問題
移動タンク貯蔵所から危険物の充てんまたは取り出しを行う際の静電気防止措置に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
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答え合わせ
- ア
- イ
- ウ
- エ
- オ
自信の3択
えらぶと、この端末に記録します(登録はいりません)
解説
正しいのはアです。ガソリンなど静電気による災害のおそれがある液体を移動貯蔵タンクに入れる・出すときは、移動貯蔵タンクを接地(アース)しなければなりません。
- ア(正): 出し入れの際の接地義務(危政令第27条第6項第4号ハ)。
- イ(誤): 接地は義務(任意ではない)。
- ウ(誤): 上部から注入するときは、注入管の先端をタンクの底部に着けるのが基準。液面より上から注ぐと液が落下して静電気が起きやすい。
- エ(誤): 雨天での接地義務免除という規定はない。
- オ(誤): 「自重落下が唯一の方法」という規定はなく、法令は接地・注入管の使用を定めている。
「出し入れのときは接地、上部注入は注入管を底部に着ける」を押さえます。
移動貯蔵タンクの接地義務と静電気防止(危政令第27条第6項第4号ハ・ホ):
- ア(正): ガソリン、ベンゼンその他静電気による災害が発生するおそれのある液体の危険物を移動貯蔵タンクに入れ、又は出すときは、移動貯蔵タンクを接地しなければならない(危政令第27条第6項第4号ハ)。接地は導線で移動貯蔵タンクと接地電極等を緊結して行う(危規則第40条の6)。これは移送(走行)中ではなく、出し入れという「取扱い」の基準。
- イ(誤): 接地は法令上の義務であり任意ではない。
- ウ(誤): 上部から注入するときは、注入管を用いるとともに、その先端を移動貯蔵タンクの底部に着ける(危政令第27条第6項第4号ホ)。液面より上から注ぐと液が落下・飛散して静電気が発生しやすくなるため、記述は基準と逆。
- エ(誤): 雨天の場合に接地義務が免除されるという規定はない。
- オ(誤): 「自重落下が唯一の安全な方法」という規定はない。法令が定めるのは接地・注入管の使用等で、実務では流速を抑える等の対策も組み合わせる。
引っかけパターン: 「接地は任意」(イ)、「注入管の先端は液面より上」(ウ)が定番誤り。「出し入れ時は接地・上部注入は注入管を底部に」を固定します。
【理論的背景】
石油類(第4類引火性液体)は電気の不良導体(絶縁体に近い性質)であるため、流動・ろ過・注入時に液体と管壁との摩擦によって電荷が分離・蓄積しやすく、静電気が発生します。導体であれば蓄積した電荷がすぐに逃げますが、石油類は電荷が逃げにくいため蓄積し、放電(火花)が生じます。この火花放電が引火性蒸気の点火源となり、火災・爆発の引き金となります。
静電気発生量は流速が速いほど大きくなるため、送液速度を抑えることも実務上の対策になります。接地(アース)はタンクに蓄積した電荷を大地に逃がして放電火花を防ぎ、注入管の先端を底部に着けるのは液の落下・飛散による帯電を抑えるためです。
【実務・条文構造】
移動タンク貯蔵所(積載式を除く)における取扱いの基準(危政令第27条第6項第4号)のうち静電気関係:
- ハ(接地): ガソリン、ベンゼンその他静電気による災害が発生するおそれのある液体の危険物を移動貯蔵タンクに入れ、又は移動貯蔵タンクから出すときは、移動貯蔵タンクを接地する。方法は、導線により移動貯蔵タンクと接地電極等との間を緊結する(危規則第40条の6)。
- ホ(注入管): 同様の液体を移動貯蔵タンクに上部から注入するときは、注入管を用い、その先端を移動貯蔵タンクの底部に着ける。
- ヘ(入替え): ガソリンを貯蔵していたタンクに灯油・軽油を注入するとき、又はその逆のときは、静電気等による災害を防止するための措置を講じる(総務省令)。
あわせて押さえる取扱いの基準:
- 移動貯蔵タンクから液体の危険物を容器に詰め替えない。例外は、総務省令で定める容器に引火点40℃以上の第4類の危険物を詰め替えるとき(同号ロ)。
- 引火点40℃未満の危険物をタンクに注入するときは、移動タンク貯蔵所の原動機を停止させる(同号ニ)。
接地は「移送(走行)の基準」(危政令第30条の2)ではなく、出し入れという「取扱いの基準」に置かれている点が条文構造上の要点です。
【試験での位置づけ】
移動タンク貯蔵所の静電気対策は法令・性質(物理化学)の両面で頻出です。(1)ガソリン等の出し入れ時は接地義務(危政令第27条第6項第4号ハ)、(2)上部注入は注入管の先端を底部に着ける(同号ホ)、(3)接地は義務で天候による免除はない、(4)容器への詰め替えは原則禁止、が核心です。引っかけは「接地は任意」(イ)、「注入管の先端は液面より上」(ウ)です。
【各選択肢の発展補足】
- ア(正): 出し入れ時の接地義務(危政令第27条第6項第4号ハ・危規則第40条の6)。
- イ(誤): 接地は法令上の義務。任意ではない。
- ウ(誤): 注入管の先端は移動貯蔵タンクの底部に着ける(同号ホ)。記述は逆。
- エ(誤): 雨天での接地免除規定はない。接地は天候に関係なく義務。
- オ(誤): 自重落下を唯一の方法とする規定はない。法令は接地・注入管の使用等を定める。
【根拠法令】危険物の規制に関する政令 第27条第6項第4号ハ・ホ(移動タンク貯蔵所における取扱いの基準・接地と注入管)、危険物の規制に関する規則 第40条の6(移動貯蔵タンクの接地)。
【補足】ガソリン等を移動貯蔵タンクに入れ・出すときは接地が義務(任意ではない・雨天免除なし)。上部注入は注入管の先端を底部に着ける。移動貯蔵タンクから容器への詰め替えは原則禁止。
- 危険物の規制に関する政令第27条・第30条の2e-Govで原文を読む
- 危険物の規制に関する規則第40条の6e-Govで原文を読む
出典と作り方
本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(公表問題の転載ではありません)。 根拠・出典:根拠: 危険物の規制に関する政令 第27条第6項第4号ハ(移動貯蔵タンクへの出し入れ時の接地義務)・同号ホ(上部注入時の注入管)、危険物の規制に関する規則 第40条の6(接地の方法)。ガソリン、ベンゼンその他静電気による災害が発生するおそれのある液体の危険物を移動貯蔵タンクに入れ、又は出すときは移動貯蔵タンクを接地しなければならず、上部から注入するときは注入管の先端をタンクの底部に着ける。接地は取扱いの基準であり、雨天による免除規定はない。 現行の消防法令(2026年基準)に準拠し、根拠法令・規則を明記しています。
