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WBGT・熱中症対策の義務化とは?安衛則612条の2衛生管理者試験

更新 ・書いた人 合格ナビ 編集長(運営者)

この記事でわかること

熱中症対策の義務化(労働安全衛生規則612条の2・令和7年6月1日施行)の内容、対象となる作業の目安(WBGT28度または気温31度、1時間・4時間)、WBGT(暑さ指数)の式と基準値、暑熱順化、屋内作業場の測定や事務所の温度の規定を、条文と厚生労働省の通達で整理します。

目次
  1. 熱中症対策の義務化とは:安衛則612条の2が令和7年6月1日から
  2. 612条の2の条文:何をあらかじめ整えるのか
  3. 対象となる作業:「暑熱な場所」と「連続して行われる作業」の目安
  4. 誰に義務があるか、違反するとどうなるか
  5. WBGT(暑さ指数)とは:式と基準値
  6. 暑熱順化とは
  7. 屋内作業場の測定・休憩設備・事務所の温度との関係
  8. 衛生管理者試験での問われ方と、取り違えやすいポイント
  9. 相談先と、法令基準日
  10. まとめ
結論:職場の熱中症対策は、労働安全衛生規則612条の2が、令和7年6月1日から事業者の義務として定めています。暑熱な場所において連続して行われる作業等熱中症を生ずるおそれのある作業を行うときは、あらかじめ、①熱中症の自覚症状がある場合や熱中症が生じた疑いがある者を他の作業従事者が発見した場合に、その旨を報告させる体制を整備して周知させること(1項)、②作業からの離脱、身体の冷却、必要に応じて医師の診察または処置を受けさせることその他の措置の内容と実施手順を作業場ごとに定めて周知させること(2項)が必要です。省令の本文に数値はなく、厚生労働省の通達は、「暑熱な場所」をWBGT28度以上または気温31度以上の場所、対象の作業を継続して1時間以上または1日当たり4時間を超えて行われることが見込まれる作業と解釈しています。WBGT(暑さ指数)は、日射がない場合は0.7×自然湿球温度+0.3×黒球温度、日射がある場合は0.7×自然湿球温度+0.2×黒球温度+0.1×気温(乾球温度)で求めます。

「WBGT」と「熱中症の義務化」は、職場の担当者も、衛生管理者試験の労働衛生を学ぶ人も調べる言葉です。この記事は、e-Gov 法令検索の労働安全衛生規則・労働安全衛生法・事務所衛生基準規則と、厚生労働省の通達・公開ページだけをもとに、義務の内容、対象作業の目安、WBGTの式と基準値、暑熱順化、関連する規定を整理します。個別の事業場への当てはめや、熱中症の症状への対応の助言はしていません(相談先は記事末尾に載せています)。

熱中症対策の義務化とは:安衛則612条の2が令和7年6月1日から

労働安全衛生規則(以下「安衛則」)612条の2(見出し「熱中症を生ずるおそれのある作業」)は、令和7年厚生労働省令第57号(令和7年4月15日公布)で新設され、附則により令和7年6月1日から施行されています。省令の冒頭は、労働安全衛生法27条1項の規定に基づくものとしています。

厚生労働省労働基準局長の通達(令和7年5月20日付け基発0520第6号)は、改正の趣旨を次のように述べています。

  • 職場における熱中症による労働災害は、近年の気候変動の影響から、ここ数年は増加傾向にあり、令和6年における休業4日以上の死傷災害は1,195人と調査開始以来最多
  • 死亡災害は3年連続で30人以上で、労働災害による死亡者数全体の約4%
  • 熱中症による死亡災害の原因の多くは、初期症状の放置、対応の遅れ。熱中症の重症化を防止し、死亡災害に至らせないよう、疑いがある者の早期発見や重篤化を防ぐために事業者が講ずべき措置等について、新たな規定を設ける

612条の2の条文:何をあらかじめ整えるのか

項事業者の義務(暑熱な場所において連続して行われる作業等熱中症を生ずるおそれのある作業を行うとき、あらかじめ)
1項作業に従事する作業従事者が熱中症の自覚症状を有する場合、または熱中症が生じた疑いがあることを他の作業従事者が発見した場合に、その旨の報告をさせる体制を整備し、作業従事者に対し、その体制を周知させる
2項作業場ごとに、作業からの離脱、身体の冷却、必要に応じて医師の診察または処置を受けさせることその他熱中症の症状の悪化を防止するために必要な措置の内容と、その実施に関する手順を定め、作業従事者に対し、その内容と手順を周知させる

