生活困窮者自立支援法の目的、「生活困窮者」の定義、自立相談支援事業・住居確保給付金・就労準備支援事業などの区別(行うものとする/努めるものとする/できる)、実施体制を、e-Gov 法令検索の条文で整理します。社会福祉士国家試験の出題基準での位置づけと、相談窓口も紹介します。
目次
結論:生活困窮者自立支援法は、生活困窮者自立相談支援事業の実施、生活困窮者住居確保給付金の支給その他の、生活困窮者に対する自立の支援に関する措置を講ずることで、生活困窮者の自立の促進を図る法律です(第1条)。「生活困窮者」は、現に経済的に困窮し、最低限度の生活を維持することができなくなるおそれのある者です(第3条第1項)。実施するのは都道府県と市等(市(特別区を含む)と、福祉事務所を設置する町村)で、自立相談支援事業は「行うものとする」、住居確保給付金(支給の対象には要件があります)は「支給するものとする」、就労準備支援事業・家計改善支援事業・居住支援事業のうち必要があると認めるものは「行うように努めるものとする」、子どもの学習・生活支援事業などは「行うことができる」と書き分けられています。個別の人が対象になるかどうかは、この記事では判断しません。お住まいの地域の自立相談支援機関にお問い合わせください。
この記事は、e-Gov 法令検索の生活困窮者自立支援法(2026年10月9日時点の現行の版。令和8年6月25日施行)、厚生労働省の生活困窮者自立支援制度のページ、社会福祉振興・試験センター(以下「センター」)の社会福祉士国家試験 出題基準のページをもとに書いています。制度の対象になるか、給付を受けられるか、金額や期間はどうなるかといった個別の事案は扱いません。
目的と基本理念:第1条・第2条
第1条は、この法律の目的を、生活困窮者自立相談支援事業の実施、生活困窮者住居確保給付金の支給その他の生活困窮者に対する自立の支援に関する措置を講ずることにより、生活困窮者の自立の促進を図ることと書いています。
第2条は、基本理念を2つの項で定めています。
| 条 | 書かれていること(要点) |
|---|---|
| 第2条第1項 | 生活困窮者に対する自立の支援は、生活困窮者の尊厳の保持を図りつつ、生活困窮者の就労の状況、心身の状況、地域社会からの孤立の状況その他の状況に応じて、包括的かつ早期に行われなければならない |
| 第2条第2項 | 生活困窮者に対する自立の支援は、地域における福祉、就労、教育、住宅、防災その他の生活困窮者に対する支援に関する業務並びに地域における消費者の利益の擁護及び増進に関する業務を行う関係機関(以下単に「関係機関」という。)及び民間団体との緊密な連携その他必要な支援体制の整備に配慮するとともに、その支援体制の整備により生活困窮者が自立した日常生活及び社会生活を営むことができる地域社会が形成されることを目指して行われなければならない |
用語の定義:第3条
第3条第1項は、「生活困窮者」を次のように定めています。
この法律において「生活困窮者」とは、就労の状況、心身の状況、地域社会との関係性その他の事情により、現に経済的に困窮し、最低限度の生活を維持することができなくなるおそれのある者をいう。
第3条第2項から第7項は、5つの事業と1つの給付金の定義を置いています。長いものは、条文のとおりに載せます。
生活困窮者自立相談支援事業(第3条第2項)
第2項は、次に掲げる事業をいうと定めています。
| 号 | 事業(条文) |
|---|---|
| 第一号 | 就労及び居住の支援その他の自立に関する問題につき、生活困窮者及び生活困窮者の家族その他の関係者からの相談に応じ、必要な情報の提供及び助言をし、並びに関係機関との連絡調整を行う事業 |
| 第二号 | 生活困窮者に対し、認定生活困窮者就労訓練事業(第十六条第三項に規定する認定生活困窮者就労訓練事業をいう。)の利用についてのあっせんを行う事業 |
| 第三号 | 生活困窮者に対し、生活困窮者に対する支援の種類及び内容その他の厚生労働省令で定める事項を記載した計画の作成その他の生活困窮者の自立の促進を図るための支援が包括的かつ計画的に行われるための援助として厚生労働省令で定めるものを行う事業 |
