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養子縁組とは?普通養子と特別養子の違い行政書士の民法

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この記事でわかること

養子縁組(民法792条〜817条の11)を、普通養子縁組と特別養子縁組の違い、縁組の要件(年齢・尊属年長者・配偶者の同意・家庭裁判所の許可)、取消しと離縁、戸籍の届出まで、条文の言葉で整理します。行政書士試験の民法の見方と、家庭裁判所の手続案内も紹介します。

目次
  1. 養子縁組とは:普通養子縁組と特別養子縁組
  2. 普通養子縁組の要件:792条〜798条
  3. 縁組の効果と、戸籍
  4. 縁組が無効・取り消されるとき:802条〜808条
  5. 特別養子縁組:817条の2〜817条の11
  6. 離縁:普通養子と特別養子
  7. 試験での問われ方:内容の型
  8. 間違えやすいポイント
  9. まとめ
  10. 参照した一次ソース
結論:養子縁組とは、血のつながりのない人の間に、法律上の親子関係をつくる制度です。民法には2種類あり、普通養子縁組(792条〜)は当事者の縁組をする意思と届出によるもので(届出が効力の要件。799条・739条1項、802条)、養子は縁組の日から養親の嫡出子の身分を取得します(809条)。特別養子縁組(817条の2〜)は、養親となる者の請求により家庭裁判所が成立させ、養子と実方の父母及びその血族との親族関係が終了します(817条の9。ただし、817条の3第2項ただし書の他の一方及びその血族との関係を除く)。試験では、①普通養子の要件(年齢・尊属年長者・配偶者・家庭裁判所の許可)、②普通と特別の違い、③条文のただし書を見分けます。
行政書士 令和8年度の試験日と法令の基準日:試験日 令和8年11月8日(日)、試験時間は午後1時から午後4時まで。法令については、令和8年4月1日現在施行されている法令に関して出題。最終確認日:2026-10-09。出典:行政書士試験研究センター 令和8年度行政書士試験のご案内。

この記事は、民法・戸籍法・家事事件手続法の条文(e-Gov法令検索の現行の条文)をもとに、試験の見方で整理したものです。個々のご家庭の養子縁組が成立するかどうか、どの手続が必要かといった個別の判断はできません。手続については、家庭裁判所の手続案内(養子縁組許可、特別養子適格の確認・特別養子縁組成立)と、届出先の市区町村の戸籍窓口にご確認ください。

行政書士試験研究センターの試験案内では、「法令等」の科目として、憲法、行政法、民法、商法及び基礎法学の中からそれぞれ出題する、とされています。民法のどの編から出題するかは、令和8年度の試験案内には記載がありません(2026-10-09 時点)。成年後見の制度は成年後見制度の記事、戸籍の届出の基本は住民票と戸籍の記事にあります。

養子縁組とは:普通養子縁組と特別養子縁組

民法は、養子縁組について、第三章「親子」の第二節「養子」に定めています。第一款「縁組の要件」、第二款「縁組の無効及び取消し」、第三款「縁組の効力」、第四款「離縁」、第五款「特別養子」の順です。

比べる点普通養子縁組特別養子縁組
条文792条〜817条817条の2〜817条の11
成立のしかた当事者の縁組(届出が効力の要件。799条・739条1項)養親となる者の請求により、家庭裁判所が成立させる(817条の2第1項)
養親になれる人二十歳に達した者(792条)配偶者のある者で(817条の3第1項)、二十五歳に達した者。夫婦の一方が二十五歳に達していなくても、二十歳に達していればよい(817条の4)。夫婦の一方は、他の一方が養親とならないときは養親となれない(817条の3第2項。ただし書あり)
養子になれる人尊属又は年長者でない者(793条)。未成年者は原則として家庭裁判所の許可が必要(798条)請求の時に十五歳に達している者は養子となれない。ただし、十五歳に達する前から引き続き養親となる者に監護されている場合で、十五歳に達するまでに請求がされなかったことについてやむを得ない事由があるときは、この年齢の定めは適用しない。特別養子縁組が成立するまでに十八歳に達した者も養子となれない(817条の5)
実方との親族関係民法には終了させる規定がない(下の注)終了する(817条の9。ただし817条の3第2項ただし書の他の一方及びその血族は除く)
離縁協議で離縁できる(811条1項)817条の10第1項の各号のいずれにも該当する場合で、養子の利益のため特に必要があると認めるときに、家庭裁判所が、養子、実父母又は検察官の請求により離縁させることができる。それ以外の離縁はできない(同条2項)

