衛生管理者
法令の確認日 2026年9月13日e-Govと照合済み

衛生管理者 労働衛生(有害業務) 問53|有機溶剤の第1・2・3種と密閉タンク内作業の規定

問題

衛生管理者 | 労働衛生(有害業務) | 第一種

有機溶剤中毒予防規則(有機則)のタンク等の内部における有機溶剤業務に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

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答え合わせ

正解は ウ
  • ア
  • イ
  • ウ
  • エ
  • オ

自信の3択

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解説

正しいのはウです。タンク等の内部の短時間の作業で、送気マスクを備えて換気設備を設けない場合(有機則第9条第2項)は、第32条により送気マスクを使用させなければなりません。

ア→第3種でもタンク等の内部では、密閉設備・局所排気装置・プッシュプル型換気装置又は全体換気装置が必要(第6条)。イ→全体換気装置を設けたタンク等の内部の業務では、送気マスク・有機ガス用防毒マスク等を使用させる(第33条)。エ→換気装置の故障等で中毒のおそれがあるときは直ちに作業を中止し退避させる(第27条)。オ→有機溶剤等を入れたことのあるタンクは、作業開始前に内壁を洗浄する(第26条)。

タンク等の内部での設備と保護具(有機則):

場面設備保護具
第3種有機溶剤等(吹付けを除く)密閉設備・局所排気装置・プッシュプル型換気装置又は全体換気装置(第6条第1項)全体換気装置を設けた場合は送気マスク・有機ガス用防毒マスク等(第33条第1項第1号)
臨時の業務で全体換気装置を設けた場合密閉設備・局所排気装置・プッシュプル型換気装置を設けないことができる(第8条第2項)送気マスク・有機ガス用防毒マスク等(第33条第1項第2号)
短時間で送気マスクを備えた場合密閉設備・局所排気装置・プッシュプル型換気装置・全体換気装置を設けないことができる(第9条第2項)送気マスク(第32条第1項第2号)

各選択肢の正誤と根拠:

  • ア(誤): 第6条第1項は、タンク等の内部における第三種有機溶剤等に係る有機溶剤業務(吹付けによるもの等を除く)について、密閉設備・局所排気装置・プッシュプル型換気装置又は全体換気装置を設けるよう定めています。
  • イ(誤): 第33条第1項第1号は、「第六条第一項の規定により全体換気装置を設けたタンク等の内部における業務」に、送気マスク、有機ガス用防毒マスク又は有機ガス用の防毒機能を有する電動ファン付き呼吸用保護具を使用させるよう定めています。
  • ウ(正): 第9条第2項により短時間で送気マスクを備えて換気設備を設けないタンク等の内部の業務には、第32条第1項第2号により送気マスクを使用させなければなりません。
  • エ(誤): 第27条第1項は、換気装置の機能が故障等により低下し、有機溶剤による中毒の発生のおそれのあるときは「直ちに作業を中止し、作業従事者を当該事故現場から退避させなければならない」と定めています。
  • オ(誤): 第26条第6号は、有機溶剤等を入れたことのあるタンクについて、作業開始前に、有機溶剤等の排出・配管からの流入防止、内壁の洗浄、タンクの容積の3倍以上の量の空気の送気・排気等の措置を講ずるよう定めています。

【理論的背景】

有機則は、屋内作業場等の中でも「タンク等の内部」での有機溶剤業務について、設備・保護具・作業手順の特別な規定を置いています。屋内作業場等の第1種・第2種有機溶剤等に係る業務では、密閉設備・局所排気装置又はプッシュプル型換気装置が原則です(第5条)。第3種有機溶剤等については、タンク等の内部の業務に限って設備の規定があり、吹付け以外の業務では密閉設備・局所排気装置・プッシュプル型換気装置又は全体換気装置、吹付けによる業務では密閉設備・局所排気装置又はプッシュプル型換気装置を設けます(第6条第1項・第2項)。

設備の特例と保護具の組み合わせ:

  • 臨時の業務: タンク等の内部で全体換気装置を設けたときは、密閉設備・局所排気装置・プッシュプル型換気装置を設けないことができます(第8条第2項)。この場合は送気マスク・有機ガス用防毒マスク等を使用させます(第33条第1項第2号)。
  • 短時間の業務: 業務に要する時間が短時間で、かつ送気マスクを備えたときは、全体換気装置も含めて設けないことができます(第9条第2項)。この場合は送気マスクを使用させます(第32条第1項第2号)。有機ガス用防毒マスクを選べる第33条とは異なり、第32条は送気マスクに限っています。
  • 全体換気装置を設けたタンク等の内部の第3種有機溶剤等の業務: 送気マスク・有機ガス用防毒マスク等を使用させます(第33条第1項第1号)。

