精神保健福祉士

精神保健福祉士 第28回 問題38|精神障害リハビリテーション論

問題

精神保健福祉士 | 第28回(令和7年度) | 令和8年1月31日(土)・2月1日(日)実施・精神障害リハビリテーション論

次の記述のうち,IPS(Individual Placement and Support)モデルの特徴として,正しいものを1 つ選びなさい。

【出典】公益財団法人 社会福祉振興・試験センター「第28回精神保健福祉士国家試験(令和7年度)」専門科目 問題38(精神障害リハビリテーション論)

※問題文は同センター公表のものを改変せずに掲載しています。

※解説・補足は goukaku-navi.jp が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。

※本問は出題当時の法令・制度に基づいています。

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答え合わせ

正解は 5
  • 1
  • 2
  • 3
  • 4
  • 5

自信の3択

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解説

※この解説は goukaku-navi.jp が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。

※出題当時の法令・制度に基づく問題です。現在の制度と異なる場合があります。

正解は 5

IPS(Individual Placement and Support)は、重い精神障害のある人が、一般の職場で働くことを支える援助付き雇用のモデルです。特徴は、働きたい人はだれでも対象になること、すぐに一般就労を目指すこと、本人の好みを大切にすること、就職後も支援を続けること、そして給付金などの経済面の相談も一緒に行うことなどです。5がこれにあたります。

ほかの選択肢は、IPSと反対の考え方です。福祉的就労から段階的に進む、能力評価で対象を決める、就職で支援を終える、障害特性や能力で就労先を決めるという進め方は、IPSの特徴ではありません。

なぜ正解か

正解は 5。IPSは、重い精神障害のある人が、競争的な一般就労を目指して行う援助付き雇用のエビデンスのあるモデルである。代表的な原則には、①働く希望があれば対象となる(除外基準がない)、②一般就労が目標、③早期に職探しを始める、④本人の好みを尊重する、⑤就労支援と精神保健医療の統合、⑥継続的で時間制限のない支援、⑦福祉給付に関する相談支援、などがある。選択肢5は⑦に当たる。

ほかの選択肢

  • 1:福祉的就労から段階的に一般就労を目指すのは、従来型の「訓練してから就労(train-place)」の考え方。IPSは最初から一般就労を目標とする。
  • 2:職業能力評価の結果で対象を決めるのは誤り。IPSは本人の就労希望を基本とする。
  • 3:就職した時点で終了せず、本人が望む限り、就職後も時間の制限なく支援を続ける。
  • 4:障害特性や職業能力に合わせて選ぶのではなく、本人の好みや強みを重視して職探しを行う。

正解の根拠と位置づけ

正解は 5。IPS(Individual Placement and Support)は、アメリカでドレイク(Drake, R.)とベッカー(Becker, D.)が始めた、重い精神障害のある人への援助付き雇用のモデルである。普及を担う米国のIPS Employment Centerは、IPSを援助付き雇用のエビデンスに基づく実践(evidence-based practice)と位置づけ、次の8つの原則を示している。

  • 就労の希望があれば、だれでも利用できる(除外基準を設けない)
  • 一般就労(競争的雇用)を目標とする
  • 就労支援は、精神保健の治療チームと統合して提供する
  • 利用者の好みや選択を尊重する
  • 早期に職探しを開始する(長い訓練や評価の期間を置かない)
  • 就職後も、時間の制限なく、継続的な支援を行う
  • 福祉給付等に関する相談(経済面の情報提供・相談)を行う
  • 雇用主との関係づくりなど、職場の開拓を本人の希望に沿って行う

誤りの肢の掘り下げ

  • 選択肢1:「train-then-place(まず訓練し、のちに就職させる)」と「place-then-train(まず就職させ、職場で支える)」の違いが背景にある。IPSは後者の立場で、福祉的就労や段階的なステップアップを前提としない。
  • 選択肢2:対象者を能力評価で決めるのは、従来型の発想。IPSでは、就労の準備性、診断、症状、物質使用歴、入院歴などを理由に排除しない。
  • 選択肢3:就職はゴールではなく、定着のための継続支援が重要。仕事を変える、辞めるときの支援も含まれる。
  • 選択肢4:本人の障害特性や職業能力に応じて職場を選別するのではなく、本人の関心・経験・強みから職探しを始める。

関連して出る論点

  • 精神障害のある人の就労支援モデルとの違い:従来型の段階的なモデル、クラブハウスモデルの過渡的雇用など。
  • 就労と治療の連携:就労支援者が医療チームの一員として情報を共有し、服薬や症状の変化に応じて仕事の調整を行う。
  • 経済面の相談(障害年金など)を就労支援に含める点は、働くことで給付が変わる不安を取り除くためで、IPSの特徴としてよく問われる。
この問題の根拠出典:公益財団法人 社会福祉振興・試験センター「第28回精神保健福祉士国家試験(令和7年度)」専門科目 問題38(精神障害リハビリテーション論)。解説は合格ナビが独自に作成したものです。
訂正の記録この問題の訂正はありません(サイト全体の記録)
出典と作り方

本問は公益財団法人 社会福祉振興・試験センターが公表した「第28回精神保健福祉士国家試験(令和7年度)」専門科目 問題38(精神障害リハビリテーション論)です。同センターの「過去問題利用にあたっての留意事項等」(https://www.sssc.or.jp/pastissues/index.html)に従い、問題文は文言を変えずに掲載しています(PDFの折り返しによる改行位置の違いのみ。原文にふりがなが付いている語は、ふりがなも付けています)。 原本は同センターの「過去の試験問題」でご確認ください。

解説・補足は合格ナビ(goukaku-navi.jp)が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。 本問は出題当時の法令・制度に基づいています。精神保健福祉に関する法令・制度は改正されるため、現在の制度と異なる場合があります。最新の内容は厚生労働省などの公的な情報でご確認ください。

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