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保育士試験の合格率と難易度公表されている数字の読み方・合格基準(合格点)の考え方

更新 ・書いた人 合格ナビ 編集長(運営者)

この記事でわかること

保育士試験の合格率を調べる前に確認したい、こども家庭庁が公表している令和7年度の申請者数・合格者数と、その表に受験者数の欄がないこと。科目ごとに満点の6割という合格基準と、教育原理・社会的養護の決まりを、協議会の案内にそって整理しました。

目次
  1. 公表されている数字:令和7年度の申請者数と合格者数
  2. 合格率を計算できない理由:分母にできる受験者数がない
  3. 申請者数と受験者数は同じではない
  4. 合格基準(合格点):筆記は科目ごとに満点の6割以上
  5. 教育原理と社会的養護は、2科目とも6割以上
  6. 難易度:公的な数字で言えること・言えないこと
  7. まとめ:数字の読み方と、次にやること
結論:保育士試験の合格率は、公表資料から「受験者に対する合格率」を計算できません。こども家庭庁の「保育士試験の実施状況(令和7年度)」は、1回目と2回目の合計で申請者54,807人・合格者10,621人を示していますが、受験者数の欄がないためです。合格の基準は、筆記試験では科目ごとに満点の6割以上で、教育原理と社会的養護は2科目とも6割以上が必要です。

「合格率」を調べると、割り算の分母が示されていない数字が目に入ります。このページでは、公表されている数字をそのまま並べ、分母にできる数字があるかどうかを確認します。あわせて、合格点にあたる「合格基準」を協議会の案内で確認します。試験の日程と申込みは保育士試験の日程・申込みにまとめています。

令和7年度の申請者数と合格者数 1回目と2回目の合計:申請者54,807人・合格者10,621人(受験者数は表にありません)。最終確認日:2026-10-11。出典:こども家庭庁 保育士試験の実施状況(令和7年度)(PDF)。

公表されている数字:令和7年度の申請者数と合格者数

こども家庭庁の表(令和7年度)にある全国の数字は次のとおりです。

区分申請者数合格者数
1回目試験26,654人5,620人
2回目試験28,153人5,001人
合計54,807人10,621人
令和7年度の回ごとの申請者数と合格者数:1回目試験は申請者26,654人・合格者5,620人、2回目試験は申請者28,153人・合格者5,001人、合計は申請者54,807人・合格者10,621人。最終確認日:2026-10-11。出典:こども家庭庁 保育士試験の実施状況(令和7年度)(PDF)。

このほかに、表には「全科目免除者」の欄があり、1,996人です。表の注記には、国家戦略特別区域限定保育士試験を実施した自治体については、その結果も通常試験の結果と合算していると書かれています。

令和7年度の全科目免除者:1,996人。最終確認日:2026-10-11。出典:こども家庭庁 保育士試験の実施状況(令和7年度)(PDF)。

同じこども家庭庁の別の資料「保育士資格取得方法」(令和8年6月3日掲載分のPDF)には、令和7年度の実績として、受験申請者数54,807人、全科目合格者数12,617人、うち全部免除者数1,996人と書かれています。12,617人は、実施状況の表の合格者数10,621人と全科目免除者1,996人の合計と、数字の上で一致します(当サイトの計算)。ただし、2つの資料のどちらにも、この関係や、それぞれの欄に誰を含めるかの説明はありません(2026-10-11 時点)。欄の名前も「合格者数」と「全科目合格者数」で違うので、数字を比べるときは、どの資料の、どの欄かをそろえる必要があります。

保育士資格取得方法に載っている令和7年度実績:受験申請者数54,807人、全科目合格者数12,617人、うち全部免除者数1,996人(国家戦略特区域限定保育士試験を含む)。最終確認日:2026-10-11。出典:こども家庭庁 保育士資格取得方法(PDF)。

合格率を計算できない理由:分母にできる受験者数がない

このページでは、合格率を「合格者数 ÷ 受験者数」の意味で扱います。ところが、令和7年度の表で示されているのは「申請者数」で、実際に試験を受けた人数ではありません。

  • 当サイトは、合格者数10,621人を申請者数54,807人で割った数字を、合格率としては載せません。分母が受験者ではないため、一般に言う合格率とは別の数字になり、切り出されて広まるおそれがあるからです
  • 令和6年度の実施状況も、こども家庭庁のページに別のPDFとして掲載されています。表の見出しは「受験申請者数」で、受験者数の欄はありません(2026-10-11 時点)
  • 協議会の「保育士試験Q&A」「試験結果」のページ、こども家庭庁の保育のページには、受験者数や合格率そのものの記載がありません(2026-10-11 時点)

