電験三種
法令の確認日 2026年9月13日e-Govと照合済み

電験三種 令和6年度上期 電力 問14|電気材料・絶縁

問題

電験三種 | 電力 | 令和8年度(2026年度)試験対応・数値確認日 2026-10-29

電気絶縁材料に関する記述として,誤っているものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。

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答え合わせ

正解は 1
  • 1
  • 2
  • 3
  • 4
  • 5

自信の3択

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解説

電験三種「電力」の「電気材料・絶縁」に関する問題(令和6年度上期 問14)。正答は(1)です。

(1)は気体絶縁材料の電気抵抗率が液体・固体より「低い」としていますが、実際には気体(空気など)はイオン化していない限り電気抵抗率が非常に高く、液体・固体絶縁材料より高いのが通常です。誘電率が低いという部分は正しいものの、電気抵抗率が低いという記述が誤りです。(2)〜(5)はボイドによる部分放電・絶縁破壊に関する記述でいずれも正しく、正答は(1)です。

【絶縁材料の各選択肢の検討】(令和6年度上期 問14)

(1) 誤り:気体絶縁材料は液体・固体絶縁材料と比較して、誘電率は低いが電気抵抗率は一般に非常に高い(低いとする記述が誤り)。固体内部のボイド(空隙)では、誘電率の低い気体部分に電界が集中しやすいことは正しいが、その理由を電気抵抗率の低さと混同して説明している点が誤り。

(2) 正しい:気体の絶縁破壊強度は液体・固体より低いが、気圧を高めるか真空にすることで絶縁破壊強度を高められる。

(3) 正しい:ボイド内の気体が先に絶縁破壊し、部分放電が発生することがある。

(4) 正しい:熱・電界・機械的応力の長時間作用でボイドが形成され部分放電の原因になる。

(5) 正しい:部分放電が継続・断続すると、長期的に固体絶縁材料の絶縁破壊に至ることがある。

誤っているものは(1)。

【固体絶縁材料とボイドにおける部分放電の物理】(令和6年度上期 問14)

固体絶縁材料内部に生じるボイド(空隙・空洞)での部分放電は、絶縁劣化の主要なメカニズムの一つである。ボイドに電界が集中しやすい理由は、直列に重なった異なる誘電率の材料に電圧が加わると、誘電率の低い材料側に電界が強く分配されるという電界分配の原理(D=εEが連続という条件からE∝1/ε)にある。空気などの気体の比誘電率はほぼ1であり、比誘電率が1より大きい固体絶縁材料より低いため、ボイド部分の電界強度は周囲の固体部分より高くなる。

一方、電気抵抗率についてはこの選択肢の記述が逆転している。気体は分子が希薄でイオン化していない限り自由電子・イオンの密度が極めて低く、液体・固体の絶縁材料と比較しても電気抵抗率は非常に高い(絶縁破壊が起きて初めて導電性を持つ)。したがって「気体絶縁材料は電気抵抗率が低い」という記述は誤りであり、これが(1)が誤っている根本的な理由である。

ボイド内で部分放電が発生しても、その瞬間に固体材料全体が絶縁破壊するわけではない。しかし部分放電が長期間にわたり継続・断続的に発生すると、放電によるエネルギーで周囲の固体絶縁材料が徐々に劣化し、最終的に絶縁破壊に至ることがある。これはケーブルや変圧器など高電圧設備の経年劣化診断において、部分放電測定が重要な保守技術として用いられる理由でもある。電験三種では、こうした絶縁材料の性質(誘電率・抵抗率・絶縁破壊強度の大小関係)を正確に区別して覚えておくことが、本問のような正誤判定問題を解く鍵となる。

この問題の根拠出典:令和6年度上期 第三種電気主任技術者試験 電力(一般財団法人 電気技術者試験センター)
訂正の記録この問題の訂正はありません(サイト全体の記録)
出典と作り方

本問は電気技術者試験センター公表の過去問題を出典明記の上で引用しています。同センターは公式サイトの「よくあるご質問」で、教育目的など試験制度の意義に反しない限り、公表された過去問題を問題集やテキストに使用する際の許諾および使用料は不要としています。 根拠・出典:出典:令和6年度上期 第三種電気主任技術者試験 電力(一般財団法人 電気技術者試験センター) 各根拠条文・規定は「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)で原文を確認できます。令和8年度(2026年度)試験基準日時点で施行されている法令・基準の数値を反映(数値確認日 2026-10-29)。

本問・解説は試験対策のための学習コンテンツです。法令・基準は改正されることがあるため、最新の内容は一般財団法人 電気技術者試験センター・経済産業省の公式情報をご確認ください。本サイトは電気技術者試験センターと一切関係ありません。

執筆・監修:合格ナビ運営事務局(運営者情報)。電気事業法・電気工事士法・電気用品安全法・電気設備技術基準・内線規程の根拠条文に基づき、段差のある3段階の解説(初心者・標準・上級)を作成しています。