生活困窮者住居確保給付金(第3条第3項)
第3項は、生活困窮者のうち次に掲げるものに対し支給する給付金をいうと定めています。
| 号 | 対象(条文) |
|---|---|
| 第一号 | 離職又はこれに準ずるものとして厚生労働省令で定める事由により経済的に困窮し、居住する住宅の所有権若しくは使用及び収益を目的とする権利を失い、又は現に賃借して居住する住宅の家賃を支払うことが困難となった者であって、就職を容易にするため住居を確保する必要があると認められるもの |
| 第二号 | 収入が著しく減少したと認められるものとして厚生労働省令で定める事由により経済的に困窮し、居住する住宅の所有権若しくは使用及び収益を目的とする権利を失い、又は現に賃借して居住する住宅の家賃を支払うことが困難となった者であって、家計を改善するため新たな住居を確保する必要があると認められるもの(前号に掲げる者を除く。) |
生活困窮者就労準備支援事業・家計改善支援事業(第3条第4項・第5項)
| 項 | 定義(条文) |
|---|---|
| 第4項 | 雇用による就業が著しく困難な生活困窮者(当該生活困窮者及び当該生活困窮者と同一の世帯に属する者の資産及び収入の状況その他の事情を勘案して厚生労働省令で定めるものに限る。)及び特定被保護者(生活保護法(昭和二十五年法律第百四十四号)第五十五条の十一第一項に規定する特定被保護者をいう。以下この条及び第二十二条第三項において同じ。)に対し、厚生労働省令で定める期間にわたり、就労に必要な知識及び能力の向上のために必要な訓練を行う事業 |
| 第5項 | 生活困窮者及び特定被保護者に対し、収入、支出その他家計の状況を適切に把握すること及び家計の改善の意欲を高めることを支援するとともに、生活に必要な資金の貸付けのあっせんを行う事業 |
生活困窮者居住支援事業(第3条第6項)
第6項は、次に掲げる事業をいうと定めています。
| 号 | 事業(条文) |
|---|---|
| 第一号 | 一定の住居を持たない生活困窮者(当該生活困窮者及び当該生活困窮者と同一の世帯に属する者の資産及び収入の状況その他の事情を勘案して厚生労働省令で定めるものに限る。)に対し、厚生労働省令で定める期間にわたり、宿泊場所の供与、食事の提供その他当該宿泊場所において日常生活を営むのに必要な便宜として厚生労働省令で定める便宜を供与する事業 |
| 第二号 | 次に掲げる生活困窮者及び特定被保護者に対し、厚生労働省令で定める期間にわたり、訪問による必要な情報の提供及び助言その他の現在の住居において日常生活を営むのに必要な便宜として厚生労働省令で定める便宜を供与する事業(生活困窮者自立相談支援事業に該当するものを除く。) イ前号に掲げる事業を利用していた生活困窮者であって、現に一定の住居を有するもの ロ現在の住居を失うおそれのある生活困窮者又は特定被保護者であって、地域社会から孤立しているもの |
子どもの学習・生活支援事業(第3条第7項)
第7項は、次に掲げる事業をいうと定めています。
| 号 | 事業(条文) |
|---|---|
| 第一号 | 生活困窮者である子どもに対し、学習の援助を行う事業 |
| 第二号 | 生活困窮者である子ども及び当該子どもの保護者に対し、当該子どもの生活習慣及び育成環境の改善に関する助言を行う事業(生活困窮者自立相談支援事業に該当するものを除く。) |
| 第三号 | 生活困窮者である子どもの進路選択その他の教育及び就労に関する問題につき、当該子ども及び当該子どもの保護者からの相談に応じ、必要な情報の提供及び助言をし、並びに関係機関との連絡調整を行う事業(生活困窮者自立相談支援事業に該当するものを除く。) |
事業ごとの実施の定め:行うものとする・努めるものとする・できる
実施の主体は「都道府県等」です。第4条第3項で、都道府県等は、都道府県及び市等(市(特別区を含む)及び福祉事務所を設置する町村)をいいます。条文の語尾で、事業は次のように分かれています。
| 事業 | 条文 | 実施の定め(条文の言い方) |
|---|---|---|
| 生活困窮者自立相談支援事業 | 第5条第1項 | 都道府県等は、生活困窮者自立相談支援事業を行うものとする |