【実務・条文構造】

タンク内作業(第26条):

タンクの内部で有機溶剤業務に労働者を従事させるときは、次の措置を講じます。

1. 作業開始前に、タンクのマンホールその他有機溶剤等が流入するおそれのない開口部を全て開放すること

2. 労働者の身体が有機溶剤等により著しく汚染されたとき、及び作業が終了したときは、直ちに身体を洗浄させ、汚染を除去させること

3. 事故が発生したときにタンクの内部の労働者を直ちに退避させることができる設備又は器具等を整備しておくこと

4. 有機溶剤等を入れたことのあるタンクについては、作業開始前に、有機溶剤等をタンクから排出して配管からの流入を防ぎ、水又は水蒸気等で内壁を洗浄してその水等を排出し、タンクの容積の3倍以上の量の空気を送気し若しくは排気するか、又はタンクに水を満たした後にその水を排出すること

(一部を請負人に請け負わせる場合の配慮・周知の規定もあります。)

事故の場合の退避等(第27条):

タンク等の内部の有機溶剤業務で、換気のために設置した局所排気装置・プッシュプル型換気装置・全体換気装置の機能が故障等により低下し又は失われたとき、又は内部が有機溶剤等により汚染される事態が生じたときで、中毒の発生のおそれのあるときは、直ちに作業を中止し、作業従事者を事故現場から退避させます。汚染が除去されるまでは事故現場への立入りを禁止します(安全な方法による人命救助又は危害防止の作業を除く)。

保護具の数等(第33条の2・第34条):

第32条第1項・第33条第1項の保護具は、同時に就業する労働者の人数と同数以上を備え、常時有効かつ清潔に保持します。労働者も、これらの業務に従事する間、保護具を使用しなければなりません。

【試験での位置づけ】

タンク等の内部の問題では「第3種でもタンク等の内部では設備が必要(第6条)」「全体換気装置の場合は送気マスク・有機ガス用防毒マスク等(第33条)」「短時間で設備を設けない場合は送気マスク(第32条)」「事故時は直ちに作業中止・退避(第27条)」「有機溶剤等を入れたことのあるタンクは作業前に排出・洗浄・換気(第26条)」の組み合わせがよく問われます。

【各選択肢の発展補足】

  • ア: 第6条(第三種有機溶剤等に係る設備)は、タンク等の内部における業務について、吹付け以外の業務でも密閉設備・局所排気装置・プッシュプル型換気装置又は全体換気装置を設けるよう定めています。
  • イ: 第33条第1項の保護具は、同時に就業する労働者の人数と同数以上を備え、常時有効かつ清潔に保持しなければなりません(第33条の2)。
  • エ: 第27条第2項は、作業を中止したときは汚染が除去されるまで作業従事者が事故現場に立ち入ることを禁止し、その旨を見やすい箇所に表示すること等を求めています。
  • オ: 第26条第6号の措置(排出・洗浄・送気又は排気)は「作業開始前」に行うものです。

【根拠】有機溶剤中毒予防規則(有機則)第5条・第6条・第8条第2項・第9条第2項・第26条・第27条・第32条・第33条・第33条の2・第34条。

【補足】ウ(正): 第9条第2項により設備を設けないタンク等の内部の業務=送気マスク(第32条)。ア(誤): 第3種でもタンク等の内部では設備が必要(第6条)。イ(誤): 全体換気装置の場合は呼吸用保護具が必要(第33条)。エ(誤): 中毒のおそれがあるときは直ちに作業中止・退避(第27条)。オ(誤): 作業開始前に内壁の洗浄等が必要(第26条)。

この問題の根拠条番号はe-Govの本文と機械で照合しています(2026-09-13)。照合の方法
訂正の記録この問題の訂正はありません(サイト全体の記録)
出典と作り方

本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(公表問題の転載ではありません)。 根拠・出典:根拠: 有機溶剤中毒予防規則(有機則)第6条・第9条第2項・第26条・第27条・第32条・第33条。第32条第1項は「第九条第二項の規定により有機溶剤の蒸気の発散源を密閉する設備、局所排気装置、プッシュプル型換気装置及び全体換気装置を設けないで行うタンク等の内部における業務」に従事する労働者に「送気マスクを使用させなければならない」と定める。 現行の労働安全衛生法令(2026年基準)に準拠し、根拠法令・規則を明記しています。

この問題の関連トピック

  • 有機溶剤の第1・2・3種と密閉タンク内作業の規定
  • 頻出度B

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