注:民法(e-Gov法令検索)には、普通養子縁組で実方との親族関係を終了させる規定はありません(2026-10-09 時点)。実方との親族関係の終了を定めるのは特別養子縁組の817条の9で、817条の2第1項も特別養子縁組を「実方の血族との親族関係が終了する縁組」と定めています。普通養子縁組の806条・807条は、取消しを請求できる者として「実方の親族」を挙げています。

普通養子縁組の要件:792条〜798条

普通養子縁組の要件は、792条から798条に並んでいます。条文の言葉と、ただし書・例外をあわせて表にします。

条要件ただし書・例外
792条「二十歳に達した者は、養子をすることができる。」―
793条「尊属又は年長者は、これを養子とすることができない。」―
794条後見人が被後見人(未成年被後見人及び成年被後見人)を養子とするには、家庭裁判所の許可を得なければならない。後見人の任務が終了した後、まだその管理の計算が終わらない間も、同様―
795条配偶者のある者が未成年者を養子とするには、配偶者とともにしなければならない配偶者の嫡出である子を養子とする場合、又は配偶者がその意思を表示することができない場合は、この限りでない
796条配偶者のある者が縁組をするには、その配偶者の同意を得なければならない配偶者とともに縁組をする場合、又は配偶者がその意思を表示することができない場合は、この限りでない
797条1項養子となる者が十五歳未満であるときは、その法定代理人が、これに代わって、縁組の承諾をすることができる―
798条未成年者を養子とするには、家庭裁判所の許可を得なければならない自己又は配偶者の直系卑属を養子とする場合は、この限りでない

797条は、2項から4項もあわせて押さえます。

  • 2項:法定代理人が1項の承諾をするには、養子となる者の父母でその監護をすべき者であるものが他にあるときは、その同意を得なければならない。養子となる者の父母で親権を停止されているものがあるときも、同様
  • 3項:縁組が子の利益のため特に必要であるのに、その監護をすべき父母が同意をしないときは、家庭裁判所は、養子となる者の法定代理人の請求により、その同意に代わる許可を与えることができる(親権を停止されている父母が同意をしないときも、同様)
  • 4項:1項の承諾に係る親権の行使について824条の2第3項に規定する請求を受けた家庭裁判所は、1項の縁組をすることが子の利益のため特に必要であると認めるときに限り、同条3項の規定による審判をすることができる

民法4条は「年齢十八歳をもって、成年とする。」と定めていますが、792条の養親の年齢は「二十歳」です。成年年齢に関する改正の経過措置として、平成30年法律第59号の附則4条は、施行日前にした縁組の取消し(養親となる者が成年に達していないことを理由とするものに限る)について、なお従前の例によると定めています。

縁組の届出については、800条が、「縁組の届出は、その縁組が第七百九十二条から前条までの規定その他の法令の規定に違反しないことを認めた後でなければ、受理することができない。」と定めています。

縁組の効果と、戸籍

縁組が成立すると、次のことが生じます。

効果条文内容
親族関係の発生727条養子と養親及びその血族との間においては、養子縁組の日から、血族間におけるのと同一の親族関係を生ずる
嫡出子の身分809条養子は、縁組の日から、養親の嫡出子の身分を取得する
氏810条養子は、養親の氏を称する。ただし、婚姻によって氏を改めた者については、婚姻の際に定めた氏を称すべき間は、この限りでない
戸籍戸籍法18条3項養子は、養親の戸籍に入る