受験者数が公表されている年度が見つかった場合は、受験者数と合格者数を並べて書き、出典を示したうえで、そこから合格率を示す必要があります。それまでは、分母が分からない率を、推測では補いません。

申請者数と受験者数は同じではない

協議会のQ&Aでは、次のことが説明されています。

  • 受験したい科目のみ受験すればよく、欠席の連絡も不要です
  • 試験当日に欠席する場合に、事前の連絡や手続きは必要ありません。欠席による受験手数料の返金は行っていません
  • 筆記試験は、受験しない科目の時間に会場へ行く必要がなく、1日目だけ・2日目だけの受験もできます

申請をしたあとで受験しなかった方がいても、申請者数には含まれる、という作りです。申請者数を受験者数と同じ意味で読むと、実態とずれる可能性があります。

合格基準(合格点):筆記は科目ごとに満点の6割以上

協議会の筆記試験の案内(令和8年後期)には、各科目において満点の6割以上を得点した方を合格とすると書かれています。科目ごとの満点は次のとおりです。

科目満点満点の6割
保育の心理学100点60点
保育原理100点60点
子ども家庭福祉100点60点
社会福祉100点60点
教育原理50点30点
社会的養護50点30点
子どもの保健100点60点
子どもの食と栄養100点60点
保育実習理論100点60点

出典:協議会 筆記試験(後期)概要。「満点の6割」の点数は当サイトの計算(満点×0.6)です。

合格かどうかは、9科目の総得点ではなく、科目ごとに判定されます。協議会のページには、ほかの受験者の得点や順位によって基準が変わるという記載はありません(2026-10-11 時点)。

筆記試験の合格基準 令和8年後期:各科目で満点の6割以上。最終確認日:2026-10-11。出典:協議会 筆記試験(後期)概要。

教育原理と社会的養護は、2科目とも6割以上

教育原理と社会的養護だけは、決まりが違います。協議会の案内には、令和8年後期の筆記試験で、両科目とも満点の6割以上を得点した方を合格とし、片方だけ6割以上でも合格にはならない、と書かれています。

協議会のQ&Aでも、昨年の試験で片方だけ6割以上だったので今年はもう片方だけ受験すればよいか、という質問に対して、同一の試験で両科目とも6割以上でないと合格にならないため、今年も両科目とも受験科目になる、と答えています。

この2科目は各50点・30分で、ほかの科目より短く、令和8年後期は試験の2日目の午前に行われます。50点の科目なので、6割の30点は、100点の科目の60点より少ない点数ですが、2科目そろえる必要があります。

難易度:公的な数字で言えること・言えないこと

「難易度」を調べる方は多いのですが、受験者に対する合格率が公表資料から出せないため、「◯%だから難しい」という書き方は、このページでは行いません。言えないことは、次の3つです。

  • 試験全体が「難しい」か「易しい」か:受験者数がなく、割合で比べる材料がありません
  • 科目ごとの難しさ:科目別の受験者数・合格者数・平均点は、こども家庭庁の表にも、協議会のQ&Aと筆記試験概要のページにも記載がありません(2026-10-14 時点)
  • 前期と後期の差、年度ごとの差:同じ分母で比べられる資料がありません

言えるのは、公表資料で確認できる次のような試験の作りです。

  • 筆記は9科目で、科目ごとに6割が基準です。1回の試験で全部の科目に合格する必要はなく、合格した科目は、合格した年を含めて3年間有効です(科目の持ち越しは保育士試験の科目免除・合格科目の有効期間で扱っています)
  • 実技試験は、筆記試験の全科目に合格した方(幼稚園教諭免許状所有者などの免除者を除く)だけが受けます。実技は音楽・造形・言語の3分野から必ず2分野を選び、選んだ2分野とも、各50点満点の6割以上が合格です(分野の内容は保育士試験の実技試験で扱っています)
  • 筆記試験の法令・保育所保育指針等は、令和8年4月1日以前に施行されたものに基づいて出題されると、協議会が案内しています(令和8年後期)