| 生活困窮者住居確保給付金の支給 | 第6条第1項 | 都道府県等は、その設置する福祉事務所の所管区域内に居住地を有する生活困窮者のうち第3条第3項各号に掲げるもの(資産及び収入の状況その他の事情を勘案して厚生労働省令で定めるものに限る)に対し、支給するものとする |
| 生活困窮者就労準備支援事業、家計改善支援事業、居住支援事業 | 第7条第1項 | 都道府県等は、自立相談支援事業及び住居確保給付金の支給のほか、これらの事業のうち必要があると認めるものを行うように努めるものとする |
| 子どもの学習・生活支援事業、その他の生活困窮者の自立の促進を図るために必要な事業 | 第7条第2項 | 都道府県等は、前項に規定するもののほか、行うことができる |
| 福祉事務所を設置していない町村による相談等 | 第11条第1項 | 福祉事務所未設置町村は、生活困窮者に対する自立の支援につき、相談に応じ、必要な情報の提供及び助言、都道府県との連絡調整、生活困窮者自立相談支援事業の利用の勧奨その他必要な援助を行う事業を行うことができる |
生活困窮者自立支援法(e-Gov 現行条文)には、「必須事業」「任意事業」という語の記載がありません(2026-10-09 時点)。この記事では、条文の語尾にもとづき、第5条第1項・第6条第1項(「行うものとする」「支給するものとする」)を必須事業、第7条第1項(「努めるものとする」)と第2項(「できる」)の事業を任意事業と呼んで整理します。これは当サイトの呼び分けで、条文の語ではありません。センターの出題基準には、小項目に「自立相談支援事業と任意事業」とあります。第7条第1項の「努めるものとする」(努力義務)と第2項の「行うことができる」は、語尾が違うので、分けて覚えます。
第7条には、ほかに次の定めがあります。
- 第7条第4項:都道府県等は、生活困窮者就労準備支援事業又は家計改善支援事業を行うに当たっては、政令で定める方法により、これらの事業及び自立相談支援事業を一体的に行う体制を確保し、効果的かつ効率的に行うものとする
- 第5条第2項・第7条第3項:都道府県等は、自立相談支援事業などの事務の全部又は一部を、厚生労働省令で定める者に委託することができる。第5条第3項は、委託を受けた者などに秘密保持を求めている
就労訓練事業の認定:第16条
第16条第1項は、雇用による就業を継続して行うことが困難な生活困窮者に対し、就労の機会を提供するとともに、就労に必要な知識及び能力の向上のために必要な訓練その他の厚生労働省令で定める便宜を供与する事業(生活困窮者就労訓練事業)を行う者は、厚生労働省令で定めるところにより、基準に適合していることにつき、都道府県知事の認定を受けることができると定めています。認定を受けた事業が、認定生活困窮者就労訓練事業です(第3項)。自立相談支援事業は、この認定生活困窮者就労訓練事業の利用についてのあっせんを行う事業を含みます(第3条第2項第2号)。
認定生活困窮者就労訓練事業は、社会福祉法第2条第3項第1号の2に、第二種社会福祉事業として挙げられています。社会福祉法の列挙は、社会福祉法の記事で扱っています。
国・都道府県・市等の責務、支援会議、費用
| 条 | 主語 | 書かれていること(要点) |
|---|---|---|
| 第4条第1項 | 市等 | 関係機関との緊密な連携を図りつつ、適切に生活困窮者自立相談支援事業及び生活困窮者住居確保給付金の支給を行う責務を有する |
| 第4条第2項 | 都道府県 | 市等が行う事業が適正かつ円滑に行われるよう、市等に対する必要な助言、情報の提供その他の援助を行う(第1号)。関係機関との緊密な連携を図りつつ、適切に自立相談支援事業及び住居確保給付金の支給を行う(第2号)責務を有する |
| 第4条第3項 | 国 | 都道府県等が行う事業が適正かつ円滑に行われるよう、都道府県等に対する必要な助言、情報の提供その他の援助を行わなければならない |
| 第4条第4項・第5項 | 国及び都道府県等 | 生活困窮者が自立の支援を早期に受けることができるよう、広報その他必要な措置を講ずるように努めるものとする(第4項)。都道府県等は、自立の支援を適切に行うために必要な人員を配置するように努めるものとする(第5項) |
