問題
“システム管理基準”によれば,情報システム全体の最適化目標を設定する際の着眼点はどれか。
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答え合わせ
- A
- B
- C
- D
自信の3択
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解説
答えは b「経営戦略への貢献を明確にしていること」 です。
「システム管理基準」は経済産業省がまとめた、会社が情報システムを上手に管理するためのルール集です。会社全体のシステムをどんな姿にするか(全体最適化の目標)を決めるときに一番大事なのは、「そのシステムが会社の経営戦略にどう役立つか」をはっきりさせること。
👉 覚え方:IT全体の目標は「経営戦略に役立つか」から出発。
ほかの選択肢:a 教育訓練の資源は人を育てる場面の話/c プログラムの変更は保守の場面の話/d 人材を外部から調達する方針は要員確保の話。どれも目標を決める段階の着眼点ではない。
なぜこれが正解か
正解は b。システム管理基準では、情報システム全体の最適化目標を経営戦略に基づいて設定し、その目標が経営戦略にどう貢献するかを明確にすることが求められる。ITへの投資は経営目標を達成するための手段であり、目標設定の段階で経営戦略との整合性・貢献を示しておかないと、個々のシステムが部分最適に陥る。
各選択肢の解説
- a:教育及び訓練に必要な資源の明確化は、人材育成(人的資源管理)に関する着眼点。全体最適化目標の設定とは別の場面。
- b:経営戦略への貢献の明確化は、全体最適化目標を設定する際の着眼点(正解)。
- c:保守手順に基づくプログラムの変更は、保守業務の統制に関する着眼点。
- d:人的資源の外部からの調達方針は、要員の確保(人的資源管理・外部委託)に関する着眼点。
覚え方・ひっかけ注意
IT戦略の出発点=経営戦略との整合性。「経営戦略→IT戦略→システム企画→開発→運用→評価」のサイクルで、上位ほど経営寄りの観点。システム管理基準・システム監査基準・情報セキュリティ管理基準・JIS Q 27001は経産省・JIS関連の重要文書として頻出。
理論的背景
「システム管理基準」は経済産業省が2004年に策定(2018年改訂)した、組織体(企業等)が情報システムをガバナンスする際の指針。情報戦略(経営戦略整合性・全体最適化計画・組織体制等)・企画・開発・運用・保守の各プロセスについて統制目標を体系化している。ISO/IEC 38500(ITガバナンス国際標準)、COBIT、ITILと並ぶITガバナンス・ITサービスマネジメントの主要フレームワーク。
実務での使われ方
企業のIT中期計画策定、IT投資評価、システム監査の判断基準として使われる。J-SOX(金融商品取引法の内部統制報告制度)対応では「IT全般統制」「IT業務処理統制」の整備・運用評価に活用される。DX推進指標(経産省)と組み合わせて、デジタル経営の成熟度評価にも応用される。
試験での位置づけ
基本情報・応用情報のサービスマネジメント・システム監査分野で頻出。システム管理基準・システム監査基準・情報セキュリティ管理基準・JIS Q 27001・JIS Q 20000の対応関係を整理。システム監査技術者・ITストラテジスト試験ではITガバナンス・IT投資評価(IT BSC・ROI分析)・PMO・PMBOK・PRINCE2との対比が深掘りされる。
選択肢の発展補足
IT全体最適化計画では、現在状態(AS-IS)と目標状態(TO-BE)のギャップ分析、エンタープライズアーキテクチャ(EA)4体系(業務・データ・適用処理・技術)の整備、ITガバナンス組織(CIO・ITサービスマネジメント部門・PMO)の役割定義が標準的アプローチ。経営戦略への貢献度はバランススコアカード(財務・顧客・業務プロセス・学習成長の4視点)で評価する手法が広く採用される。教育訓練(a)・プログラムの変更(c)・人的資源の外部調達(d)も基準に含まれる観点だが、それぞれ人材育成・保守・要員確保という別の場面のもので、「全体最適化目標の設定」に当てはまるのは経営戦略への貢献(b)だけ、と場面で見分けるのが本問の要点。
出典と作り方
出典:IPA(情報処理推進機構)公式 基本情報技術者試験 平成23年度 秋期 問67/ 公的機関配布資料につき出典明記の上引用。解説は合格ナビ独自の3段階の解説(初級・標準・上級)です。