学ぶ範囲は9科目に分かれていて、科目ごとに基準を超える必要がある、ということが分かれば、準備は「どの科目が基準に届いていないか」を見ることから始められます。

まとめ:数字の読み方と、次にやること

  • 令和7年度の公表値は、申請者54,807人・合格者10,621人です。受験者数がないため、受験者に対する合格率は示せません
  • 合格基準は、筆記試験では科目ごとに満点の6割以上です。教育原理と社会的養護は、2科目とも6割以上が必要です
  • 見かけた合格率の数字は、分母(申請者か受験者か)と出典の資料名を確かめてから使ってください

次にやることは、科目ごとに6割に届いているかを確かめることです。

出典の一覧:こども家庭庁 保育士試験の実施状況(令和7年度)(PDF)、こども家庭庁 保育士資格取得方法(PDF)、協議会 筆記試験(後期)概要、協議会 実技試験(後期)概要、協議会 保育士試験Q&A。数字は2026-10-11 時点のものです。

よくある質問

Q申請者数と受験者数は、同じ数字ですか?

同じとは限りません。協議会のQ&Aには、受験したい科目だけを受験してよいこと、試験当日に欠席する場合も事前の連絡や手続きは不要であることが書かれています。申請をしても、実際には受けなかった方が含まれうる仕組みです。こども家庭庁の令和7年度の表は「申請者数」と「合格者数」の欄で、受験者数の欄はありません(2026-10-11 時点)。

Q保育士試験の合格点は、科目ごとに何点ですか?

協議会の筆記試験の案内では、各科目で満点の6割以上を得点した方を合格とすると書かれています。令和8年後期の満点は、教育原理と社会的養護が各50点、ほかの7科目が各100点です。6割は、50点の科目で30点、100点の科目で60点です(当サイトの計算)。全体の総得点で決まる試験ではなく、科目ごとに判定されます。

Qインターネットで見かける合格率の数字は、どう確かめればよいですか?

数字のそばに、分母が何か(申請者か受験者か)、どの年度・どの回か、出典の資料名が書かれているかを確かめてください。こども家庭庁の令和7年度の表には受験者数の欄がないため、受験者を分母にした合格率は、その表からは計算できません。分母や出典が示されていない数字は、当サイトでは使いません。

Q実技試験の合格率と合格点は、どうなっていますか?

合格率は示せません。こども家庭庁の令和7年度の「保育士試験の実施状況」の表は、1回目・2回目・合計の申請者数と合格者数、全科目免除者の欄で、実技試験だけの受験者数や合格者数の欄はありません。協議会の実技試験概要のページにも、実技試験の受験者数や合格者数の記載がありません(2026-10-12 時点)。合格の基準は公表されています。音楽・造形・言語の3分野から必ず2分野を選び、各分野は50点満点で、選んだ2分野ともに満点の6割以上を得点した人が合格です。50点の6割は30点です(50 × 0.6 = 30・当サイトの計算)。2分野の合計点ではなく、両方が30点以上であることが条件です。

Q保育士試験は、なぜ合格率が低いと言われるのですか?

公表資料からは、低いかどうかを判断できません。こども家庭庁の令和7年度の表に受験者数の欄がなく、受験者に対する合格率が計算できないためです(2026-10-14 時点)。「低い」と言われる数字を見かけたら、分母が申請者か受験者かを確かめてください。申請者には受験しなかった人が含まれうるので、申請者を分母にした数字は、一般に言う合格率とは別のものです。

Q保育士試験で、いちばん難しい科目はどれですか?

公表資料からは、決められません。科目別の受験者数・合格者数・平均点は、こども家庭庁の実施状況の表にも、協議会の筆記試験概要とQ&Aのページにも記載がありません(2026-10-14 時点)。科目別の合格率も、受験者数がないので出せません。難しさは人によって違うので、科目ごとの6割(100点の科目は60点、50点の科目は30点)に届いているかを、問題を解いて自分で確かめる方法があります。

Q前期と後期では、どちらが難しいですか?

比べられる資料がありません。こども家庭庁の令和7年度の表には、1回目と2回目の申請者数と合格者数が載っていますが、受験者数がないので、回ごとの合格率は出せません(2026-10-14 時点)。合格の基準は、協議会の案内で、前期も後期も各科目で満点の6割以上と書かれています。同じ基準で、回ごとの難しさの差は公表されていない、というのが確認できる範囲です。

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法令や試験の数字は、改正や年度で変わります。この記事の最終確認日は2026年10月14日です。申込みや合格基準は、必ず試験団体の公式情報で確かめてください。

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