通達は、次の点を示しています。

  • 「作業従事者」には、労働者だけでなく、労働者と同一の場所において作業に従事する労働者以外の者を含む
  • 報告をさせる体制には、報告を受ける者の連絡先と連絡方法を定めて明示し、作業者が作業を行っている間、随時報告を受けられる状態を保つことが含まれる。推奨される方法として、責任者等による作業場所の巡視、2人以上の作業者が互いの健康状態を確認するバディ制、ウェアラブルデバイスの利用、双方向の定期連絡などが挙げられている
  • 体制の整備と手順の作成は、熱中症を生ずるおそれのある作業が行われることが想定される作業日の作業開始前までに行っておく必要がある。同一の従事者が一定期間連続して行う場合に、既に整備と周知が済んでいれば、作業日ごとに重ねて実施する必要はない
  • 周知の方法は、見やすい箇所への掲示、メールの送付、文書の配布、朝礼における伝達などで、必要に応じて複数の手段を組み合わせる。現場で周知した結果の記録の保存までは法令では求めていない
  • 「身体の冷却」の例として、作業着を脱がせて水をかけること、アイスバスに入れること、十分に涼しい休憩所に避難させること、ミストファンを当てること、アイススラリーを摂取させることなどが挙げられている。熱中症を生じたおそれがある作業者を一人きりにしないことが重要とされている

対象となる作業:「暑熱な場所」と「連続して行われる作業」の目安

安衛則612条の2の本文には、WBGT28度や気温31度といった数値はありません。数値は、通達の解釈として示されています。

熱中症対策の義務の対象となる作業の目安:「暑熱な場所」は湿球黒球温度(WBGT)が28度以上または気温が31度以上の場所。「熱中症を生ずるおそれのある作業」は、その場所で継続して1時間以上または1日当たり4時間を超えて行われることが見込まれる作業。非定常作業・臨時の作業でも、条件を満たすことが見込まれる場合は対象。最終確認日:2026-10-21。出典:厚生労働省 通達 令和7年5月20日付け基発0520第6号(労働局掲載PDF)、富山労働局 職場における熱中症対策の強化について。

通達が示す、判断の方法と補足は次のとおりです。

  • 「暑熱な場所」は、事業場内外の特定の作業場だけを指さず、出張先で作業を行う場合、労働者が移動して複数の場所で作業を行う場合、作業場所から作業場所への移動時なども含む
  • 暑熱な場所に当たるかどうかは、原則として作業が行われる場所でWBGTまたは気温を実測して判断する。通風のよい屋外作業で、天気予報(スマートフォン等のアプリケーションを含む)や環境省の熱中症予防情報サイトの活用によって判断可能な場合には、これらを用いても差し支えない
  • 熱中症を生ずるおそれのある作業に当たらない場合でも、作業強度や着衣の状況によっては熱中症のリスクが高まるため、事業者は、改正省令に準じた対応を行うよう努める
  • 作業者に熱中症が生じたことが疑われる場合は、WBGT値や作業時間等にかかわらず、作成した手順を踏まえて適切に対処することが重要

誰に義務があるか、違反するとどうなるか

通達は、612条の2は労働安全衛生法22条に基づくものであり、個々の事業者に対し、措置義務が課されるものとしています。建設現場にみられるような混在作業で、同一の作業場で複数の事業者が作業を行う場合は、その作業場に関わる元方事業者と関係請負人の事業者のいずれにも措置義務が生じ、措置が行われていなかった場合は、元方事業者のみに違反が生ずるのではなく、その作業場に関わる全ての事業者に同条違反が生ずるとしています。

労働安全衛生法22条は、事業者は、次の健康障害を防止するため必要な措置を講じなければならないとし、2号に「放射線、高温、低温、超音波、騒音、振動、異常気圧等による健康障害」を挙げています。同法119条1号は、14条、20条から25条までなどの規定に違反したときを挙げ、6月以下の拘禁刑または50万円以下の罰金と定めています(同条の「当該違反行為をした者」が対象)。

WBGT(暑さ指数)とは:式と基準値

厚生労働省の職場のあんぜんサイトは、暑さ指数(WBGT)を、熱中症を予防することを目的として1954年にアメリカで提案された指標とし、気温、湿度、日射、気流の4要素を総合的に評価できると説明しています。単位は気温と同じ摂氏ですが、値は気温とは異なります。