| 第8条 | 都道府県等 | 支援会議の開催、地域住民相互の交流を行う拠点との連携及び訪問その他の地域の実情に応じた方法により、生活困窮者の状況を把握するように努めるものとする(第1項)。所掌事務の遂行に当たって生活困窮者を把握したときは、この法律に基づく事業の利用及び給付金の受給の勧奨その他適切な措置を講ずるように努めるものとする(第2項) |
| 第9条 | 都道府県等 | 関係機関等により構成される会議(支援会議)を組織するように努めるものとする(第1項)。支援会議は、情報の交換と、支援体制に関する検討を行うものとする(第2項)。支援会議の事務に従事する者などは、正当な理由がなく、事務に関して知り得た秘密を漏らしてはならない(第6項) |
| 第10条 | 都道府県 | 市等の職員の資質を向上させるための研修の事業などを行うように努めるものとする |
費用は、第12条が市等の支弁、第13条が都道府県の支弁、第14条が福祉事務所未設置町村の支弁と定め、第15条が国の負担・補助を定めています。
国の負担と補助:第15条第1項は、国は、政令で定めるところにより、次のものの四分の三を負担すると定めている。市等が支弁する自立相談支援事業の費用のうち、その市等における人口、被保護者の数その他の事情を勘案して政令で定めるところにより算定した額(第1号)。市等が支弁する住居確保給付金の支給に要する費用(第2号)。都道府県が支弁する自立相談支援事業の費用のうち、その都道府県の設置する福祉事務所の所管区域内の町村における人口、被保護者の数その他の事情を勘案して政令で定めるところにより算定した額(第3号)。都道府県が支弁する住居確保給付金の支給に要する費用(第4号)。第15条第2項は、国は、予算の範囲内において、政令で定めるところにより、就労準備支援事業・家計改善支援事業・居住支援事業の費用の三分の二以内、第7条第2項の事業の費用と都道府県が行う第10条第1項の事業の費用の二分の一以内を補助することができると定めている。第15条第3項は、福祉事務所未設置町村の事業の費用の四分の三以内を、予算の範囲内で補助することができると定めている。最終確認日:2026-10-09。出典:e-Gov法令検索 生活困窮者自立支援法。
住居確保給付金のまわりの条文
住居確保給付金について、条文には次の定めがあります。個別の給付の可否や金額は、この記事では示しません。
| 条 | 書かれていること |
|---|---|
| 第6条第2項 | 給付金の額及び支給期間その他の支給に関し必要な事項は、厚生労働省令で定める |
| 第18条 | 偽りその他不正の手段により給付金の支給を受けた者があるときは、都道府県等は、その者から、支給を受けた額に相当する金額の全部又は一部を徴収することができる |
| 第19条 | 給付金の支給を受けることとなった者の、支給を受ける権利は、譲り渡し、担保に供し、又は差し押さえることができない |
| 第20条 | 租税その他の公課は、給付金として支給を受けた金銭を標準として課することができない |
| 第27条 | 偽りその他不正の手段により給付金の支給を受け、又は他人をして受けさせた者は、三年以下の拘禁刑又は百万円以下の罰金に処する。ただし、刑法に正条があるときは、刑法による |
生活困窮者自立支援法の改正の状況:現行の版は令和8年6月25日施行。e-Gov には、令和9年(2027年)4月1日施行の版が登録されており、第3条(定義)、第9条(支援会議)、第11条(福祉事務所を設置していない町村による相談等)の条文が変わる。この記事の条文は、現行の版。最終確認日:2026-10-09。出典:e-Gov法令検索 生活困窮者自立支援法(改正履歴)。
試験での位置づけ:センターの出題基準
センターは、出題基準を、標準的な出題範囲の例示であって、出題範囲を厳密に限定するものではなく、法律、政省令等に規定されている事項などからも出題される、と説明しています。中項目が出題内容、小項目は例示です。
社会福祉士国家試験の出題基準(科目別、PDF)で、この法律に近い項目は、次の3か所です。
