問題
粉じんの作業環境測定・評価および関連する規制に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
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答え合わせ
- ア
- イ
- ウ
- エ
- オ
自信の3択
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解説
誤りはウです。作業環境評価基準の別表では、土石、岩石、鉱物、金属又は炭素の粉じんの管理濃度は E=3.0/(1.19Q+1)(E:管理濃度 mg/m³、Q:遊離けい酸含有率 %)という式で算定されます。遊離けい酸の含有率Qが高いほど管理濃度は低く(厳しく)なり、一律の値ではありません。
ア(粉じん則第26条第1項・6月以内ごと)・イ(同条第2項・遊離けい酸含有率の測定)・エ(作業環境測定基準第2条・分粒装置を用いる方法)・オ(溶接ヒュームは第2類物質)は正しい内容です。
粉じんの作業環境測定と評価の流れ:
| 段階 | 内容 | 根拠 |
|---|---|---|
| 対象 | 常時特定粉じん作業が行われる屋内作業場 | 粉じん則第25条 |
| 頻度 | 6月以内ごとに1回、定期に粉じん濃度を測定 | 粉じん則第26条第1項 |
| 遊離けい酸 | 土石・岩石・鉱物に係る特定粉じん作業では含有率も測定(明らかな場合を除く) | 粉じん則第26条第2項 |
| 方法 | 分粒装置を用いるろ過捕集方法及び重量分析方法、又はこれを同時に行う場合の相対濃度指示方法 | 作業環境測定基準第2条第1項第4号 |
| 評価 | 管理濃度 E=3.0/(1.19Q+1) mg/m³ | 作業環境評価基準別表 |
各選択肢の正誤と根拠:
- ア(正): 粉じん則第25条・第26条第1項のとおり。
- イ(正): 粉じん則第26条第2項のとおり。
- ウ(誤): 管理濃度は遊離けい酸含有率Qを含む式で算定される。例えばQ=0%なら3.0mg/m³、Q=10%なら約0.23mg/m³となる。
- エ(正): 作業環境測定基準第2条第1項第4号のとおり。
- オ(正): 安衛令別表第3の「二 第二類物質」に「34の2 溶接ヒューム」が掲げられている。
【理論的背景】
粉じん則では、①粉じん作業=別表第1に掲げる作業、②特定粉じん発生源=別表第2に掲げる箇所、③特定粉じん作業=粉じん作業のうち粉じん発生源が特定粉じん発生源であるもの、と定義されています(第2条第1項)。特定粉じんかどうかは、遊離けい酸の含有率ではなく、発生源が別表第2の箇所に当たるかで決まります。
作業環境測定の対象は「常時特定粉じん作業が行われる屋内作業場」で(第25条)、6月以内ごとに1回、定期に粉じんの濃度を測定します(第26条第1項)。土石・岩石・鉱物に係る特定粉じん作業では、含有率が明らかな場合を除いて遊離けい酸の含有率も測定します(第26条第2項)。
評価に使う管理濃度は E=3.0/(1.19Q+1) mg/m³ です(作業環境評価基準別表)。Qが大きいほど分母が大きくなり、管理濃度は小さく(厳しく)なります。
【実務・条文構造】
作業環境測定基準第2条(粉じんの濃度等の測定)の主な内容:
- 測定は単位作業場所ごとに行う(第1項第1号)。
- 測定は作業が定常的に行われている時間に行う。
- 発散源に近接する場所で作業が行われる単位作業場所では、濃度が最も高くなると思われる時間に、その作業位置での測定も行う(第1項第2号の2)。
- 1つの測定点の試料空気の採取時間は、10分間以上の継続した時間とする(相対濃度指示方法を除く。第1項第3号)。
- 測定方法は、分粒装置を用いるろ過捕集方法及び重量分析方法、又は相対濃度指示方法(1以上の測定点で分粒装置の方法を同時に行う場合に限る)(第1項第4号)。分粒装置は、告示の図で示される透過率の特性を持つものでなければならない(第2項)。
- ろ過捕集方法のろ過材は、0.3マイクロメートルの粒子を95%以上捕集する性能を有するものに限る(第1条第5号)。
測定の特例(粉じん則第26条第3項): 評価が2年以上行われ、その間第一管理区分が継続した単位作業場所については、所轄労働基準監督署長の許可を受けて、別に厚生労働大臣が定める方法で測定できます。この場合、1年以内ごとに1回、定期に較正された測定機器を使用します。
【試験での位置づけ】
この論点では、①測定対象(常時特定粉じん作業が行われる屋内作業場)と頻度(6月以内ごと)、②遊離けい酸含有率の測定、③分粒装置を用いる測定方法、④管理濃度の式 E=3.0/(1.19Q+1)、⑤溶接ヒュームは特定化学物質の第2類物質、の5点を押さえます。
【各選択肢の発展補足】
- ア: 測定の対象は「常時特定粉じん作業が行われる屋内作業場」に限られます(第25条)。
- イ: 遊離けい酸の含有率は、管理濃度の式のQに当たる値です。
- ウ: Q=0%では3.0mg/m³、Q=10%では約0.23mg/m³と、含有率によって管理濃度が大きく変わります。
- エ: 相対濃度指示方法を使うときも、1以上の測定点で分粒装置を用いる方法を同時に行う必要があります。
- オ: 溶接ヒュームは安衛令別表第3第2号34の2に掲げられた第2類物質です。
【根拠】粉じん障害防止規則第2条・第25条・第26条、作業環境測定基準第1条・第2条、作業環境評価基準別表、労働安全衛生法施行令別表第3。
【補足】ウ(誤): 粉じんの管理濃度は E=3.0/(1.19Q+1) mg/m³ で、遊離けい酸含有率Qが高いほど低く(厳しく)なる。一律の値ではない。測定は6月以内ごと、分粒装置を用いる方法。特定粉じん作業は別表第2の特定粉じん発生源による作業。
- 労働安全衛生法施行令e-Govで原文を読む
- 粉じん障害防止規則第26条・第25条・第2条e-Govで原文を読む
出典と作り方
本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(公表問題の転載ではありません)。 根拠・出典:根拠: 粉じん障害防止規則第2条・第25条・第26条、作業環境測定基準(昭和51年労働省告示第46号)第2条、作業環境評価基準(昭和63年労働省告示第79号)別表、労働安全衛生法施行令別表第3第2号34の2。 現行の労働安全衛生法令(2026年基準)に準拠し、根拠法令・規則を明記しています。

