測量士補

測量士補 応用測量 問5出典: 令和6年度 問25

問題

測量士補 | 応用測量 | 令和8年度(2026年度)試験対応・数値確認日 2026-06-19

次の 1 〜 5 の文は,公共測量における路線測量について述べたものである。明らかに間違っているものはどれか。次の 1 〜 5 の中から選べ。

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答え合わせ

正解は 1
  • 1
  • 2
  • 3
  • 4
  • 5

自信の3択

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解説

路線測量の各工程と用語に関する問題です。正答(間違っているもの)は 1 です。

1 が誤り:「線形決定」では,地形図データ上で路線の中心線(線形)を設計する作業を行い,主要点・中心点の座標値を計算して線形地形図データファイルを作成します。「主要点及び中心点を現地に設置する」のは「線形決定」ではなく,その後の工程である「中心線測量(IP 測量・IP 設置)」です。線形決定は室内(オフィス)で行うデスクワークです。

2〜5 は正しい記述です。特に 3 の「縦断面図の縦縮尺 = 線形地形図縮尺の 5〜10 倍」は頻出知識です。

【路線測量の工程と各作業の内容整理】

1 が誤りの根拠(線形決定の作業内容)

線形決定(公共測量作業規程準則 第5編 路線測量 第2章):

  • 地形図データ上で路線の位置・形状(直線・曲線・縦断勾配)を設計・決定する室内作業
  • 主要点(IP:交点)・中心点(BP:始点,EP:終点等)の座標値を計算で求め,線形地形図データファイルに記録する
  • 現地への設置は行わない(現地設置 = 中心線測量の工程)

「主要点及び中心点を現地に設置し」は,「中心線測量(IP 設置測量)」の説明であり,線形決定の説明としては誤り。

路線測量の工程順序:

①線形決定(室内:地形図で路線設計・IP 座標計算)

②IP 設置(現地:IP を現地に設置)

③中心線測量(現地:BP〜EP 間の中心点設置・距離測量)

④仮 BM 設置測量(現地:水準点設置・標高決定)

⑤縦断測量(現地:中心杭の標高測定)

⑥横断測量(現地:断面地形測量)

⑦詳細測量(現地:構造物設計用の精密測量)

2 が正しい理由(仮 BM の設置間隔と水準測量の等級)

  • 設置間隔: 0.5 km(500 m)標準
  • 平地: 3 級水準測量
  • 山地: 4 級水準測量(地形困難のため等級を下げる)

3 が正しい理由(縦断面図の縦縮尺)

縦断面図の縦縮尺は,地形の高低差を見やすくするため,横縮尺(線形地形図の縮尺)より大きくする:

縦縮尺 = 線形地形図の縮尺 × 5〜10 倍

例: 線形地形図 1/1,000 → 縦断面図の縦縮尺 1/100〜1/200

4 が正しい理由(横断面図の縦横同一縮尺)

横断面図では,高さ(縦)と幅(横)の縮尺を同一にすることで,断面の形状が正確に表現される。縦≠横の縮尺だと斜面勾配が実際と異なって見えてしまう。

5 が正しい理由(詳細測量の成果物)

詳細測量の成果:詳細平面図データファイル + 縦断面図データファイル + 横断面図データファイル(3種類すべて作成)。

【路線測量の精密技術と設計実務への接続】

線形設計の技術的要件

線形決定では,以下の基準に基づいて路線を設計:

① 直線区間:視距(視界)・勾配の連続性

② 平面曲線:単曲線(R 一定)・複曲線・緩和曲線(クロソイド曲線 RL = A²)

③ 縦断曲線:放物線(凸型・凹型),道路規格に応じた最小曲率半径

クロソイド曲線パラメータ A の決定:

A = √(R × L)(R:円曲線半径,L:クロソイド長)

設計速度・道路規格(道路構造令)に基づく最小 R および A を守る必要がある。

仮 BM 設置の精度管理

3 級水準測量(平地)の閉合差許容値:±15√S mm(S:km)

4 級水準測量(山地)の閉合差許容値:±20√S mm

仮 BM の標高精度が縦断測量・横断測量の精度の上限を決定するため,工程最初の精度管理として重要。

縦断測量の成果活用(土工量計算)

縦断面図から自然地盤の標高と計画高の差(切土高 or 盛土高)を算出:

切土量・盛土量の計算(平均断面法):

V = (A₁ + A₂)/2 × L(A₁, A₂:前後の横断面積,L:区間距離)

あるいは精密な計算法として角錐台公式・端数断面法も使用。

路線測量のデジタル化(i-Construction)

近年の路線測量では:

  • UAV 写真測量・LiDAR で地形データを一括取得
  • 3D 設計(Civil 3D・BrIM 等)で路線形状・土工量を 3D モデルで管理
  • ICT 建機(マシンコントロール)による自動施工

従来の仮 BM・縦断・横断の個別測量から,3D データ一元管理への移行が進んでいる。

測量士試験への接続

測量士試験では,クロソイドパラメータの計算,偏角法による中心点設置の計算(弦長・弦偏角),縦断曲線の頂点高・長さの計算,土量変化率(L 係数・C 係数)を用いた切土盛土計算など,より高度な路線設計計算が求められる。

この問題の根拠出典: 令和6年度 測量士補試験 問25(国土地理院)/国土地理院コンテンツ利用規約・PDL1.0に基づき利用
訂正の記録この問題の訂正はありません(サイト全体の記録)
出典と作り方

本問は国土地理院が公表した過去問題を出典明記の上で引用しています(コンテンツ利用規約PDL1.0で出典明記による複製・商用利用を許諾・GREEN判定)。 根拠・出典:出典: 令和6年度 測量士補試験 問25(国土地理院)/国土地理院コンテンツ利用規約・PDL1.0に基づき利用 各根拠条文・規定は「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)や国土地理院公式(https://www.gsi.go.jp/)で原文を確認できます。令和8年度(2026年度)試験基準日時点で施行されている法令・基準の数値を反映(数値確認日 2026-06-19)。

本問・解説は試験対策のための学習コンテンツです。法令・基準は改正されることがあるため、最新の内容は国土地理院・国土交通省の公式情報をご確認ください。本サイトは国土地理院・国土交通省と一切関係ありません。

執筆・監修:Zawa Lab(合格ナビ運営者情報)。測量法・作業規程の準則・計算式根拠に基づき、段差のある3段階の解説(初心者・標準・上級)を作成しています。