衛生管理者
法令の確認日 2026年9月13日e-Govと照合済み

衛生管理者 労働衛生(有害業務以外) 問62|情報機器作業ガイドライン・作業時間・休憩・眼科検診

問題

衛生管理者 | 労働衛生(有害業務以外)

厚生労働省「情報機器作業における労働衛生管理のためのガイドライン」(令和元年改訂)に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

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答え合わせ

正解は ウ
  • ア
  • イ
  • ウ
  • エ
  • オ

自信の3択

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解説

誤りはウです。現行のガイドラインには「ディスプレイ画面上の照度を500ルクス以上に維持する」という推奨はありません。照度の数値が示されているのは書類上及びキーボード上の照度「300ルクス以上」で、あわせてディスプレイ画面の明るさ、書類・キーボード面の明るさと周辺の明るさの差をなるべく小さくすることが求められています。

ア(対象機器の範囲)・イ(連続作業時間と休憩)・エ(健康診断の内容)・オ(作業環境の個別調整)はすべて正しい内容です。

各選択肢の正誤と根拠:

  • ア(正): 対象となる作業は、事務所において行われる情報機器作業(パソコンやタブレット端末等の情報機器を使用して、データの入力・検索・照合等、文章・画像等の作成・編集・修正等、プログラミング、監視等を行う作業)です。ガイドラインにはタブレット、スマートフォン等についての項目も設けられています。
  • イ(正): 連続作業時間の上限を「1時間以内」とし、その後10〜15分の休止時間を確保することが推奨されています。さらに1時間の連続作業の中でも1〜2回の小休憩(1〜2分程度の目の休息・軽いストレッチ)が推奨されており、眼精疲労・肩こり・腰痛の予防につながります。
  • ウ(誤): ガイドラインの照明及び採光の項目は、「書類上及びキーボード上における照度は300ルクス以上とし、作業しやすい照度とすること」「ディスプレイ画面の明るさ、書類及びキーボード面における明るさと周辺の明るさの差はなるべく小さくすること」です。ディスプレイ画面上の照度を500ルクス以上とする推奨はなく、ウは誤りです。
  • エ(正): 配置前健康診断と定期健康診断(1年以内ごとに1回)では、業務歴・既往歴の調査、自覚症状(眼疲労を主とする視器に関する症状、上肢・頸肩腕部・腰背部を主とする筋骨格系の症状、ストレスに関する症状)の調査、眼科学的検査(遠見・近見視力、屈折検査、定期健診では40歳以上の者に調節機能検査等)、筋骨格系に関する検査が行われます。
  • オ(正): 椅子の座面の高さ、机又は作業台の作業面の高さ、キーボード、マウス、ディスプレイの位置等を総合的に調整させることがガイドラインに定められています。ディスプレイはおおむね40cm以上の視距離を確保し、画面の上端が眼の高さとほぼ同じか、やや下になる高さにすることが望ましいとされています。

【理論的背景】

平成14年(2002年)に「VDT作業における労働衛生管理のためのガイドライン」(基発第0405001号)が策定されて以降、技術革新によりタブレットやスマートフォン等の多様な機器が職場で使われるようになりました。これを受けて令和元年(2019年)7月12日に「情報機器作業における労働衛生管理のためのガイドライン」(基発0712第3号)が示され、VDTガイドラインは廃止されました。その後、令和3年12月1日付基発1201第7号で一部改正されています。

照度と眼への配慮:

ガイドラインの照明及び採光の項目では、室内はできる限り明暗の対照が著しくなく、まぶしさを生じさせないようにすること、書類上及びキーボード上における照度は300ルクス以上とし作業しやすい照度とすること、ディスプレイ画面の明るさ・書類及びキーボード面の明るさと周辺の明るさの差をなるべく小さくすることが示されています。あわせて、ディスプレイ画面に太陽光等が入射する場合のブラインド・カーテン等の設置や、間接照明等のグレア防止用照明器具の使用が求められています。

【実務・条文構造】

情報機器作業ガイドラインの主要規定(令和元年改訂):

作業時間管理:

規定事項基準値・推奨値
一連続作業時間1時間を超えない
連続作業後の休止時間10〜15分
連続作業中の小休憩1時間中に1〜2回(1〜2分程度)

照明及び採光:

項目ガイドラインの定め
書類上・キーボード上の照度300ルクス以上とし、作業しやすい照度とする
明るさの差ディスプレイ画面の明るさ、書類及びキーボード面の明るさと周辺の明るさの差はなるべく小さくする
ディスプレイ画面上の照度数値の定めはない(500ルクスの基準はない)

作業環境の物理的設定:

