問題
同一の場所で、第三石油類(非水溶性)の重油を4,000 L と、第二石油類(非水溶性)の軽油を1,500 L を貯蔵している。指定数量の合計倍数として正しいものはどれか。なお、重油(第三石油類・非水溶性)の指定数量は2,000 L、軽油(第二石油類・非水溶性)の指定数量は1,000 L とする。
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答え合わせ
- ア
- イ
- ウ
- エ
- オ
自信の3択
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解説
正しいのはエです。品目ごとに「貯蔵量÷指定数量」で倍数を求め、合算します。
- 重油(第三石油類・非水溶性): 4,000 ÷ 2,000 = 2.0
- 軽油(第二石油類・非水溶性): 1,500 ÷ 1,000 = 1.5
- 合計: 2.0 + 1.5 = 3.5 → 正答エ
指定数量は第三石油類(非水溶性)=2,000 L、第二石油類(非水溶性)=1,000 L です。合計倍数3.5は消防法の製造所等として規制が適用される範囲(倍数1以上)です。「各品目の倍数を個別に計算して足す」というルールを押さえます。
重油・軽油の複数品目倍数合算(危政令別表第三・消防法第10条第2項):
| 品目 | 品名 | 指定数量 | 貯蔵量 | 倍数 |
|---|---|---|---|---|
| 重油 | 第三石油類(非水溶性) | 2,000 L | 4,000 L | 2.0 |
| 軽油 | 第二石油類(非水溶性) | 1,000 L | 1,500 L | 1.5 |
合計倍数:2.0 + 1.5 = 3.5(エ=正)
誤肢の作られ方:
- ア(2.0): 重油だけの倍数(軽油の倍数を足し忘れた場合)。
- イ(2.5): 重油の指定数量を4,000 L(第三石油類・水溶性の値)と誤認した場合(4,000÷4,000=1.0、1.0+1.5=2.5)。
- ウ(3.0): 軽油の指定数量を1,500 L(貯蔵量と同じ値)と誤認した場合(1,500÷1,500=1.0、2.0+1.0=3.0)。
- オ(4.5): 軽油の指定数量を600 Lと小さく誤認した場合(1,500÷600=2.5、2.0+2.5=4.5)。
引っかけポイント: 重油(第三石油類・非水溶性)の指定数量2,000 L と、軽油(第二石油類・非水溶性)の指定数量1,000 L が混同しやすい。また合算忘れ(一方の品目のみ計算)が典型的な誤り。合計倍数3.5が製造所等として消防法規制の適用範囲(倍数1以上)に該当することも確認します。
【理論的背景】
指定数量は、危険物の引火性・危険性に応じて設定されており、危険性が高い品名ほど少ない量から規制の対象になります。第二石油類(非水溶性)の代表物質である軽油の指定数量1,000 Lと、第三石油類(非水溶性)の代表物質である重油の指定数量2,000 Lは、どちらも乙4試験の頻出数値です。軽油(引火点45℃以上)は重油(60℃以上)より引火点が低いため、より少ない量(1,000 L)から規制対象となっています。指定数量の大小は危険性の逆数(危険性が高いほど小さい)という規則性を理解すると暗記が楽になります。
複数品目を同一場所で貯蔵・取り扱う場合、各品目の「貯蔵量÷指定数量」を計算し、その合計が1以上であれば消防法の製造所等としての規制が適用されます(消防法第10条第2項)。本問では合計倍数3.5と明確に規制適用範囲内です。
【実務・条文構造】
本問の計算(危政令別表第三):
- 重油(第三石油類・非水溶性): 指定数量2,000 L → 4,000÷2,000=2.0
- 軽油(第二石油類・非水溶性): 指定数量1,000 L → 1,500÷1,000=1.5
- 合計倍数=2.0+1.5=3.5
合計倍数3.5の実務的意義(製造所・一般取扱所の場合):
- 倍数1以上: 消防法の製造所等として設置許可・保安監督者選任等の義務あり。
