第二種電工

3路スイッチの複線図4路・パイロットランプの結線表と動作の検算(電気工事士)

更新 ・書いた人 合格ナビ 編集長(運営者)

この記事でわかること

第二種電気工事士の技能試験で出る3路スイッチ・4路スイッチ・パイロットランプの複線図を、結線表と全スイッチ状態の動作表で整理。端子0・1・3の意味、間違えやすい接点、令和8年度の候補問題での出方まで確認できます。

目次
  1. 3路スイッチの複線図(2か所点滅)
  2. 4路スイッチの複線図(3か所点滅)
  3. パイロットランプ(常時点灯・同時点滅・異時点滅)の複線図
  4. 配線方法ごとの使用器具と接続の違い
  5. 間違えやすい接点の見分け方
  6. まとめ
結論:3路スイッチは「0」端子を電源側かランプ側につなぎ、2つのスイッチの「1」どうし・「3」どうしを渡り線でつなぎます。これで2か所から点滅できます。3か所なら、間に4路スイッチを入れて3路・4路・3路の順につなぎます。パイロットランプは、つなぐ場所で動きが決まります。電源の間なら常時点灯、ランプと並列なら同時点滅、スイッチと並列なら異時点滅です。この記事の結線表は、全スイッチ状態で電灯が点灯・消灯するかを当サイトで検算しています。
回路使う器具点滅のしかた複線図の要点
3路スイッチ(2か所点滅)3路スイッチ2個、ランプ1個2か所のどちらからでも点灯・消灯できる0は電源側とランプ側、1どうし・3どうしを渡り線でつなぐ
4路スイッチ(3か所点滅)3路スイッチ2個、4路スイッチ1個、ランプ1個3か所のどこからでも点灯・消灯できる3路の渡り線2本を、4路の1・3の側と2・4の側に分けてつなぐ
パイロットランプ(常時点灯)点滅器、ランプ、パイロットランプスイッチに関係なく常に点灯電源の両線の間につなぐ
パイロットランプ(同時点滅)点滅器、ランプ、パイロットランプランプと同時に点灯・消灯ランプと並列につなぐ
パイロットランプ(異時点滅)点滅器、ランプ、パイロットランプランプが消えているときに点灯スイッチと並列につなぐ

パイロットランプは、技能試験の候補問題では「確認表示灯(パイロットランプ)」と書かれます(電気技術者試験センター 令和8年度候補問題)。複線図の共通の書き方(白線・黒線を先に決める手順)は、第二種電気工事士の複線図の書き方にまとめています。この記事は、回路ごとの結線と動作に絞ります。

合格ナビの第二種電工の学科問題382問のうち、問題文に「図記号」が出てくる問題は22問あります(2026-10-02 時点の当サイトの問題データを集計)。複線図は技能試験の内容で、当サイトの問題は学科試験だけです。

3路スイッチの複線図(2か所点滅)

3路スイッチには端子が3つあります。パナソニックの公式FAQは、JIS C 8304に基づく端子表示として、「0」は電源または負荷へ接続する端子、「1」と「3」はスイッチ間配線に接続する端子と説明しています(3路スイッチおよび4路スイッチの端子の表示について)。0が「共通」で、スイッチを切り替えると0が1と3のどちらかにつながります。

単相100Vの回路で、3路スイッチ2個でランプ1個を点滅させる結線は次のとおりです。

順接続元接続先
①電源の接地側ランプレセプタクルの受金ねじ部の端子
②電源の非接地側3路スイッチ①の端子0
③3路スイッチ①の端子13路スイッチ②の端子1(渡り線)
④3路スイッチ①の端子33路スイッチ②の端子3(渡り線)
⑤3路スイッチ②の端子0ランプレセプタクルのもう一方の端子

電線の色は、課題の施工条件で決まります。センターの資料は例として、「電源からの接地側電線は,すべて白色を使用する」「電源から点滅器までの非接地側電線は,すべて黒色を使用する」「ランプレセプタクルの受金ねじ部の端子」に白色、を挙げています(技能試験の概要と注意すべきポイント・一例)。①は接地側なので白、②は非接地側から点滅器までなので黒、になります。

動作の検算(4状態)

3路スイッチは、0が1側か3側のどちらにつながっているかで状態が決まります。上の結線で、全4状態を調べた結果です。

スイッチ①(0と接続)スイッチ②(0と接続)電灯
1側1側点灯
1側3側消灯
3側1側消灯
3側3側点灯

①と②が同じ番号の渡り線を選んだときだけ、電源からランプまでの経路がつながります。どちらか1個を切り替えると、点灯と消灯が入れ替わるので、2か所のどちらからでも点滅できます。1と3の渡り線を交差させて(①の1と②の3、①の3と②の1)つないでも、点滅の仕組みは成り立ちます。施工条件に指定があれば、それに従います。