届出の定めは、戸籍法66条が「縁組をしようとする者は、その旨を届け出なければならない。」、70条が「離縁をしようとする者は、その旨を届け出なければならない。」と定めています。68条の2は、63条1項の規定を、縁組の裁判が確定した場合に準用すると定めています。

縁組が無効・取り消されるとき:802条〜808条

縁組の「無効」と「取消し」は、別の制度です。

区分条文内容
無効802条「次に掲げる場合に限り、無効とする。」①人違いその他の事由によって当事者間に縁組をする意思がないとき、②当事者が縁組の届出をしないとき。②は、届出が739条2項に定める方式を欠くだけであるときは、縁組は、そのために効力を妨げられない
取消し803条縁組は、804条から808条までの規定によらなければ、取り消すことができない

取消しの原因と、取消しを請求できる人・期間は、条ごとに違います。

条違反した規定請求できる人期間・ただし書
804条792条(養親が二十歳未満)養親又はその法定代理人養親が、二十歳に達した後六箇月を経過し、又は追認をしたときは、この限りでない
805条793条(養子が尊属又は年長者)各当事者又はその親族期間の定めはない
806条794条(後見人と被後見人の無許可縁組)養子又はその実方の親族管理の計算が終わった後、養子が追認をし、又は六箇月を経過したときは、この限りでない(追認は、養子が成年に達し、又は行為能力を回復した後にしなければ効力を生じない。養子が成年に達せず、又は行為能力を回復しない間に管理の計算が終わった場合、六箇月の期間は、成年に達し、又は行為能力を回復した時から起算する)
806条の2796条(配偶者の同意のない縁組)縁組の同意をしていない者その者が、縁組を知った後六箇月を経過し、又は追認をしたときは、この限りでない。詐欺又は強迫によって796条の同意をした者も請求できる(その者が、詐欺を発見し、若しくは強迫を免れた後六箇月を経過し、又は追認をしたときは、この限りでない。2項)
806条の3797条2項(監護すべき父母の同意のない縁組)縁組の同意をしていない者その者が追認をしたとき、又は養子が十五歳に達した後六箇月を経過し、若しくは追認をしたときは、この限りでない。詐欺又は強迫によって797条2項の同意をした者には、806条の2第2項を準用する(806条の3第2項)
807条798条(未成年者の無許可縁組)養子、その実方の親族又は養子に代わって縁組の承諾をした者養子が、成年に達した後六箇月を経過し、又は追認をしたときは、この限りでない

805条の「期間の定めはない」は、805条の条文に期間やただし書が書かれていないことによります。808条は、747条・748条を縁組に準用し(747条2項の「三箇月」は「六箇月」と読み替える)、769条・816条を縁組の取消しに準用します。