  • ディスプレイ: おおむね40cm以上の視距離を確保し、必要に応じて適切な眼鏡による矯正を行う
  • ディスプレイ上端の位置: 眼の高さとほぼ同じか、やや下になる高さが望ましい
  • グレア対策: ブラインド・カーテン等の設置、間接照明等のグレア防止用照明器具の使用

健康診断の構成(配置前健康診断・定期健康診断〔1年以内ごとに1回〕):

1. 業務歴の調査

2. 既往歴の調査

3. 自覚症状の有無の調査(眼疲労を主とする視器に関する症状/上肢、頸肩腕部及び腰背部を主とする筋骨格系の症状/ストレスに関する症状)

4. 眼科学的検査(遠見・近見視力、屈折検査等。定期健診では40歳以上の者に調節機能検査及び医師の判断により眼位検査)

5. 筋骨格系に関する検査(上肢の運動機能、圧痛点等の検査)

【試験での位置づけ】

情報機器作業ガイドラインの問題では「書類・キーボード面の照度300lx以上」「連続作業1時間以内・休止10〜15分・小休止1〜2回」「対象機器(タブレット・スマートフォン等も含む)」「健康診断(1年以内ごとに1回・眼科学的検査を含む)」が頻出です。ウのように、ガイドラインにない「画面上500lx以上」という数値を持ち出す選択肢に注意します。

【各選択肢の発展補足】

  • ア: VDTガイドラインは主にデスクトップ型パソコンやノート型パソコンを使って机で集中的に作業する作業様態を念頭に置いていましたが、情報機器作業ガイドラインはタブレット・スマートフォン等も対象とし、ディスプレイを備えた機器であればキーボードを必ずしも備えていなくとも対象としています。事務所以外の場所で行われる情報機器作業についても、できる限りガイドラインに準じて労働衛生管理を行うよう指導することとされています。
  • イ: 一連続作業時間は1時間を超えないようにし、次の連続作業までの間に10分〜15分の作業休止時間を設け、かつ、一連続作業時間内において1回〜2回程度の小休止(1分〜2分程度の作業休止)を設けるよう指導することとされています。
  • ウ: ガイドラインが照度の数値で示しているのは書類上・キーボード上の300ルクス以上だけです。画面については、明るさの差を小さくすること、ディスプレイを好ましい位置・角度・明るさ等に調整すること、グレアを防止することが求められています。
  • エ: 定期健康診断の眼科学的検査では、40歳以上の者に対して調節機能検査及び医師の判断により眼位検査を行います。配置前健康診断では、自覚症状により目の疲労を訴える者に対して眼位検査・調節機能検査を行います。
  • オ: 作業姿勢は、椅子に深く腰をかけて背もたれに背を十分にあて、履き物の足裏全体が床に接した姿勢を基本とし、必要に応じてすべりにくい足台を備えます。椅子と大腿部膝側背面との間には手指が押し入る程度のゆとりを持たせ、大腿部に無理な圧力が加わらないようにします。

【根拠】厚生労働省「情報機器作業における労働衛生管理のためのガイドライン」(令和元年7月12日付基発0712第3号、令和3年12月1日付基発1201第7号で一部改正)。

【補足】照度の数値は書類・キーボード面300lx以上のみ(画面上500lxの推奨はない)。明るさの差はなるべく小さく。連続作業時間=1時間以内・休止10〜15分・小休止1〜2回。対象機器=タブレット・スマートフォン等も含む。

この問題の根拠根拠: 厚生労働省「情報機器作業における労働衛生管理のためのガイドライン」(令和元年7月12日付基発0712第3号、令和3年12月1日付基発1201第7号で一部改正)。照度の定めは「書類上及びキーボード上における照度は300ルクス以上」と「ディスプレイ画面の明るさ、書類及びキーボード面における明るさと周辺の明るさの差はなるべく小さくすること」であり、ディスプレイ画面上を500ルクス以上とする推奨はない。
訂正の記録この問題の訂正はありません(サイト全体の記録)
出典と作り方

本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(公表問題の転載ではありません)。 根拠・出典:根拠: 厚生労働省「情報機器作業における労働衛生管理のためのガイドライン」(令和元年7月12日付基発0712第3号、令和3年12月1日付基発1201第7号で一部改正)。照度の定めは「書類上及びキーボード上における照度は300ルクス以上」と「ディスプレイ画面の明るさ、書類及びキーボード面における明るさと周辺の明るさの差はなるべく小さくすること」であり、ディスプレイ画面上を500ルクス以上とする推奨はない。 現行の労働安全衛生法令(2026年基準)に準拠し、根拠法令・規則を明記しています。

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  • 情報機器作業ガイドライン・作業時間・休憩・眼科検診
  • 頻出度A

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