場合式
日射がない場合WBGT値 = 0.7×自然湿球温度 + 0.3×黒球温度
日射がある場合WBGT値 = 0.7×自然湿球温度 + 0.2×黒球温度 + 0.1×気温(乾球温度)

使用するWBGT指数計は、JIS Z 8504またはJIS B 7922に適合したものを用いることが求められます(職場のあんぜんサイト)。表に掲げる衣類を着用して作業を行う場合は、算出した値に、衣類の組合せに対応した着衣補正値を加えます(職場における熱中症予防基本対策要綱の表1-2)。

当サイトの計算例(自然湿球温度24.0度、黒球温度34.0度、気温30.0度と仮定。着衣補正はなし):

日射がない場合:0.7×24.0 + 0.3×34.0 = 16.8 + 10.2 = 27.0度

日射がある場合:0.7×24.0 + 0.2×34.0 + 0.1×30.0 = 16.8 + 6.8 + 3.0 = 26.6度

検算:16.8 + 10.2 = 27.0、16.8 + 6.8 + 3.0 = 26.6。

この例では、WBGTは28度に届かず、気温も31度に届かないため、通達の「暑熱な場所」の目安(WBGT28度以上または気温31度以上)には当たりません。一方で、次の基準値の表と比べると、身体作業強度が「中程度代謝率」のとき、暑熱順化者の基準値(28度)は下回りますが、暑熱非順化者の基準値(26度)は上回ります。目安と基準値は、別の数字です。

身体作業強度等に応じたWBGT基準値:安静は暑熱順化者33度・非順化者32度、低代謝率は30度・29度、中程度代謝率は28度・26度、高代謝率は26度・23度、極高代謝率は25度・20度。日本産業規格 JIS Z 8504 附属書Aを基に、代謝率レベルを具体的な作業の例に置き換えて作成したもの。暑熱順化者は、評価期間の少なくとも1週間以前から同様の全労働期間、高温作業条件(または類似もしくはそれ以上の極端な条件)にばく露された人。最終確認日:2026-10-21。出典:厚生労働省 通達 基発0520第6号の別紙1(職場における熱中症予防基本対策要綱。令和3年4月20日付け基発0420第3号を、この通達の第3の3(1)で改正し令和7年6月1日から適用)表1-1、職場のあんぜんサイト 暑さ指数(WBGT値)。
区分身体作業強度(代謝率レベル)の例暑熱順化者暑熱非順化者
0 安静安静、楽な座位33度32度
1 低代謝率軽い手作業(書く、タイピング)、2.5km/h以下での平たんな場所での歩きなど30度29度
2 中程度代謝率継続的な手及び腕の作業(くぎ打ち)、2.5km/h〜5.5km/hでの平たんな場所での歩きなど28度26度
3 高代謝率強度の腕及び胴体の作業、重量物の運搬、ショベル作業など26度23度
4 極高代謝率最大速度の速さでのとても激しい活動、階段を昇る、平たんな場所で走るなど25度20度

WBGT基準値は、健康な労働(作業)者を基準に、ばく露されてもほとんどの者が有害な影響を受けないレベルに相当するものとして設定されています(要綱)。基準値を超える、または超えるおそれのある場合は、WBGT値の低減、身体作業強度の低い作業への変更、WBGT基準値より低い作業場所での作業への変更などの熱中症予防対策を、作業の状況等に応じて実施するよう努めるとされています。

暑熱順化とは

要綱は、高温多湿作業場所で労働者を作業に従事させる場合には、暑熱順化の有無が熱中症の発症リスクに大きく影響することを踏まえ、計画的に暑熱順化期間を設けることが望ましいとしています。梅雨から夏季になる時期に気温等が急に上昇した場所で作業を行う場合、新たに当該作業を行う場合、長期間当該作業場所での作業から離れ、その後再び当該作業を行う場合などは、通常、労働者は暑熱順化していないことに留意が必要とされています。

例(要綱の解説)内容
順化の進め方暑熱順化していない状態から7日以上かけて熱へのばく露時間を次第に長くする
順化の喪失熱へのばく露が中断すると4日後には暑熱順化の顕著な喪失が始まり、3〜4週間後には完全に失われる

