問題
【図13参照】問題の概要: ある道路の縦断面を模式的に示した図。点A(標高86.3 m)にTSを設置し点Bを観測した。高低角−5°,斜距離72.0 m。同じ道路上の点Cの標高は123.8 m。点B,点C間の水平距離を500.0 mとすると,点Bと点Cを結ぶ道路上の標高87.3 mの点Xは,この地形図上で点Bから何cmの地点か。最も近いものを次の1〜5の中から選べ。 縮尺は1/1,000。点Aと点Bを結ぶ道路及び点Bと点Cを結ぶ道路は,傾斜が一定でまっすぐな道路である。また,点A〜C及び点Xはいずれも道路中心線上にあるものとする。なお,関数の値が必要な場合は,巻末の関数表を使用すること。
答え合わせ
- 1
- 2
- 3
- 4
- 5
自信の3択
えらぶと、この端末に記録します(登録はいりません)
解説
地形図上の距離計算問題です。正答は1(8.3 cm)。
まず点Bの標高を求めます。
点AにTSを設置,高低角−5°,斜距離72.0 m
水平距離 = 72.0 × cos5° ≒ 72.0 × 0.9962 ≒ 71.7 m
高低差 = 72.0 × sin5° ≒ 72.0 × 0.0872 ≒ 6.3 m(下り)
点Bの標高 = 86.3 − 6.3 = 80.0 m(※問題設定上,点Bの標高として求める)
次に点Xの位置を求めます。
B(標高80.0 m)→C(標高123.8 m)間,水平距離500.0 m,標高差43.8 m
点Xの標高 = 87.3 m,B-X間の標高差 = 87.3 − 80.0 = 7.3 m
B-X間水平距離 = 500.0 × 7.3/43.8 ≒ 83.3 m
地形図上の距離(縮尺1/1,000):
83.3 ÷ 1000 = 0.0833 m = 8.33 cm ≒ 8.3 cm
正答は選択肢1(8.3 cm)です。
TSによる観測値から地形図上の距離を計算する問題です。正答は1(8.3 cm)。
Step 1:点Bの標高計算
点AにTSを設置(標高86.3 m),高低角θ = −5°,斜距離 D = 72.0 m
水平距離 d = D × cosθ = 72.0 × cos5°
cos5° = 0.9962
d = 72.0 × 0.9962 = 71.73 m
高低差 Δh = D × sinθ = 72.0 × sin(−5°) = −72.0 × 0.08716 = −6.28 m
点Bの標高 = 86.3 + (−6.28) ≒ 80.02 m ≈ 80.0 m
Step 2:B-C間の標高差
点B: 80.0 m,点C: 123.8 m
B-C間の標高差 = 123.8 − 80.0 = 43.8 m
Step 3:B-X間の距離計算
点Xの標高 = 87.3 m
B-X間の標高差 = 87.3 − 80.0 = 7.3 m
B-C間の傾斜が一定なので比例配分:
B-X間の水平距離 = 500.0 × (7.3 / 43.8) = 500.0 × 0.1667 = 83.3 m
Step 4:地形図上の距離
縮尺 1/1,000 なので:
図上距離 = 83.3 / 1000 = 0.0833 m = 8.3 cm
TSによる観測値の活用と地形図作成への接続です。正答は1(8.3 cm)。
TS観測値から座標・標高を求める計算体系
TSでは斜距離 D,高低角 θ,水平角 α を同時観測し,三次元座標(X, Y, H)を計算します。
- 水平距離 d = D cos θ
- 高低差 Δh = D sin θ
- 水平成分 ΔX = d cos α,ΔY = d sin α
- 標高 H_B = H_A + i − t + D sin θ(i: 器械高,t: 目標高)
本問では器械高・目標高が省略されていますが,実測では器械高(Aに立てたTSの高さ)と目標高(Bに立てたプリズムの高さ)の差も高低差に加算されます。
縮尺と図上距離の実務的活用
縮尺 1/1,000 の地形図では,実距離 83.3 m が図上 8.33 cm に表現されます。このような地形図(数値地形図)では点Xの位置は数値座標として記録されますが,アナログ地形図(紙地図)では図上のcm換算が必要です。現代のGIS(地理情報システム)では,地形図のデジタル化により図上距離の計算は不要となりましたが,縮尺概念の理解は現地調査・設計図書の照合に不可欠です。
路線測量・縦断測量との接続(測量士レベル)
縦断面図(縦断測量の成果)では,水平軸に路線距離,垂直軸に標高をとります。点Xのような特定標高の路線位置(計画高との交点)を求める作業は,路線測量の「中心線測量」や「縦断測量」の実務計算そのものです。特に道路の切土・盛土境界点(FH=DH)の計算では,設計標高と現況標高の差分を縦断図上でグラフ読取りまたは内挿計算して求めます。測量士試験では,円曲線・縦断曲線(放物線)を含む計算が問われ,本問の比例内挿はその基礎となります。
出典と作り方
本問は国土地理院が公表した過去問題を出典明記の上で引用しています(コンテンツ利用規約PDL1.0で出典明記による複製・商用利用を許諾・GREEN判定)。 根拠・出典:出典: 令和7年度 測量士補試験 問13(国土地理院)/国土地理院コンテンツ利用規約・PDL1.0に基づき利用 各根拠条文・規定は「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)や国土地理院公式(https://www.gsi.go.jp/)で原文を確認できます。令和8年度(2026年度)試験基準日時点で施行されている法令・基準の数値を反映(数値確認日 2026-06-19)。
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執筆・監修:Zawa Lab(合格ナビ運営者情報)。測量法・作業規程の準則・計算式根拠に基づき、段差のある3段階の解説(初心者・標準・上級)を作成しています。

