで、どちらの利用者にも快適な操作を提供できる。
各選択肢の解説
- a:マウス選択を強制するとキーボード派の生産性を落とす(特に大量入力業務)。
- b:ダブルクリックは誤操作の原因になりやすく、シングルクリック+明示的なボタンの方が初心者に優しい。
- d:入力原票(紙の帳票)の並びと画面項目順を一致させないと、紙→画面の転記でミスが頻発する。原票準拠が原則。
覚え方・ひっかけ注意
GUI設計の3原則「一貫性・柔軟性・許容性」をセットで覚える。「マウスかキーボードかの二者択一」ではなく「両方用意」が現代UIの常識(アクセシビリティの観点でも必須)。
理論的背景
GUI設計の指導原則として代表的なのがヤコブ・ニールセンの10ヒューリスティクス(システム状態の可視化、ユーザの言葉、一貫性、エラー予防、認識>記憶、柔軟性と効率、ミニマリスト、エラー復旧、ヘルプ、現実世界との対応)とシュナイダーマンの8つの黄金律。本問は「柔軟性と効率」「アクセシビリティ」の領域に該当する。ショートカットは熟練者の操作効率(Power user)を高めつつ、初心者は通常のメニュー操作で同じ機能に到達できるようにする「段階的開示」の典型例。
実務での使われ方
WCAG 2.2(Web Content Accessibility Guidelines)では「キーボード操作可能(Operable)」が必須要件。すべての機能がキーボードのみで操作できる必要があり、スクリーンリーダー利用者の操作経路を確保する。OSレベルではWindowsのアクセシビリティガイドライン、macOSのHIG(Human Interface Guidelines)、iOSのHIG、MaterialDesign(Google)が業界標準。
試験での位置づけ
FEではユーザビリティ・アクセシビリティ・ヒューマンインタフェースが「ユーザインタフェース技術」分野で頻出。応用情報・ITストラテジスト試験ではUX設計の論述、システムアーキテクトでは画面設計レビューの題材になる。近年はWebアクセシビリティ法令対応(米国ADA、欧州EAA、日本の改正障害者差別解消法)も問われる傾向。
選択肢の発展補足
関連概念:ニーモニック(Alt+Fでファイルメニュー等の頭文字呼出)、アクセラレータキー(Ctrl+Sなどの直接ショートカット)、フォーカス制御(Tabキー順序の最適化)、コンテキストメニュー(右クリック)。Fittsの法則(クリック対象は大きく・近いほど速い)とHickの法則(選択肢が多いほど判断に時間)はUI設計の数学的基礎として午後設問にも応用される。
- 障害を理由とする差別の解消の推進に関する法律e-Govで原文を読む
出典と作り方
出典:IPA(情報処理推進機構)公式 基本情報技術者試験 平成21年度 秋期 問27/ 公的機関配布資料につき出典明記の上引用。解説は合格ナビ独自の3段階の解説(初級・標準・上級)です。