| 科目 | 大項目 → 中項目 | 小項目(例示)から |
|---|---|---|
| 貧困に対する支援 | 4 貧困に対する法制度 → 2)生活困窮者自立支援法 | 生活困窮者自立支援法の理念と概要、生活困窮者自立支援制度の動向、自立相談支援事業と任意事業、生活困窮者自立支援制度における組織と実施体制、相談支援の流れ |
| 貧困に対する支援 | 5 貧困に対する支援における関係機関と専門職の役割 → 4)自立相談支援機関の役割 | 自立相談支援機関の組織、自立相談支援機関の業務 |
| 地域福祉と包括的支援体制 | 5 地域共生社会の実現に向けた包括的支援体制 → 3)生活困窮者自立支援の考え方 | 生活困窮者自立支援制度と理念、自立相談支援機関による支援過程と方法、実際、伴走型の支援と対象者横断的な包括的相談支援、個人及び世帯の支援、居住支援、就労支援、家計支援、子どもの学習・生活支援 |
介護福祉士国家試験の出題基準の「社会の理解」(大項目6 介護実践に関連する諸制度 → 5)貧困と生活困窮に関する制度)にも、小項目に「生活困窮者自立支援法の概要」があります。
科目全体は、社会福祉士の試験科目19科目で整理しています。社会福祉法の包括的な支援体制(重層的支援体制整備事業)と、この法律の自立相談支援事業は、社会福祉法第106条の3第1項第3号と第106条の4第2項にも出てくる、つながりのある内容です。
第39回社会福祉士国家試験の試験日:令和9年(2027年)2月7日(日曜日)。最終確認日:2026-10-09。出典:社会福祉振興・試験センター 第39回社会福祉士国家試験。
試験日は、令和9年4月1日施行の版より前です。センターの第39回社会福祉士国家試験の案内ページ、よくある質問、出題基準のページには、出題の基準とする法令の時点(「○年○月○日現在で施行されている法令」など)の記載がありません(2026-10-09 時点)。この記事の条文は、2026年10月9日時点の現行の版です。
相談できる窓口
厚生労働省の「生活困窮者自立支援制度」のページは、生活にお困りの方の相談を受け付け、ひとりひとりの状況に合わせて、仕事の支援、家賃相当額の支給などの住まいの支援、家計の立て直しの支援などの支援を提供していると説明し、詳しくは、お住まいの地域の自立相談支援機関にお問い合わせくださいと書いています。窓口の情報は、同じページから確認できます。
自立相談支援機関の窓口情報:厚生労働省の「生活困窮者自立支援制度」のページに、自立相談支援機関の窓口情報へのリンクがある(2026-10-09 時点で、ページには「令和7年度自立相談支援機関窓口情報」と表示されている)。窓口は自治体ごとに異なる。最終確認日:2026-10-09。出典:厚生労働省 生活困窮者自立支援制度。
間違えやすいポイントと、当サイトの作例
| 取り違えやすい点 | 条文での区別 |
|---|---|
| 実施の語尾 | 「行うものとする」(第5条第1項)・「支給するものとする」(第6条第1項)、「行うように努めるものとする」(第7条第1項)、「行うことができる」(第7条第2項・第11条第1項) |
| 実施主体 | 都道府県等(都道府県、市、福祉事務所を設置する町村)。福祉事務所未設置町村は、第11条の相談等を「行うことができる」 |
| 第7条第1項の対象 | 3つの事業(就労準備支援・家計改善支援・居住支援)のうち、必要があると認めるもの |
| 認定の主体 | 就労訓練事業の認定は、都道府県知事(第16条第1項)。認定を受けた事業が、認定生活困窮者就労訓練事業 |
| 生活困窮者と被保護者 | 事業の定義に「特定被保護者」が含まれる事業がある(第3条第4項・第5項・第6項第2号)。住居確保給付金の対象は、生活困窮者のうち第3条第3項各号に掲げるもの |
以下は、当サイトが条文をもとに作った例(作例)です。
1. 市が、生活困窮者自立相談支援事業を行うことは、第5条第1項に「行うものとする」と書かれています。生活困窮者就労準備支援事業を行うことは、第7条第1項に「行うように努めるものとする」と書かれています