特別養子縁組:817条の2〜817条の11

特別養子縁組は、子の利益のために、家庭裁判所が成立させる縁組です。要件は、817条の3から817条の8に定められています。

条内容
817条の2第1項家庭裁判所は、817条の3から817条の7までに定める要件があるときは、養親となる者の請求により、実方の血族との親族関係が終了する縁組を成立させることができる
817条の2第2項請求をするには、794条又は798条の許可を得ることを要しない
817条の3養親となる者は、配偶者のある者でなければならない(1項)。夫婦の一方は、他の一方が養親とならないときは、養親となることができない。ただし、夫婦の一方が他の一方の嫡出である子(特別養子縁組以外の縁組による養子を除く)の養親となる場合は、この限りでない(2項)
817条の4二十五歳に達しない者は、養親となることができない。ただし、養親となる夫婦の一方が二十五歳に達していない場合でも、その者が二十歳に達しているときは、この限りでない
817条の5請求の時に十五歳に達している者は、養子となることができない。特別養子縁組が成立するまでに十八歳に達した者についても、同様(1項)。養子となる者が十五歳に達する前から引き続き養親となる者に監護されている場合で、十五歳に達するまでに請求がされなかったことについてやむを得ない事由があるときは、1項前段は適用しない(2項)。養子となる者が十五歳に達している場合は、成立にその者の同意が必要(3項)
817条の6養子となる者の父母の同意が必要。ただし、父母がその意思を表示することができない場合、又は父母による虐待、悪意の遺棄その他養子となる者の利益を著しく害する事由がある場合は、この限りでない
817条の7父母による養子となる者の監護が著しく困難又は不適当であることその他特別の事情がある場合において、子の利益のため特に必要があると認めるときに、成立させるものとする
817条の8養親となる者が養子となる者を六箇月以上の期間監護した状況を考慮しなければならない(1項)。この期間は、請求の時から起算する。ただし、請求前の監護の状況が明らかであるときは、この限りでない(2項)
817条の9養子と実方の父母及びその血族との親族関係は、特別養子縁組によって終了する。ただし、817条の3第2項ただし書の他の一方及びその血族との関係は、この限りでない
817条の10離縁は、①養親による虐待、悪意の遺棄その他養子の利益を著しく害する事由があること、②実父母が相当の監護をすることができること、の各号のいずれにも該当する場合で、養子の利益のため特に必要があると認めるときに、家庭裁判所が、養子、実父母又は検察官の請求により行う。これ以外の離縁はできない
817条の11離縁の日から、特別養子縁組によって終了した親族関係と同一の親族関係を生ずる

特別養子縁組の手続は、家事事件手続法にも定めがあります。164条2項は、養子となるべき者は、次の2つのいずれかの「特別養子適格の確認」の審判を受けた者でなければならないとしています。①申立人の164条の2第1項の申立てによりされた審判、②児童相談所長の申立てによる審判(特別養子縁組の成立の申立ての日の六箇月前の日以後に確定したものに限る)。ただし、同条11項は、2項の規定にかかわらず、家庭裁判所は、特別養子縁組の成立の審判を特別養子適格の確認の審判と同時にすることができるとしています(この場合、成立の審判は、確認の審判が確定するまでは確定しない)。164条の2第1項は、家庭裁判所は養親となるべき者の申立てにより特別養子適格の確認の審判をすることができる(ただし、養子となるべき者の出生の日から二箇月を経過する日まで、及び十八歳に達した日以後は、この限りでない)と定めています。同条3項は、この申立てを、特別養子縁組の成立の申立てと同時にしなければならないとしています。

離縁:普通養子と特別養子

区分条文内容
協議上の離縁811条1項縁組の当事者は、その協議で、離縁をすることができる
養子が十五歳未満811条2項離縁は、養親と、養子の離縁後にその法定代理人となるべき者との協議でする
離縁の届出の受理813条離縁の届出が813条1項の規定に違反して受理されたときであっても、離縁は、そのために効力を妨げられない(2項)
夫婦である養親と未成年者811条の2養親が夫婦である場合に未成年者と離縁をするには、夫婦が共にしなければならない。ただし、夫婦の一方がその意思を表示することができないときは、この限りでない
裁判上の離縁814条1項離縁の訴えを提起できるのは、「次に掲げる場合に限り」、①他の一方から悪意で遺棄されたとき、②他の一方の生死が三年以上明らかでないとき、③その他縁組を継続し難い重大な事由があるとき。2項で、770条2項(①②の事由があっても一切の事情を考慮して請求を棄却できる)を①②に準用する
離縁による氏816条1項養子は、離縁によって縁組前の氏に復する。ただし、配偶者とともに養子をした養親の一方のみと離縁をした場合は、この限りでない
特別養子縁組の離縁817条の10上の表のとおり、家庭裁判所が、一定の場合に限り行う

離縁による親族関係の終了は、729条が定めています。養子及びその配偶者並びに養子の直系卑属及びその配偶者と養親及びその血族との親族関係は、離縁によって終了します。