- 倍数3.5: 10未満なので製造所・一般取扱所の定期点検義務(倍数10以上で義務)・予防規程作成義務(倍数10以上で義務)は生じない。ただし地下タンクを有する施設や移動タンク貯蔵所等は倍数に関係なく定期点検義務あり。
- 倍数3.5: 自衛消防組織設置義務(倍数3,000以上で義務)は当然ない。
第4類危険物の指定数量一覧(危政令別表第三・§1-1確定表):
| 品名 | 性質 | 指定数量 |
|---|---|---|
| 特殊引火物 | — | 50 L |
| 第一石油類 | 非水溶性 | 200 L |
| 第一石油類 | 水溶性 | 400 L |
| アルコール類 | — | 400 L |
| 第二石油類 | 非水溶性 | 1,000 L(軽油・灯油) |
| 第二石油類 | 水溶性 | 2,000 L |
| 第三石油類 | 非水溶性 | 2,000 L(重油・クレオソート油) |
| 第三石油類 | 水溶性 | 4,000 L |
| 第四石油類 | — | 6,000 L |
| 動植物油類 | — | 10,000 L |
【試験での位置づけ】
重油・軽油の倍数計算は法令A頻出です。(1)第二石油類(非水溶性)軽油の指定数量は1,000 L、(2)第三石油類(非水溶性)重油の指定数量は2,000 L、(3)複数品目の合計倍数=各倍数の和(消防法第10条第2項)、(4)合計倍数1以上で消防法規制適用、(5)合計倍数3.5では定期点検義務(倍数10以上)・予防規程義務(倍数10以上)は生じない、が核心です。引っかけは合算忘れ(ア)と、第三石油類と第二石油類の指定数量の取り違え(イ〜オ)です。非水溶性の指定数量規則性(200→1,000→2,000→6,000)を数列として覚えると取り違えを防げます。
【各選択肢の発展補足】
- ア(誤): 2.0は重油の倍数のみ(軽油の合算を忘れた誤り)。
- イ(誤): 2.5は重油の指定数量を4,000 L(第三石油類・水溶性の値)と誤認した場合(4,000÷4,000=1.0、1.0+1.5=2.5)。
- ウ(誤): 3.0は軽油の指定数量を1,500 L(貯蔵量と同じ値)と誤認した場合(1,500÷1,500=1.0、2.0+1.0=3.0)。
- エ(正): 重油4,000÷2,000=2.0、軽油1,500÷1,000=1.5、合計3.5。§1-1確定表準拠。
- オ(誤): 4.5は軽油の指定数量を600 Lと小さく誤認した場合(1,500÷600=2.5、2.0+2.5=4.5)。
【根拠法令】危険物の規制に関する政令 別表第三(指定数量:第三石油類非水溶性2,000 L・第二石油類非水溶性1,000 L)、消防法 第10条第2項(複数品目の倍数合算)。
【補足】重油(第三石油類・非水溶性)2,000 L・軽油(第二石油類・非水溶性)1,000 L。倍数合計=4,000÷2,000+1,500÷1,000=2.0+1.5=3.5。倍数3.5で消防法規制適用・定期点検義務(倍数10以上)なし。
- 消防法第10条e-Govで原文を読む
- 危険物の規制に関する政令e-Govで原文を読む
出典と作り方
本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(公表問題の転載ではありません)。 根拠・出典:根拠: 危険物の規制に関する政令 別表第三(指定数量:重油〔第三石油類・非水溶性〕2,000 L・軽油〔第二石油類・非水溶性〕1,000 L)・消防法第10条第2項(複数品目の倍数合算)。重油4,000÷2,000=2.0、軽油1,500÷1,000=1.5、合計2.0+1.5=**3.5**(エが正答)。合計倍数3.5は消防法の製造所等規制の適用範囲(倍数1以上)であり、保安監督者の選任・定期点検(倍数10未満のため製造所・一般取扱所では定期点検義務なし)等の規制が適用される。 現行の消防法令(2026年基準)に準拠し、根拠法令・規則を明記しています。
