登録販売者
法令の確認日 2026年9月13日e-Govと照合済み

登録販売者 第3章 主な医薬品とその作用 問25|瀉下薬の使い分け=酸化マグネシウム/センノシド/ビサコジル/ヒマシ油

問題

登録販売者 | 第3章 主な医薬品とその作用 | (手引き令和8年4月版・令和8年5月施行改正反映)

瀉下薬(下剤)の各成分に関する次のア〜オの記述のうち、誤っているものはどれか。

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答え合わせ

正解は エ
  • ア
  • イ
  • ウ
  • エ
  • オ

自信の3択

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解説

正答はエ(誤っているもの)です。

ヒマシ油は小腸刺激性瀉下成分で、小腸でリパーゼの働きによって生じる分解物が、小腸を刺激することで瀉下作用をもたらすと考えられています。「大腸を刺激する」という記述が誤りです。また、防虫剤や殺鼠剤を誤って飲み込んだ場合のような脂溶性の物質による中毒には使用を避ける必要があり(ナフタレンやリン等がヒマシ油に溶け出して中毒症状を増悪させるおそれ)、駆虫薬との併用も避けることとされています。

ゴロ:「ヒマシ油は小腸、センナ・ビサコジルは大腸」

ア・イ・ウ・オはいずれも正しい記述です。

瀉下薬の分類と作用機序比較:

成分名手引きの分類主な作用部位作用(手引き)
酸化マグネシウム無機塩類腸腸内容物の浸透圧を高めて糞便中の水分量を増し、また大腸を刺激して排便を促す
センノシド大腸刺激性瀉下成分大腸胃や小腸で消化されず、大腸の腸内細菌による分解生成物が大腸を刺激
ビサコジル大腸刺激性瀉下成分結腸・直腸結腸や直腸の粘膜を刺激。結腸での水分の吸収を抑えて糞便のかさを増大
ヒマシ油小腸刺激性瀉下成分小腸小腸でリパーゼの働きによって生じる分解物が小腸を刺激

各選択肢の解説:

  • ア(正): 無機塩類(酸化マグネシウム、水酸化マグネシウム、硫酸マグネシウム等)は、腸内容物の浸透圧を高めることで糞便中の水分量を増し、また、大腸を刺激して排便を促すことを目的として配合されます。
  • イ(正): センナ中に存在するセンノシドは、胃や小腸で消化されないが、大腸に生息する腸内細菌によって分解され、分解生成物が大腸を刺激して瀉下作用をもたらすと考えられています。
  • ウ(正): ビサコジルは、大腸のうち特に結腸や直腸の粘膜を刺激して排便を促すと考えられており、結腸での水分の吸収を抑えて、糞便のかさを増大させる働きもあるとされます。内服薬では腸溶性製剤が多く、服用前後1時間以内は制酸成分を含む胃腸薬の服用や牛乳の摂取を避けることとされています。
  • エ(誤・正答): ヒマシ油の分解物が刺激するのは小腸です(小腸刺激性瀉下成分)。日本薬局方収載のヒマシ油は腸内容物の急速な排除を目的として用いられ、主に誤食・誤飲等による中毒の場合などに用いられますが、防虫剤や殺鼠剤を誤って飲み込んだ場合のような脂溶性の物質による中毒には使用を避ける必要があります。
  • オ(正): マグネシウムを含む成分は、一般に消化管からの吸収は少ないとされていますが、一部は腸で吸収されて尿中に排泄されます。腎臓病の診断を受けた人では高マグネシウム血症を生じるおそれがあり、使用する前に医師又は薬剤師に相談がなされるべきとされています。

【瀉下成分の分類と、手引きが定める使用上の留意点】

刺激性瀉下成分に共通する事項:

刺激性瀉下成分は、腸管を刺激して反射的な腸の運動を引き起こすことによる瀉下作用を目的として配合されます。大量に使用すると腸管粘膜への刺激が大きくなり、激しい腹痛や腸管粘膜に炎症を引き起こすおそれがあるため、大量に使用することは避けることとされています。また、刺激性瀉下成分が配合された瀉下薬は一般に、腸の急激な動きに刺激されて流産・早産を誘発するおそれがあります。

ヒマシ油(小腸刺激性瀉下成分):

