問題
ウコン、ガジュツ、モッコウの基原および主な作用に関する次のア〜オの記述のうち、正しいものはどれか。
キーボード:1〜5で選択・Enterで次へ
答え合わせ
- ア
- イ
- ウ
- エ
- オ
自信の3択
えらぶと、この端末に記録します(登録はいりません)
解説
正答はイです。
ガジュツ(莪朮)はショウガ科のガジュツ等の根茎を基原とし、健胃の目的で用いられます。記述イはこれを正確に示しています。
各誤り選択肢のポイントです。
- ア→ウコンの薬用部位は「葉」ではなく根茎
- ウ→モッコウの薬用部位は「樹皮」ではなく根。科名はキク科(正しい)だが部位が誤り
- エ→ウコンもガジュツもどちらも根茎。「ガジュツは根の先端部」は誤り
- オ→モッコウはキク科・ウコン/ガジュツはショウガ科。科が異なる
覚え方:「ウコン・ガジュツはショウガ科の根茎」「モッコウはキク科の根」で押さえましょう。
3生薬の基原・薬用部位・作用まとめ(日本薬局方・KEGG DRUG):
| 生薬名 | 科名 | 基原植物 | 薬用部位 | 主な作用 | 主な成分 |
|---|---|---|---|---|---|
| ウコン(鬱金) | ショウガ科 | Curcuma longa | 根茎 | 利胆・肝保護 | クルクミン |
| ガジュツ(莪朮) | ショウガ科 | Curcuma zedoaria 等 | 根茎 | 健胃 | クルゼレノン |
| モッコウ(木香) | キク科 | Saussurea lappa | 根 | 健胃 | コスツノリド等 |
各選択肢の解説:
- ア(誤): ウコン(鬱金)の薬用部位は根茎です。葉ではありません。日本薬局方はウコンを「ウコンCurcuma longa(ショウガ科)の根茎をそのまま又はコルク層を除いたものを、通例、湯通ししたもの」と定めています。主な成分はクルクミン類で、利胆・肝保護の目的で用いられます。
- イ(正): 日本薬局方はガジュツを「ガジュツCurcuma zedoaria 等(ショウガ科)の根茎を、通例、湯通ししたもの」と定めており、健胃の目的で用いられます。なお手引きでは、ガジュツ末・真昆布末を含む製剤について、「薬によりアレルギー症状や喘息を起こしたことがある人」(まれにアナフィラキシーを起こすことがあるため)と、肝臓病の診断を受けた人(肝機能障害を起こすことがあるため)は「相談すること」とされています。
- ウ(誤): モッコウ(木香)の薬用部位は根です。樹皮ではありません。日本薬局方はモッコウを「Saussurea lappa(キク科)の根」と定めており、健胃の目的で用いられます。
- エ(誤): ウコンもガジュツもどちらもショウガ科・根茎が薬用部位です。「ガジュツは根の先端部」という表現は誤りです。
- オ(誤): モッコウはキク科、ウコンとガジュツはショウガ科であり、科が異なります。「同じショウガ科」という記述は誤りです。
【日本薬局方の定義から3生薬を整理する】
1. 日本薬局方(第十九改正)の基原の記載
3生薬の基原は手引きには書かれておらず、日本薬局方の医薬品各条(生薬等)に定められています。
| 生薬名 | 日本薬局方の記載(要旨) |
|---|---|
| ウコン | ウコンCurcuma longa(ショウガ科)の根茎をそのまま又はコルク層を除いたものを、通例、湯通ししたもの。総クルクミノイド1.0〜5.0%を含む |
| ガジュツ | ガジュツCurcuma zedoaria、Curcuma phaeocaulis 又はCurcuma kwangsiensis(ショウガ科)の根茎を、通例、湯通ししたもの |
| モッコウ | Saussurea lappa(キク科)の根 |
ウコンとガジュツはどちらもCurcuma属(ショウガ科)の根茎で、湯通ししたものという点も共通です。違いは植物種で、ウコンはCurcuma longa、ガジュツはCurcuma zedoaria 等です。性状の記載にも違いがあり、ウコンは「味は僅かに苦く刺激性で、唾液を黄色に染める」、ガジュツは「味は辛くて苦く、かめば清涼感がある」とされています。
2. 手引きの「健胃成分」との関係
手引きは健胃成分を「味覚や嗅覚を刺激して反射的な唾液や胃液の分泌を促すことにより、弱った胃の働きを高める」ものとし、次の生薬を挙げています。
| 区分 | 手引きに挙げられた生薬 |
|---|---|
| 苦味による健胃 | オウバク・オウレン・センブリ・ゲンチアナ・リュウタン・ユウタン |
| 香りによる健胃(芳香性健胃生薬) | ケイヒ・コウボク・ショウキョウ・チョウジ・チンピ・ソウジュツ・ビャクジュツ・ウイキョウ・オウゴン |
このうちショウキョウは「ショウガ科のショウガの根茎」、ソウジュツは「キク科のホソバオケラ等の根茎」です。キク科でも根茎を用いる生薬があるため、「科名だけで薬用部位を決めつけない」ことが大切です。モッコウはキク科ですが、日本薬局方の薬用部位は根です。
また手引きは、これらの生薬成分が配合された健胃薬について「散剤をオブラートで包む等、味や香りを遮蔽する方法で服用されると効果が期待できず、そのような服用の仕方は適当でない」としています。
3. ガジュツについて手引きにある注意
手引きの使用上の注意(「相談すること」)では、ガジュツ末・真昆布末を含む製剤について次の2点が挙げられています。
- 「薬によりアレルギー症状や喘息を起こしたことがある人」:まれにアナフィラキシーを起こすことがあるため
- 肝臓病の診断を受けた人:肝機能障害を起こすことがあるため
4. 試験対策のポイント
- 基原の問題は「科名」と「薬用部位」の組合せで出題されます。ウコン・ガジュツ=ショウガ科・根茎、モッコウ=キク科・根をセットで覚えましょう。
- ガジュツは、基原だけでなく「相談すること」の対象(アレルギー歴・肝臓病)としても問われます。
出典と作り方
本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(各都道府県が公表する試験問題の転載ではありません)。 根拠・出典:根拠: 厚生労働省「試験問題の作成に関する手引き」(令和8年4月版)第3章Ⅲ-1-2)「代表的な配合成分等、主な副作用、相互作用、受診勧奨」(胃の薬)および第5章 別表(ガジュツ末・真昆布末を含む製剤) 基原: 第十九改正日本薬局方 医薬品各条(生薬等)「ウコン」「ガジュツ」「モッコウ」(厚生労働省告示)。作用: KEGG DRUG(D06695 ウコン・D06692 ガジュツ・D06795 モッコウ)の Efficacy 欄 厚生労働省「試験問題の作成に関する手引き」(2026版相当)に準拠し、章節を明記しています。
本問・解説は試験対策のための学習コンテンツです。出題範囲・法令・手引きは改正されることがあるため、最新の内容は各都道府県・厚生労働省の公式情報をご確認ください。

