電験三種
法令の確認日 2026年9月13日e-Govと照合済み

電験三種 令和6年度上期 電力 問13|配電(系統・機器・保護)

問題

電験三種 | 電力 | 令和8年度(2026年度)試験対応・数値確認日 2026-10-29

こう長20 km の三相3 線式2 回線の送電線路がある。受電端で33 kV,6 600 kW,力率0.9 の三相負荷に供給する場合,受電端電力に対する送電損失を5 %以下にするための電線の最小断面積の値[mm²]として,計算値が最も近いものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。 ただし,使用電線は,断面積1 mm²,長さ1 m 当たりの抵抗を1/35 Ωとし,その他の条件は無視する。

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正解は 4
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解説

電験三種「電力」の「配電(系統・機器・保護)」に関する問題(令和6年度上期 問13)。正答は(4)です。

こう長20kmの三相3線式2回線で33kV・6600kW・力率0.9の負荷に送電し、送電損失を受電端電力の5%以下にする電線の最小断面積を求める問題です。全電流を2回線で分担し、損失=6×I²×R(抵抗率1/35Ω・mm²/m)が330kW以下となる断面積を計算すると、A≒42.8mm²となり、正答は(4)の42.8です。

【送電損失5%以下となる電線断面積の計算】(令和6年度上期 問13)

① 全負荷電流:I=P/(√3VcosΦ)=6,600,000/(√3×33,000×0.9)≒128.3A

② 2回線に均等分担:1回線あたりの電流 I₁=128.3/2≒64.15A

③ 許容損失:受電端電力6,600kWの5% = 330,000W

④ 損失の式(2回線×3相分):Loss=6×I₁²×R=330,000

R=330,000/(6×64.15²)=330,000/24,695≒13.37Ω

⑤ 電線1線・長さ20,000mの抵抗からRを断面積Aに変換:R=ρL/A(ρ=1/35Ω・mm²/m)

A=ρL/R=(1/35×20,000)/13.37≒571.4/13.37≒42.8mm²

計算値に最も近いのは(4)の42.8で、これが正答。

【三相3線式2回線送電の損失計算の考え方】(令和6年度上期 問13)

本問は、こう長一定の送電線路において「送電損失を受電端電力の何%以下に抑えるか」から、必要な電線の最小断面積(=最大許容抵抗)を逆算させる計算問題である。解法の骨格は次の3段階に整理できる。

(1) 負荷電流の算出:三相負荷の電流はI=P/(√3VcosΦ)で求める。本問は2回線構成なので、全体の電流を単純に2で割って1回線あたりの電流とする(2回線が均等に負荷を分担すると仮定)。

(2) 許容損失の算出:送電損失は受電端電力に対する比率(本問では5%以下)で与えられる。6,600kW×0.05=330kWが許容される損失の上限となる。

(3) 抵抗値から断面積への変換:三相3線式1回線の損失は3I²R(Rは1線あたりの抵抗)、2回線あるので全体の損失は2×3I²R=6I²Rとなる。この式から許容抵抗Rを逆算し、R=ρL/A(ρは単位長さ・単位断面積あたりの抵抗率、Lは線路長)の関係を用いて断面積Aを求める。

本問では電線の抵抗を「断面積1mm²、長さ1m当たり1/35Ω」とする条件が与えられているので、これをそのまま使う。断面積はA∝I₁²×(電線本数)/(許容損失)なので、立式の誤りはそのまま選択肢の差になって現れる。たとえば全電流128.3Aを2回線に分けずに6本の電線へ流したと計算すると、電流の2乗が4倍になってA≒171mm²((5))となる。逆に1回線分の電流で電線2本分(2I₁²R)しか損失を数えないと、損失が1/3に見積もられてA≒14.3mm²((1))となる。何本の電線にどれだけの電流が流れるかを最初に整理しておくことが、この種の計算で失点しないための最大の注意点である。同様の「損失率から断面積を逆算する」パターンは配電分野の計算問題として繰り返し出題されるため、電流算出→許容損失→抵抗逆算→断面積変換という解法の流れをそのまま型として身につけておくとよい。

この問題の根拠出典:令和6年度上期 第三種電気主任技術者試験 電力(一般財団法人 電気技術者試験センター)
訂正の記録この問題の訂正はありません(サイト全体の記録)
出典と作り方

本問は電気技術者試験センター公表の過去問題を出典明記の上で引用しています。同センターは公式サイトの「よくあるご質問」で、教育目的など試験制度の意義に反しない限り、公表された過去問題を問題集やテキストに使用する際の許諾および使用料は不要としています。 根拠・出典:出典:令和6年度上期 第三種電気主任技術者試験 電力(一般財団法人 電気技術者試験センター) 各根拠条文・規定は「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)で原文を確認できます。令和8年度(2026年度)試験基準日時点で施行されている法令・基準の数値を反映(数値確認日 2026-10-29)。

本問・解説は試験対策のための学習コンテンツです。法令・基準は改正されることがあるため、最新の内容は一般財団法人 電気技術者試験センター・経済産業省の公式情報をご確認ください。本サイトは電気技術者試験センターと一切関係ありません。

執筆・監修:合格ナビ運営事務局(運営者情報)。電気事業法・電気工事士法・電気用品安全法・電気設備技術基準・内線規程の根拠条文に基づき、段差のある3段階の解説(初心者・標準・上級)を作成しています。