問題
ブラックボックステストのテストデータの作成方法のうち,最も適切なものはどれか。
キーボード:1〜4で選択・Enterで次へ
答え合わせ
- A
- B
- C
- D
自信の3択
えらぶと、この端末に記録します(登録はいりません)
解説
答えは b「機能仕様から同値クラスや限界値を識別し,テストデータを作成する」 です。
ブラックボックステストは、プログラムの中身を見ずに「入力に対する出力が仕様どおりか」だけをチェックします。中身が見えない箱(ブラックボックス)だからこの名前。
テストデータの作り方は「仕様書を見て、入力をグループ分け(同値クラス)したり、境目の値(限界値)を選ぶ」のが定番。
👉 覚え方:中身は見ない、仕様だけ見る=ブラックボックス。
ほかの選択肢:a 稼働中の実データを無作為抽出→必要な条件を網羅できない/c 発生頻度の分析→性能・負荷の考え方/d 流れ図の分岐条件→ホワイトボックステスト。
なぜこれが正解か
正解は b。ブラックボックステストは仕様書を入力に、内部実装を見ずに入出力関係を検証する手法。テストデータ作成の代表技法が同値分割(入力範囲を妥当・無効のクラスに分け、各代表値でテスト)と境界値分析(クラス境界の値で誤りを検出)であり、機能仕様からこれらを抽出するのが標準。
各選択肢の解説
- a 稼働中の実データ無作為抽出:偏りがあり,異常値や境界値を網羅できる保証がない。
- b 機能仕様から同値クラス・限界値を識別:ブラックボックステストの代表的な作成方法(正解)。
- c 発生頻度分析:負荷/性能テストの考え方で,機能の正しさの検証ではない。
- d 流れ図(フローチャート)ベース:ホワイトボックステストの手法(命令網羅・分岐網羅・条件網羅)。
覚え方・ひっかけ注意
「仕様から作る=ブラック/コードから作る=ホワイト」が大原則。同値分割と境界値分析はセットで出題されることが多く、境界値は「最小・最小+1・最大-1・最大」のように境目を狙うことを忘れない。
理論的背景
ブラックボックステスト技法はISTQB(国際ソフトウェアテスト資格)で体系化されており、同値分割、境界値分析、デシジョンテーブルテスト、状態遷移テスト、ユースケーステスト、ペアワイズ(直交表)テストなどがある。テスト工数最適化のため、全網羅は不可能という前提で「等価性を仮定して代表値で代用」する考え方が根底にある。
実務での使われ方
- 要件由来:ユーザストーリーや受け入れ基準(Given-When-Then)をテストケース化するATDD/BDD(Cucumber、SpecFlow)。
- モデルベーステスト:状態遷移図から自動生成。
- 組合せ爆発対策:ペアワイズ法(PICT、ACTS)で全組合せの平方根オーダーに削減し、80%程度の欠陥を検出。
- ファジングテスト:境界値を超えるランダム/異常入力で堅牢性検証。
ホワイトボックステストとの相補性
命令網羅C0、分岐網羅C1、条件網羅C2、複数条件網羅、MC/DC(航空ソフト等)はブラック単独では検出困難な内部分岐の見落としを補う。実務では両者併用が前提。
試験での位置づけ
基本情報・応用情報のソフトウェア工学分野で頻出。直近は自動テスト(JUnit、pytest)、TDD(テスト駆動開発)、E2Eテスト(Selenium、Playwright)、CI/CDパイプラインとの結合論点も増えている。
選択肢の発展補足
ホワイトボックステストでは判定条件網羅(C1)と条件網羅の関係が問われやすい。「複数条件網羅⊇判定条件網羅⊇命令網羅」の包含関係を理解しておくと、判定条件網羅から複数条件網羅へ拡張する追加テストデータを問う応用問題(本問の元設問のような流れ図問題)も解ける。
出典と作り方
出典:IPA(情報処理推進機構)公式 基本情報技術者試験 平成30年度 春期 問48/ 公的機関配布資料につき出典明記の上引用。解説は合格ナビ独自の3段階の解説(初級・標準・上級)です。