2. 福祉事務所を設置していない町村は、第11条第1項により、生活困窮者に対する自立の支援につき、相談に応じるなどの事業を行うことができます。自立相談支援事業そのものを行う主体は、第5条第1項で、都道府県等とされています
3. 生活困窮者就労訓練事業を行う者は、厚生労働省令で定める基準に適合していることにつき、都道府県知事の認定を受けることができます(第16条第1項)。認定を受けることは、「できる」と書かれており、義務とは書かれていません
まとめ
- 目的は、生活困窮者自立相談支援事業の実施、住居確保給付金の支給その他の措置により、生活困窮者の自立の促進を図ること(第1条)。基本理念は、尊厳の保持を図りつつ、包括的かつ早期に行うこと(第2条第1項)
- 「生活困窮者」は、現に経済的に困窮し、最低限度の生活を維持することができなくなるおそれのある者(第3条第1項)
- 実施主体は都道府県等。自立相談支援事業は「行うものとする」、住居確保給付金は「支給するものとする」、就労準備支援事業・家計改善支援事業・居住支援事業は、必要があると認めるものを「行うように努めるものとする」、子どもの学習・生活支援事業などは「行うことができる」
- 「必須事業」「任意事業」は条文の語ではなく、この記事では語尾にもとづいて呼び分けている。出題基準には「任意事業」という言い方がある
- 就労訓練事業は、都道府県知事の認定を受けることができる(第16条)。認定生活困窮者就労訓練事業は、社会福祉法の第二種社会福祉事業に挙げられている
- 個別の人が対象になるか、給付の金額や期間はどうなるかは、お住まいの地域の自立相談支援機関に確認する
本サイトはセンター・厚生労働省・各自治体とは関係のない民間のサイトです。条文の引用・要約は e-Gov 法令検索の現行条文(2026年10月9日確認)にもとづきます。
よくある質問
Q「生活困窮者」とは、誰のことですか。
生活困窮者自立支援法第3条第1項は、「生活困窮者」を、就労の状況、心身の状況、地域社会との関係性その他の事情により、現に経済的に困窮し、最低限度の生活を維持することができなくなるおそれのある者と定めています。個別の人が対象になるかどうかは、この記事では判断しません。お住まいの地域の自立相談支援機関にお問い合わせください。
Q「必須事業」「任意事業」は、条文に書かれている言葉ですか。
生活困窮者自立支援法(e-Gov 現行条文)には、「必須」「任意」という語の記載がありません(2026-10-09 時点)。条文は、自立相談支援事業を「行うものとする」(第5条第1項)、住居確保給付金を「支給するものとする」(第6条第1項)と書き、就労準備支援事業・家計改善支援事業・居住支援事業のうち必要があると認めるものは「行うように努めるものとする」(第7条第1項)、子どもの学習・生活支援事業その他の事業は「行うことができる」(第7条第2項)と書き分けています。センターの社会福祉士国家試験の出題基準には、小項目に「自立相談支援事業と任意事業」という言い方があります。
Q住居確保給付金の金額や期間は、どこで決まりますか。
第6条第2項は、生活困窮者住居確保給付金の額及び支給期間その他の支給に関し必要な事項は、厚生労働省令で定めると書いています。この記事は、個別の人が給付を受けられるかどうか、金額や期間がどうなるかを示すものではありません。具体的なことは、お住まいの地域の自立相談支援機関にお問い合わせください。
Q生活保護との関係は、この法律に書かれていますか。
生活保護法そのものは別の法律です。この法律には、関係する定めがいくつかあります。第23条は、都道府県等が第7条第1項と第2項の事業及び給付金の支給を行うに当たって、生活保護法第6条第2項に規定する要保護者となるおそれが高い者を把握したときは、その者に対し、同法に基づく保護又は給付金若しくは事業についての情報の提供、助言その他適切な措置を講ずるものとすると定めています。第3条第4項・第5項・第6項第2号は、事業の対象に「特定被保護者」(生活保護法第55条の11第1項に規定する特定被保護者)を含めています。
法令や試験の数字は、改正や年度で変わります。この記事の最終確認日は2026年10月10日です。申込みや合格基準は、必ず試験団体の公式情報で確かめてください。