  • ヒマシ(トウダイグサ科のトウゴマの種子)を圧搾して得られた脂肪油で、小腸でリパーゼの働きによって生じる分解物が、小腸を刺激することで瀉下作用をもたらすと考えられています。
  • 急激で強い瀉下作用(峻下作用)を示すため、激しい腹痛又は悪心・嘔吐の症状がある人、妊婦又は妊娠していると思われる女性、3歳未満の乳幼児では使用を避けることとされています。
  • 防虫剤や殺鼠剤を誤って飲み込んだ場合のような脂溶性の物質による中毒には使用を避ける必要があります(ナフタレンやリン等がヒマシ油に溶け出して、中毒症状を増悪させるおそれ)。
  • 吸収された成分の一部が乳汁中に移行して乳児に下痢を引き起こすおそれがあり、母乳を与える女性では使用を避けるか、又は使用期間中の授乳を避ける必要があります。
  • 駆虫薬と併用すると駆虫成分が腸管内で吸収されやすくなり、全身性の副作用を生じる危険性が高まるため、ヒマシ油と駆虫薬の併用は避けることとされています。

センナ・センノシド・ダイオウ(大腸刺激性瀉下成分):

  • センナ及びセンノシドが配合された瀉下薬は、妊婦又は妊娠していると思われる女性では使用を避けるべきとされています。
  • センナ、センノシド、ダイオウは吸収された成分の一部が乳汁中に移行し、乳児に下痢を生じるおそれがあるため、母乳を与える女性では使用を避けるか、又は使用期間中の授乳を避ける必要があります。

ビサコジル・ピコスルファートナトリウム(大腸刺激性瀉下成分):

  • ビサコジルの内服薬では、胃内で分解されて効果が低下したり胃粘膜に無用な刺激をもたらすのを避けるため、腸溶性製剤が多く、服用前後1時間以内は制酸成分を含む胃腸薬の服用や牛乳の摂取を避けることとされています。浣腸薬(坐剤)としても用いられます。
  • ピコスルファートナトリウムは、胃や小腸では分解されないが、大腸に生息する腸内細菌によって分解されて、大腸への刺激作用を示すようになります。
  • 大腸刺激性瀉下成分配合の瀉下薬は、服用してから数時間後に効果のあるものが多く、便秘時の頓服として使用すべきとされています。毎日漫然と連続して服用すると腸の運動が緩慢になり、量を増やさないと効果が出なくなることが多いため、無機塩類や膨潤性瀉下成分の製剤、整腸成分の製剤の併用、食物繊維の摂取など、大腸刺激性瀉下成分のみに依存しない方法を指導することが必要です。

無機塩類(マグネシウムを含む成分・硫酸ナトリウム):

  • 腎臓病の診断を受けた人では、マグネシウムを含む成分で高マグネシウム血症(血液中のマグネシウム濃度が異常に高くなり、脱力感、低血圧、呼吸障害などが現れる。重症の場合には心停止が起こることもある)を生じるおそれがあり、使用する前に医師又は薬剤師に相談がなされるべきとされています。
  • 硫酸ナトリウムは、血液中の電解質のバランスが損なわれ、心臓の負担が増加し、心臓病を悪化させるおそれがあるため、心臓病の診断を受けた人は使用前に相談がなされるべきとされています。

併用の注意:

どのような種類の瀉下成分を含有するものであっても、瀉下薬を使用している間は、他の瀉下薬の使用を避けることとされています(激しい腹痛を伴う下痢や下痢に伴う脱水症状等を生じるおそれ)。

成分作用部位手引きで「使用を避ける」とされる主な場面相談とされる場面
ヒマシ油小腸激しい腹痛・悪心・嘔吐、妊婦、3歳未満、脂溶性物質の中毒、授乳中(又は授乳を避ける)、駆虫薬との併用—
センナ・センノシド大腸妊婦、授乳中(又は授乳を避ける)—
マグネシウムを含む成分腸—腎臓病の診断を受けた人
硫酸ナトリウム腸—心臓病の診断を受けた人
この問題の根拠根拠: 厚生労働省「試験問題の作成に関する手引き」(令和8年4月版)第3章Ⅲ-2「腸の薬(整腸薬、止瀉薬、瀉下薬)」
訂正の記録この問題の訂正はありません(サイト全体の記録)
出典と作り方

本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(各都道府県が公表する試験問題の転載ではありません)。 根拠・出典:根拠: 厚生労働省「試験問題の作成に関する手引き」(令和8年4月版)第3章Ⅲ-2「腸の薬(整腸薬、止瀉薬、瀉下薬)」 厚生労働省「試験問題の作成に関する手引き」(2026版相当)に準拠し、章節を明記しています。

本問・解説は試験対策のための学習コンテンツです。出題範囲・法令・手引きは改正されることがあるため、最新の内容は各都道府県・厚生労働省の公式情報をご確認ください。

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