4路スイッチの複線図(3か所点滅)

4路スイッチは、3か所以上から点滅させるときに、3路スイッチの間に入れます。パナソニックの公式FAQは、3か所から入切する配線を「3路スイッチ-4路スイッチ-3路スイッチの順で、配線してください。」としています(照明を3箇所から入切できるようにする配線方法)。

4路スイッチの端子は1・2・3・4で、すべてスイッチ間配線に接続する端子です。同じFAQの端子表示のページは、「1と3、2と4は、それぞれ接触しない端子である」としています。この記述から、当サイトは4路スイッチの中を次のように整理しました。

  • 一方の位置では「1と2」「3と4」がつながる
  • もう一方の位置では「1と4」「3と2」がつながる(渡り線が入れ替わる)
  • どちらの位置でも、1と3、2と4はつながらない

結線は次のとおりです。

順接続元接続先
①電源の接地側ランプレセプタクルの受金ねじ部の端子
②電源の非接地側3路スイッチ①の端子0
③3路スイッチ①の端子14路スイッチの端子1
④3路スイッチ①の端子34路スイッチの端子3
⑤4路スイッチの端子23路スイッチ②の端子1
⑥4路スイッチの端子43路スイッチ②の端子3
⑦3路スイッチ②の端子0ランプレセプタクルのもう一方の端子

動作の検算(8状態)

3路スイッチ①は0が1側か3側、4路スイッチは「1-2・3-4」の側(A)か「1-4・3-2」の側(B)、3路スイッチ②は0が1側か3側です。全8状態を調べました。

①4路②電灯
1側A1側点灯
1側A3側消灯
1側B1側消灯
1側B3側点灯
3側A1側消灯
3側A3側点灯
3側B1側点灯
3側B3側消灯

8状態のうち4状態で点灯します。3個のうちどれを切り替えても、点灯と消灯が入れ替わります。3か所のどこからでも点滅できる回路になっています。

4路スイッチの渡り線を間違えるとどうなるか

3路スイッチ①の渡り線2本を、4路スイッチの「1と2」につないでしまった場合を調べました(正しくは1と3、または2と4)。このつなぎ方では、8状態のうち点灯するのは2状態だけです。点灯と消灯が入れ替わらない組合せが出て、3か所から点滅できません。4路スイッチの1と3、2と4は接触しない組になっているので、一方のスイッチから出る2本の渡り線は、その組の2端子につなぎます。

パイロットランプ(常時点灯・同時点滅・異時点滅)の複線図

パイロットランプは、スイッチの状態を表示するための小さなランプです。技能試験の候補問題では、特記で点灯のしかたが指定されます。令和8年度の候補問題は、No.2が「常時点灯」、No.10が「同時点滅」です(令和8年度第二種電気工事士技能試験候補問題の公表について)。

スイッチ(点滅器)を非接地側の電線に入れ、ランプ(L)とパイロットランプ(P)をつなぐ場所を変えると、3つの回路になります。

種類Pのつなぎ方結線表の要点
常時点灯電源の非接地側と接地側の間(スイッチを通さない)非接地側の電線をスイッチの手前から分け、Pを通して接地側へつなぐ
同時点滅ランプと並列スイッチの先の電線を分け、LとPの両方につなぎ、LとPのもう一方を接地側へつなぐ
異時点滅スイッチと並列Pの2つの端子を、スイッチの2つの端子(電源側とランプ側)にそれぞれつなぐ
スイッチ常時点灯同時点滅異時点滅
入ランプ点灯・P点灯ランプ点灯・P点灯ランプ点灯・P消灯
切ランプ消灯・P点灯ランプ消灯・P消灯ランプ消灯・P点灯

異時点滅は、スイッチが切のとき、PとランプLが直列につながります。Pの抵抗がLに比べて大きいので、電圧のほとんどがPにかかってPが光り、Lは点灯しません。スイッチを入れるとPがスイッチで短絡されて消え、Lに全電圧がかかります。