試験での問われ方:内容の型

実際の問題文は掲載しませんが、養子縁組には次のような型があります。

  • 要件の年齢の取り違え:養親は「二十歳」(792条)、特別養子の養親は「二十五歳」(817条の4)、特別養子の養子は請求の時に「十五歳」に達していない者(817条の5)、成年年齢は「十八歳」(4条)
  • ただし書・例外の見落とし:798条の直系卑属、795条・796条の配偶者の意思表示不能、817条の4の夫婦の一方が二十歳、817条の6の父母の同意の例外
  • 同意と許可の取り違え:配偶者の「同意」(796条)、法定代理人の「承諾」(797条1項)、家庭裁判所の「許可」(794条・798条)
  • 普通と特別の混同:実方との親族関係の終了は特別養子縁組(817条の9)、離縁が限定されるのも特別養子縁組(817条の10)
  • 無効と取消しの混同:届出をしないときは無効(802条2号)、養親の年齢・尊属又は年長者・家庭裁判所の許可・配偶者や監護すべき父母の同意の違反は取消し(804条〜807条)
  • 取消権者・期間:誰が請求できるか、六箇月などの期間の起算点

間違えやすいポイント

誤りやすい記述条文に照らすと
成年年齢が十八歳になったので、十八歳で養親になれる792条は「二十歳に達した者は、養子をすることができる。」と定めている
未成年者を養子にするときは、例外なく家庭裁判所の許可が必要798条ただし書は、自己又は配偶者の直系卑属を養子とする場合は、この限りでないとする
配偶者のある者は、必ず配偶者とともに縁組をしなければならない795条の「配偶者とともに」は、未成年者を養子とする場合の定め。縁組一般は、796条で配偶者の同意(配偶者とともにする場合は不要)
普通養子縁組でも、実方との親族関係は終了する実方との親族関係を終了させる定めは、特別養子縁組の817条の9
特別養子縁組は、養親になる人が単身でもできる817条の3第1項は、養親となる者は配偶者のある者でなければならないとし、この項にただし書はない。2項ただし書(夫婦の一方が他の一方の嫡出である子の養親となる場合)は、夫婦の一方だけが養親となることを認めるもので、配偶者のない者が養親となれるという定めではない
特別養子の離縁は、普通養子と同じく協議でできる817条の10第2項は、同条1項の規定による場合のほか、離縁はできないとする
縁組の届出がなくても、方式に不備があれば縁組は無効になる802条2号ただし書は、届出が739条2項の方式を欠くだけであるときは、縁組は効力を妨げられないとする。無効になるのは、届出をしないとき
取消しの請求ができる期間は、すべて六箇月である804条〜807条は、期間やただし書がそれぞれ違い、805条には期間の定めがない

まとめ

  • 養子縁組には、普通養子縁組(792条〜817条)と特別養子縁組(817条の2〜817条の11)がある。普通養子縁組は届出が効力の要件(799条・739条1項)、特別養子縁組は家庭裁判所が成立させる
  • 普通養子縁組の養親は二十歳に達した者(792条)。成年年齢が十八歳でも、この年齢は変わらない。尊属又は年長者は養子にできない(793条)
  • 未成年者を養子とするには、家庭裁判所の許可が必要。ただし、自己又は配偶者の直系卑属を養子とする場合は、この限りでない(798条)。配偶者のある者が未成年者を養子とするには配偶者とともに(795条)、縁組をするには配偶者の同意が必要(796条)。どちらにも、ただし書がある
  • 養子は、縁組の日から養親の嫡出子の身分を取得し(809条)、養親の氏を称する(810条。婚姻によって氏を改めた者が婚姻の際に定めた氏を称すべき間は、この限りでない)。戸籍法18条3項は、養子は養親の戸籍に入ると定める
  • 特別養子縁組では、養親は配偶者のある者で二十五歳に達した者(夫婦の一方は、二十五歳に達していなくても二十歳に達していればよい)、養子は請求の時に十五歳に達していない者(817条の5第2項の例外あり)で、成立までに十八歳に達した者は養子となれない。養子となる者の父母の同意が原則として必要(817条の6のただし書あり)。父母による監護が著しく困難又は不適当であることその他特別の事情がある場合で、子の利益のため特に必要があると認めるときに成立させ(817条の7)、六箇月以上の監護の状況を考慮する(817条の8)。実方との親族関係は終了し(817条の9のただし書あり)、離縁は817条の10の場合に限られる
  • 縁組の無効は、人違いその他の事由によって縁組をする意思がないとき、届出をしないとき(届出が方式を欠くだけのときは、効力を妨げられない。802条2号ただし書)。取消しの原因・請求できる人・期間は、804条〜807条で条ごとに違う