要綱は、これらを「望ましい」「努める」の書きぶりで示しています。612条の2の義務(体制の整備、手順の作成、周知)とは、法的な位置づけが異なります。

屋内作業場の測定・休憩設備・事務所の温度との関係

熱中症に関わる他の規定を、条文の文言で整理します。

規定内容
安衛則606条暑熱、寒冷または多湿の屋内作業場で、有害のおそれがあるものについては、冷房、暖房、通風等適当な温湿度調節の措置を講じなければならない。通達は、この「有害のおそれがあるもの」に、屋内作業場であって612条の2第1項の「熱中症を生ずるおそれのある作業」が行われるものが含まれるとしている
安衛則607条587条に規定する暑熱、寒冷または多湿の屋内作業場について、半月以内ごとに1回、定期に、気温、湿度およびふく射熱(ふく射熱は587条1号から8号までの屋内作業場に限る)を測定しなければならない。測定を行ったときは、記録を3年間保存する(607条2項が591条2項を準用し、同項が590条2項を準用)
安衛則614条著しく暑熱、寒冷または多湿の作業場等では、作業場外に休憩の設備を設けなければならない(坑内等特殊な作業場でやむを得ない事由があるときを除く)。通達は、休憩設備を設ける場合に、直射日光を遮る、冷房設備を設置する、ミストファンを使用するなどで内部の温湿度を低下させることが望ましいとしている
事務所衛生基準規則4条室の気温が10度以下の場合は暖房等の措置を講ずる(1項)。室を冷房する場合は、気温を外気温より著しく低くしてはならない。ただし、電子計算機等を設置する室において、その作業者に保温のための衣類等を着用させた場合は除く(2項)
事務所衛生基準規則5条3項空気調和設備を設けている場合は、室の気温が18度以上28度以下、相対湿度が40パーセント以上70パーセント以下になるように努めなければならない

587条は、溶鉱炉などで製錬する業務を行う屋内作業場、焼鈍炉などで加熱する業務を行う屋内作業場、多量の蒸気を使用する染色槽により染色する業務を行う屋内作業場など、16号にわたる屋内作業場を列挙しています。607条の測定の対象は、この587条の屋内作業場です。612条の2の対象作業は、屋内外を問わず、「暑熱な場所において連続して行われる作業等熱中症を生ずるおそれのある作業」です。

衛生管理者試験での問われ方と、取り違えやすいポイント

衛生管理者試験の労働衛生では、温熱条件や作業環境の数字が条文の言い回しで問われます。熱中症に関する規定は、次の違いを整理しておくと答えやすくなります。

  • 612条の2は、体制の整備、手順の作成、周知の「義務」。要綱の暑熱順化や水分・塩分の摂取などは、「望ましい」「努める」
  • 612条の2の本文に数値はない。WBGT28度または気温31度、1時間または4時間は、通達の解釈
  • 「WBGT28度」(義務の対象の目安)と「WBGT基準値」(身体作業強度と暑熱順化の有無で変わる表)は別の数字
  • WBGTの式は、日射がある場合とない場合で異なる。日射がある場合は気温(乾球温度)も入る
  • 607条の測定は587条の屋内作業場が対象で、半月以内ごと。ふく射熱は1号から8号までに限る
  • 事務所の気温・相対湿度の範囲は努力義務(事務所則5条3項)。10度以下の暖房(4条1項)とは別の規定

試験の法令基準日や出題の基準は、受験する回の公表情報で確認してください。安全衛生技術試験協会の試験問題の掲載ページには、令和8年1月1日以降に施行された法令に対応していない旨の注記があります。

この論点の問題を解く

当サイトの衛生管理者の問題は、出題論点をもとに作成した論点別問題です。

相談先と、法令基準日

612条の2の当てはめなど事業場での取扱いは、事業場の所在地を管轄する都道府県労働局・労働基準監督署に問い合わせてください。

熱中症が疑われる作業者がいるときについて、通達(基発0520第6号)は、事業場で作成した手順を踏まえて適切に対処することが重要とし、医療機関への搬送に際しては必要に応じて救急隊を要請することを手順例に示しています。判断に迷う場合は、#7119などを活用して専門機関や医療機関に相談し、速やかに専門家の指示を仰ぐことが望ましいとされています。この記事は個別の症状や対処を判断するものではありません。