令和8年度の候補問題の特記には、異時点滅は出てきません。ほかの年度の特記は、候補問題の公表時に確認します。

この論点の学科問題は次のとおりです。

令和8年度 第二種電気工事士 技能試験候補問題の特記:No.2は確認表示灯(パイロットランプ)を常時点灯とする、No.10は同時点滅とする。配線図で点滅器の記号に「3」「4」が添えられているのは、No.6(「3」が2個)とNo.7(「3」「4」「3」)。候補問題は毎年公開される。最終確認日:2026-10-03。出典:電気技術者試験センター 令和8年度第二種電気工事士技能試験候補問題の公表について(PDF)。

配線方法ごとの使用器具と接続の違い

3つの回路を、使う器具と電源の入れ方で比べます。

回路電源の非接地側の入り先ランプへの経路渡り線の数
3路2個3路①の端子03路②の端子0からランプへ2本(①と②の間)
3路・4路・3路3路①の端子03路②の端子0からランプへ4本(①と4路の間に2本、4路と②の間に2本)
点滅器とパイロットランプ点滅器の電源側端子点滅器の負荷側端子からランプへなし(Pのつなぎ方で3種類)

配線図の図記号は、センターの候補問題の注記にあるとおり、原則としてJIS C 0303:2000に準拠しています。令和8年度の候補問題では、No.6とNo.7の配線図で、点滅器の記号に「3」や「4」が添えられています(No.7は「3」「4」「3」の順で、メーカーが示す3路・4路・3路の配線順と並びが一致します)。候補問題の配線図は単線図の形式で、実際の電線の本数は複線図に直して初めて分かります。複線図は、問題用紙の余白か、配付される保護板に書きます(センター よくあるご質問(69))。

間違えやすい接点の見分け方

  • 3路スイッチの0には、渡り線をつながない。0は電源側かランプ側、1と3は渡り線です。電源を端子1につなぐ誤りを調べると、4状態のうち点灯するのは1状態だけで、2か所から点滅できません
  • 4路スイッチは、1と3、2と4が接触しない組です。一方の3路スイッチから出る2本は、同じ組の2端子につなぎます
  • 4路スイッチは、3路スイッチ2個の間に入れます。4路スイッチを電源側やランプ側の端に置く回路ではありません
  • パイロットランプの3種類は、「どこと並列か」で区別します。電源の間は常時、ランプと並列は同時、スイッチと並列は異時です
  • 電線の色は、課題の施工条件で決まります。センターの資料は、電気回路が正しく構成されていない例(スイッチを入れてもランプが点灯しない、短絡など)を誤接続としています。欠陥の判断基準の3(誤接続・誤結線)と4(電線の色別、配線器具の極性が施工条件に相違したもの)に当たらないか、完成後に見直します(欠陥の判断基準)

複線図から作品を作る練習の進め方と、欠陥の判断基準の全体は、電気工事士の実技試験にまとめています。

まとめ

  • 3路スイッチは、0を電源側・ランプ側に、1と3を渡り線につなぐ(端子表示はJIS C 8304)
  • 3か所点滅は、3路・4路・3路の順。4路の1と3、2と4は接触しない組
  • パイロットランプは、電源の間(常時)・ランプと並列(同時)・スイッチと並列(異時)で動きが決まる
  • 結線表は、全スイッチ状態で点灯・消灯を確かめてから使う

よくある質問

Q3路スイッチの端子「0」には、何をつなぎますか。

電源側、またはランプ(負荷)側の電線をつなぎます。パナソニックの公式FAQは、JIS C 8304に基づく3路スイッチの端子表示として、「0」は電源または負荷へ接続する端子、「1」と「3」はスイッチ間配線に接続する端子としています。2個の3路スイッチでは、1・3どうしを渡り線でつなぎ、0は電源とランプにつなぎます。

Q4路スイッチだけで、2か所から点滅できますか。

できません。4路スイッチは、3路スイッチの間に入れて3か所以上から点滅させるために使います。メーカーの公式FAQは、3か所から入切するときの配線順を「3路スイッチ-4路スイッチ-3路スイッチ」としています。2か所なら3路スイッチ2個で足ります。

Qパイロットランプの「同時点滅」と「異時点滅」は何が違いますか。

同時点滅は、ランプが点灯するときにパイロットランプも点灯します(ランプと並列につなぐ)。異時点滅は、ランプが消灯しているときにパイロットランプが点灯します(スイッチと並列につなぐ)。令和8年度の候補問題の特記に出てくるのは、常時点灯(No.2)と同時点滅(No.10)です。

Q技能試験の当日に、複線図はどこへ書けばよいですか。

電気技術者試験センターのよくあるご質問は、メモ用紙は使用できず、複線図等の記入は問題用紙の余白を使うこと、配付される保護板(厚紙)に書き込んでも構わないことを示しています。

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