参照した一次ソース

よくある質問

Q養子縁組は、誰でも養親になれますか?

普通養子縁組では、民法792条が「二十歳に達した者は、養子をすることができる。」と定めています。成年年齢は民法4条で十八歳ですが、養親になれる年齢は792条の二十歳のままです。そのほか、尊属又は年長者を養子にすることはできません(793条)。特別養子縁組では、養親となる者は配偶者のある者でなければならず(817条の3第1項)、二十五歳に達しない者は養親となることができません。ただし、養親となる夫婦の一方が二十五歳に達していない場合でも、その者が二十歳に達しているときは、この限りでないとされています(817条の4)。夫婦の一方は、他の一方が養親とならないときは養親となることができません(817条の3第2項。ただし書あり)。個別の事情については、家庭裁判所の手続案内で確かめてください。

Q未成年者を養子にするときは、家庭裁判所の許可が要りますか?

普通養子縁組では、798条が「未成年者を養子とするには、家庭裁判所の許可を得なければならない。」と定めています。ただし書で、自己又は配偶者の直系卑属を養子とする場合は、この限りでないとされています。後見人が被後見人を養子とするときは、別に794条の許可が必要です。特別養子縁組では、817条の2第2項が、その請求をするには「第七百九十四条又は第七百九十八条の許可を得ることを要しない。」と定めています。

Q養子になると、実の親との親族関係はどうなりますか?

特別養子縁組では、養子と実方の父母及びその血族との親族関係は、特別養子縁組によって終了します(817条の9)。ただし、817条の3第2項ただし書に規定する他の一方(夫婦の一方が他の一方の嫡出である子の養親となる場合の、その他の一方)及びその血族との親族関係は、この限りでありません。特別養子縁組の離縁があったときは、離縁の日から、終了した親族関係と同一の親族関係を生じます(817条の11)。普通養子縁組については、民法(e-Gov法令検索)には実方との親族関係を終了させる規定はありません(2026-10-09 時点)。806条・807条は、普通養子縁組の取消しを請求できる者として「実方の親族」を挙げています。

Q配偶者がいる人が養子をとるには、何が必要ですか?

未成年者を養子とするときは、配偶者とともにしなければなりません(795条本文)。ただし、配偶者の嫡出である子を養子とする場合又は配偶者がその意思を表示することができない場合は、この限りでありません。配偶者のある者が縁組をするときは、その配偶者の同意を得なければなりません(796条本文)。ただし、配偶者とともに縁組をする場合又は配偶者がその意思を表示することができない場合は、この限りでありません。795条は未成年者を養子とする場合、796条は縁組一般の定めです。

Q養子縁組は、届出をしないと成立しませんか?

普通養子縁組は、民法799条が婚姻の届出に関する739条を準用しているため、届出が効力の要件になります。739条1項は、婚姻は戸籍法の定めるところにより「届け出ることによって、その効力を生ずる」と定め、802条2号は「当事者が縁組の届出をしないとき」を縁組の無効の場合に挙げています。ただし、その届出が799条において準用する739条2項に定める方式(当事者双方及び成年の証人二人以上が署名した書面で、又はこれらの者から口頭でする)を欠くだけであるときは、縁組は、そのためにその効力を妨げられません(802条2号ただし書)。特別養子縁組は、養親となる者の請求により家庭裁判所が成立させる縁組です(817条の2第1項)。

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