測量士補

測量士補 応用測量 問15出典: 令和8年度 問26

問題

測量士補 | 応用測量 | 令和8年度(2026年度)試験対応・数値確認日 2026-06-19

【図26参照】問題の概要:曲線半径R=350 m,交角α=90°の現道路を改良し,交角β=60°の新道路を建設する際の路線長を計算する問題。 図26に示すように,曲線半径 R = 350 m,交角 α = 90° で設置されている,点 O を中心とする円曲線からなる現在の道路(以下「現道路」という。)BC 〜 EC を改良し,点 O' を中心とする円曲線からなる新しい道路(以下「新道路」という。)を建設することになった。 新道路の交角 β = 60° としたとき,新道路 BC 〜 EC' の路線長は幾らか。最も近いものを次の 1 〜 5 の中から選べ。 ただし,新道路の起点 BC 及び交点 IP の位置は,現道路と同じものとし,円周率 π = 3.14 とする。 なお,関数の値が必要な場合は,巻末の関数表を使用すること。

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答え合わせ

正解は 4
  • 1
  • 2
  • 3
  • 4
  • 5

自信の3択

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解説

円曲線の路線長を求める計算問題です。正答は「4(634 m)」です。

円曲線の路線長(弧長)CL = R × θ(ラジアン)= R × π × θ° / 180°

Step 1:新道路の曲線半径R'を求める

BCとIPは現道路と同じ位置。現道路のBC〜IPの距離(接線長 TL)を求めます:

現道路の接線長:TL = R × tan(α/2) = 350 × tan(45°) = 350 × 1.0 = 350 m

新道路も同じBCとIPを使うので,新道路の接線長も TL = 350 m。

新道路の接線長:TL = R' × tan(β/2) = R' × tan(30°) = R' × 0.57735

350 = R' × 0.57735

R' = 350 / 0.57735 = 606.2 m

Step 2:新道路の弧長(路線長)を計算

CL = R' × (β/360°) × 2π = R' × π × β / 180°

β = 60°

CL = 606.2 × 3.14 × 60 / 180 = 606.2 × 3.14 × 1/3 = 606.2 × 1.0467 = 634.5 m ≒ 634 m

【円曲線の路線長計算:接線長から曲線半径を逆算する手順】

Step 1:現道路の接線長(TL)の計算

現道路の円曲線諸元:

  • 曲線半径:R = 350 m
  • 交角:α = 90°
  • 接線長(BC〜IP):TL = R × tan(α/2) = 350 × tan(45°) = 350 × 1.00000 = 350 m

Step 2:新道路の曲線半径(R')の計算

条件:新道路のBC(起点)とIP(交点)は現道路と同じ位置

したがって,新道路の接線長も TL = 350 m。

新道路の接線長:TL = R' × tan(β/2) = R' × tan(30°)

tan(30°) = 1/√3 = 0.57735

350 = R' × 0.57735

R' = 350 / 0.57735 = 606.22 m

Step 3:新道路の路線長(弧長)の計算

円弧長 CL = R' × (β [ラジアン])

β = 60° = 60 × π/180 = π/3 [ラジアン]

CL = R' × π/3 = 606.22 × 3.14 / 3 = 606.22 × 1.04667 = 634.5 m ≒ 634 m

選択肢の確認:

634 m → 選択肢4が正答。

選択肢3(606 m):R'をそのまま路線長と誤解した場合。

選択肢5(672 m):R = 350 を直接使った場合(350 × π/3 × 2 ≒ 733 m …異なる)。

円曲線諸元の公式まとめ:

| 諸元 | 記号 | 計算式 |

|---|---|---|

| 接線長 | TL | R × tan(I/2) |

| 弧長(路線長) | CL | R × π × I / 180° |

| 外割 | E | R × (sec(I/2) − 1) |

| 中央縦距 | M | R × (1 − cos(I/2)) |

(I:交角,R:曲線半径)

【円曲線の深層:道路線形設計・緩和曲線・最小曲線半径の設計基準】

接線長から曲線半径を逆算する意味(設計実務):

本問は「BCとIPの位置を固定して交角のみを変更する」改良設計の問題です。実際の道路改良では,用地取得の制約からBCやIPの位置を変えられないケースが多く,交角の変更(新道路建設)で曲線半径が連動変化します。

この設計思想を理解することが,単純な公式適用より重要です。

緩和曲線(クロソイド曲線)との関係:

本問では単純な円曲線のみを扱いますが,実際の道路設計では「緩和曲線(クロソイド)」が直線と円曲線の間に挿入されます:

直線 → 緩和曲線(曲率ゼロ→1/R) → 円曲線(曲率1/R一定) → 緩和曲線 → 直線

クロソイドのパラメータ:A² = R × L(A:クロソイドパラメータ,R:曲線半径,L:緩和曲線長)

緩和曲線を含む路線長の計算は,測量士試験の頻出複合問題です。

最小曲線半径(道路構造令):

設計速度と最小曲線半径の関係:

| 設計速度 (km/h) | 最小曲線半径 (m) |

|---|---|

| 120 | 710 |

| 100 | 460 |

| 80 | 280 |

| 60 | 150 |

| 50 | 100 |

| 40 | 60 |

| 30 | 30 |

本問の R' = 606 m は設計速度100 km/h以上に相当する大曲線です。交角β = 60°かつ接線長350 mという条件から自動的に決まる半径が,ちょうど高速道路級の曲線半径になっています。

π = 3.14の使用と精度:

本問では π = 3.14(指定値)を使用しますが,実際の測量計算では π = 3.14159を使います。本問の誤差:3.14159 vs 3.14 → 0.05%の差。634.5 m → 634.2 m(差0.3 m)と実用的には問題ありません。試験問題での π = 3.14 指定は必ず守る必要があります。

この問題の根拠出典: 令和8年度 測量士補試験 問26(国土地理院)/国土地理院コンテンツ利用規約・PDL1.0に基づき利用
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出典と作り方

本問は国土地理院が公表した過去問題を出典明記の上で引用しています(コンテンツ利用規約PDL1.0で出典明記による複製・商用利用を許諾・GREEN判定)。 根拠・出典:出典: 令和8年度 測量士補試験 問26(国土地理院)/国土地理院コンテンツ利用規約・PDL1.0に基づき利用 各根拠条文・規定は「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)や国土地理院公式(https://www.gsi.go.jp/)で原文を確認できます。令和8年度(2026年度)試験基準日時点で施行されている法令・基準の数値を反映(数値確認日 2026-06-19)。

本問・解説は試験対策のための学習コンテンツです。法令・基準は改正されることがあるため、最新の内容は国土地理院・国土交通省の公式情報をご確認ください。本サイトは国土地理院・国土交通省と一切関係ありません。

執筆・監修:Zawa Lab(合格ナビ運営者情報)。測量法・作業規程の準則・計算式根拠に基づき、段差のある3段階の解説(初心者・標準・上級)を作成しています。