条文の版:労働安全衛生規則587条・590条・591条・606条・607条・612条の2・614条、労働安全衛生法22条・27条は、e-Gov 法令検索の2026年4月10日時点の版と2026年10月21日時点の現行の版で本文が同じ。事務所衛生基準規則4条・5条は両時点とも同じ版。労働安全衛生法119条1号は、2026年10月1日施行の改正で、条番号の並び(65条の3第1項の追加など)が変わっているが、本稿が引用する20条から25条までの部分は同じ。最終確認日:2026-10-21。出典:e-Gov 法令検索 労働安全衛生規則、同 労働安全衛生法、同 事務所衛生基準規則。

まとめ

  • 安衛則612条の2は、令和7年6月1日施行。暑熱な場所において連続して行われる作業等熱中症を生ずるおそれのある作業を行うとき、あらかじめ、報告をさせる体制の整備と周知(1項)、措置の内容と手順の作成と周知(2項)を事業者に義務づける
  • 対象の目安は、通達の解釈で、WBGT28度以上または気温31度以上の場所で、継続して1時間以上または1日4時間を超えて行われることが見込まれる作業。省令の本文に数値はない
  • 通達は、612条の2を労働安全衛生法22条に基づくものとし、混在作業では関係する全ての事業者に措置義務が生ずるとしている。22条違反は119条1号の対象
  • WBGTは、日射の有無で式が異なる(日射なし:0.7×自然湿球+0.3×黒球、日射あり:0.7×自然湿球+0.2×黒球+0.1×気温)。基準値は身体作業強度と暑熱順化の有無で変わる
  • 暑熱順化は、7日以上かけて熱へのばく露時間を次第に長くすることが例とされ、中断すると4日後から喪失が始まる(要綱。努力の位置づけ)
  • 屋内作業場の測定(607条、半月以内ごと)、休憩設備(614条)、事務所の気温(事務所則4条・5条3項)は、612条の2とは別の規定
本サイトは安全衛生技術試験協会とは関係ありません。条文は e-Gov 法令検索にもとづき、厚生労働省の資料の内容は2026年10月21日時点のものです。個別の事情に当てはめた助言は行っていません。

よくある質問

Q職場の熱中症対策は、いつから義務になりましたか?

労働安全衛生規則612条の2が、令和7年厚生労働省令第57号(令和7年4月15日公布)により新設され、附則により令和7年6月1日から施行されています。事業者は、暑熱な場所において連続して行われる作業等熱中症を生ずるおそれのある作業を行うときは、あらかじめ、報告をさせる体制の整備と周知(1項)、措置の内容と手順の作成と周知(2項)をしなければなりません。

Qどのような作業が、熱中症対策の義務の対象になりますか?

省令の本文には数値がありません。厚生労働省の通達(令和7年5月20日付け基発0520第6号)は、「暑熱な場所」を湿球黒球温度(WBGT)が28度以上または気温が31度以上の場所とし、「熱中症を生ずるおそれのある作業」を、その場所で継続して1時間以上または1日当たり4時間を超えて行われることが見込まれる作業としています。非定常作業や臨時の作業でも、この条件を満たすことが見込まれる場合は対象になります。

Q暑さ指数(WBGT)は、どう計算しますか?

厚生労働省の職場のあんぜんサイトによると、日射がない場合は「0.7×自然湿球温度+0.3×黒球温度」、日射がある場合は「0.7×自然湿球温度+0.2×黒球温度+0.1×気温(乾球温度)」です。特殊な作業衣類を着用する場合は、算出した値に衣類の組合せに対応した補正値を加えます。

Q暑熱順化とは何ですか?

厚生労働省の職場における熱中症予防基本対策要綱は、暑熱順化を「熱に慣れ当該環境に適応すること」とし、暑熱順化の有無が熱中症の発症リスクに大きく影響することを踏まえ、計画的に暑熱順化期間を設けることが望ましいとしています。例として、暑熱順化していない状態から7日以上かけて熱へのばく露時間を次第に長くすること、熱へのばく露が中断すると4日後には暑熱順化の顕著な喪失が始まり、3〜4週間後には完全に失われることが挙げられています。

Q熱中症対策の義務に違反すると、罰則がありますか?

通達は、612条の2は労働安全衛生法22条に基づくものとしています。労働安全衛生法119条1号は、20条から25条までの規定に違反したときを挙げ、6月以下の拘禁刑または50万円以下の罰金と定めています。個別の事案についての判断は、事業場の所在地を管轄する都道府県労働局・労働基準監督署に確認してください。

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法令や試験の数字は、改正や年度で変わります。この記事の最終確認日は2026年10月21日です。申込みや合格基準は、必ず試験団体の公式情報で確かめてください。

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